――前走の秋華賞で史上4頭目の牝馬3冠を達成。ただ、ハナ差の辛勝だった
石坂調教師 「はっきりした原因はないが、しいてあげれば、枠順(〔7〕枠(14)番)と、苦しい展開になったことかな。それでも、ハナ差でも勝ったことがすごい。絶対能力が違ったから3冠が取れたと思っている」
――秋華賞後、牝馬限定のエリザベス女王杯ではなくジャパンCを選んだ
「牝馬限定の方が勝つ率が高いのにと、周りから言われたが、“4冠”より、牡馬相手のジャパンCでよい競馬をする方がいいと思ったのが一番。あとは、女王杯より2週後に行われるので、ローテーションが楽だということと、古馬牡馬より4キロ軽い53キロの斤量。それから、オークスで圧勝した舞台ということも考えて結論を出した」
――目一杯に仕上げたことがないと聞く
「ピークに仕上げなくとも結果が出ているからね。する必要がないと思っている。今後、壁にぶつかったときは考えるかもしれないけど。今回もいつも通りの仕上げ」
――昨年の牡馬3冠オルフェーヴルや、凱旋門賞でオルフェを下したソレミアが参戦。これまでとは相手のレベルが違う
「桜花賞は(私)自身初のクラシック制覇がかかっていたので、どうしても勝ちたかった。(桜花賞で)1冠を取ったので、オークスではそれほど勝ちたいと意識しなかった。絶対的能力が違うので、サッと回ってくれば勝てると思っていたから気楽だった。秋華賞は3冠がかかっているから、勝たせてほしいという心境だった。でも一番厳しいレースになった。今回は人気的にも気楽な気持ちで臨める」
――自信のほどを
「かなわないと思えば、女王杯に使っているよ。不安は、牡馬一線級と対戦したことがないということだが、互角の勝負ができると思うし、勝つチャンスがあるとみている」
◆20日のジェンティル 充実の販路2本
追い切りを翌日に控え、滋賀県栗東トレセンの坂路を2回登坂した。1本目は800メートル68秒3(ラスト200メートル16秒4)、2本目は同66秒4(15秒8)を計時。バネのきいた走りで駆け上がった。井上泰平調教助手は「普段と変わらない雰囲気ですよ。春よりも食べたものが実になっている感じがします」と充実ぶりに目を細めた。
【石坂 正(いしざか・せい)】 1950(昭和25)年12月24日、熊本県生まれの61歳。佐賀県出身。栗東で厩務員、調教助手を経て、97年に調教師試験に合格し 98年に開業。2000年にダイタクヤマトでスプリンターズSを制し、GIで重賞初Vを達成。管理馬ヴァーミリアンがマークしたGI9勝(JRA2勝、地方7勝)はGI最多勝記録。JRA通算431勝(うち障害1勝)、重賞はGI9勝を含む36勝(20日現在)。
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