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【オークス】ジェンティルドンナ圧勝!2冠(1/2ページ)
第73回オークス(20日、東京11R、GI、3歳牝馬オープン国際、定量、芝2400メートル、1着本賞金9700万円 =出走18頭)桜花賞馬が衝撃的な強さを見せた。川田将雅騎乗の3番人気、ジェンティルドンナが後方待機から直線で末脚を伸ばして2着のヴィルシーナに5馬身差をつけて圧勝。2分23秒6(良)のレースレコードで史上13頭目の春2冠を達成した。3着はアイスフォーリス、1番人気に推されたミッドサマーフェアは直線で伸び切れずに13着に敗れた。ジェンティルドンナはこのあと休養して秋華賞(10月14日、京都、GI、芝2000メートル)で史上4頭目の牝馬3冠に挑む。
【続きを読む】桜を制した誇り高き“貴婦人”が、樫の舞台でも、その強さをまざまざと見せつけた。桜花賞馬ジェンティルドンナが、父ディープインパクト譲りの直線一気の末脚で、従来の記録(2007年ローブデコルテ)を1秒7も上回る2分23秒6のレースレコードで圧勝。父が制した05年日本ダービーと同じ5馬身で、史上13頭目となる牝馬2冠馬に輝いた。
「強い馬に乗せていただいて、結果を出せてホッとしています。本当に素晴らしい馬です」。騎乗停止中の岩田康誠騎手に代わり、見事に大役を果たした川田将雅騎手が安堵の表情を浮かべた。
パートナーの力を存分に引き出した。序盤は後方4~5番手を追走。前にいるライバルたちの動きを見ながら、脚をためた。直線に向くと、極限までタメ込んだ末脚を爆発。ラスト3ハロン34秒2は最速で、2番目の馬より1秒も速いもの。桁違いの脚で残り200メートルで先頭に立つと、桜花賞では半馬身だったヴィルシーナとの差を、5馬身に広げてゴール。不安視された距離延長も、難なくクリア。ディープ産駒としては初の中・長距離GI制覇となった。
「初の長距離輸送もあって、レース前はうるさかったけど、厩舎の方から『いつもこんな感じ』と聞いたので、それほど心配しませんでした。道中も仕掛けたらすぐに反応してくれました。乗りやすさ、切れ味が素晴らしいですね」とジョッキーは2冠馬をたたえる。
桜花賞で手綱を取った岩田康騎手が、5月6日のNHKマイルCで2週間(20日まで)の騎乗停止処分を受けたため、川田騎手に代役がまわってきた。重圧を乗り越えて、1952年スウヰイスー以来60年ぶりとなる異なるジョッキーでの“桜花賞&オークス制覇”の快挙を成し遂げた。
「騎乗依頼をいただいたときは、『ウソっ』と思いました(笑)。うれしかったです。プレッシャーもありましたが、その中でも楽しめて乗れました」
今後は放牧に出され、秋は秋華賞で3冠制覇を狙う。「この馬の能力を信頼していましたし、現時点では抜けていますね。秋は3冠を狙っていくことになると思います」と石坂調教師は期待を込める。
86年メジロラモーヌ、03年スティルインラブ、10年アパパネに続く史上4頭目の牝馬3冠へ。ジェンティルドンナには無限の可能性が詰まっている。(鈴木康之)
(紙面から)
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