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【オークス】ジェンティル血が2冠後押し(1/2ページ)
春のGIシーズンは佳境に入り、20日は東京競馬場で3歳女王決定戦のオークスが行われる。注目は史上13頭目の2冠がかかるジェンティルドンナだ。桜花賞制覇後も順調。同じディープインパクト産駒が13日に行われたフランス版桜花賞を制し、姉ドナウブルーも同日のヴィクトリアマイルで人気薄ながら2着に好走するなど、血の勢いも2冠制覇をアシストする。
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勝負の流れは桜の女王に向いてきた。第72代桜花賞馬ジェンティルドンナが、血の勢いにも乗ってオークスで史上13頭目となる牝馬クラシック2冠制覇に挑む。
13日のヴィクトリアマイルでは、同じ栗東の石坂正厩舎に所属し、同じディープインパクトを父に持つ1歳上の姉ドナウブルーが7番人気という低評価を覆して勝ち馬ホエールキャプチャから半馬身差の2着に奮闘した。同日深夜にはフランス版桜花賞をディープ産駒ビューティーパーラーが制し、桜花賞日仏ダブルVを決めた。優秀なDNAは世界でブレークしており、ラスト600メートル34秒3と父譲りの豪脚で桜花賞を快勝した娘をオークスでも後押しする。
調教が行われない全休日の14日、ジェンティルドンナは滋賀県・栗東トレーニングセンターの自厩舎で英気を養った。「順調に来ていますよ。冬毛が抜け、気配はいい意味で変わっていません」と担当の日迫真吾調教助手は馬房でリラックスする愛馬に目を細める。中間は短期放牧を経て4月19日に帰厩して予定通り、乗り込まれてきた。
桜花賞で勝利に導いた岩田康誠騎手はNHKマイルCの走行妨害で騎乗停止となり、今回は全国リーディング4位につける関西のホープ・川田将雅騎手と新コンビを結成する。9日に栗東の坂路で行われた1週前追い切りでは800メートル51秒4の好時計をマーク。同じくオークスに出走する僚馬エピセアロームを3馬身突き放し、初めて騎乗した川田は「さすが桜花賞馬。楽にいい動きをするなと思いました。責任を感じていますが、楽しめるように頑張ります」と闘志を燃やす。GIは2008年皐月賞(キャプテントゥーレ)、10年菊花賞(ビッグウィーク)の2勝ながら、ともに7番人気で制している勝負師の言葉が頼もしい。
オークスは2400メートルで、桜花賞から一気に距離が800メートル延びる点が大きなカギ。皐月賞(2000メートル)、ダービー(2400メートル)と400メートルしか差がない牡馬の春2冠は22頭が制覇しているのに対し、牝馬2冠を制した馬は約半数の12頭だけに道は険しい。それでも、厩舎の番頭格・古川慎司調教助手は「距離はやってみないとわからないが、折り合いがつくのでこの時期の同世代相手なら大丈夫だと思う」と高いポテンシャルに期待する。
初の長距離輸送、左回りというハードルも存在するが、姉ドナウは初めての左回りでGI銀メダルを獲得した。「能力の高い馬なので、ちゃんと回って来られればいい結果が出せると思う」と石坂正調教師は自信ありげ。牝馬クラシック2冠達成へ視界は良好だ。
(紙面から)
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