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競馬:ジャパンカップ ジェンティルドンナV 3歳牝馬初
毎日新聞 2012年11月26日 東京朝刊
25日、東京
場の芝2400メートルに外国馬5頭を含む17頭が出走して行われ、今年の牝馬3冠(桜花賞、オークス、秋華賞)を制した3番人気のジェンティルドンナが2分23秒1で優勝し、賞金2億5000万円を獲得した。3歳牝馬としてはジャパンカップ初制覇となった。昨年クラシック(皐月賞、日本ダービー、菊花賞)3冠を達成し、今年10月にフランスで行われた凱旋門賞で2着に入ったオルフェーヴルは、1番人気に推されたが2着に敗れた。
スタート良くコース内側の2、3番手につけたジェンティルドンナは、ゴール前の直線で後方から追い上げたオルフェーヴルと激しく競り合い、鼻差抑えた。凱旋門賞を制した4歳牝馬のソレミア(フランス)は終盤伸びを欠き13着だった。
岩田康誠騎手はブエナビスタに騎乗した昨年からの連覇でジャパンカップ3勝目。石坂正調教師は初勝利。レースの売り上げは200億9852万2000円で昨年比9・6%増だった。【藤倉聡子】
◇オルフェとの一騎討ち制す
牝馬牡馬の別はあれ、ジェンティルドンナとオルフェーヴルの3冠馬同士の一騎討ち。さしもの世界最高峰の凱旋門賞を制したソレミアらも、割って入る余地がなかった。
馬体が擦れ合うようなたたき合いの中で、前の馬を抜こうと一瞬外に出たジェンティルドンナがオルフェーヴルをはじき飛ばす場面も。ジェンティルドンナが鼻差早くゴールした後、レースの審議は20分間にも及んだ。
進路の取り方が強引だったとして、ジェンティルドンナの岩田騎手には12月1、2日と2日間の騎乗停止の処分が科されたものの、着順は影響なしとして確定。「後味を悪くしてしまい申し訳ない」と話した岩田だが、「ジェンティルはほめてほしい」と力を込めた。
不利な外枠ながらスタート良く馬場状態の良好な内側につけた。「対オルフェーヴル」のプランを念頭に置いていた岩田はこの時、「オルフェ(のことは)抜きで、彼女の最高のパフォーマンスを引き出すだけだ」と心を決めたという。1歳年長のオルフェーヴルを迎え撃つまでの理想的な走りが、「まだ繊細な女の子」と評されるジェンティルドンナに3歳牝馬初のジャパンカップ制覇をもたらした。
牝馬初のJRA・G1年間4勝を達成し、「ドバイや米国、フランスなどのレースも視野に入れていくことになる」と石坂調教師。岩田は「勝ちを意識して挑戦できる馬」と、さらなる飛躍に思いをはせた。【藤倉聡子】
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◇ジェンティルドンナ
父ディープインパクト、母ドナブリーニの3歳牝馬。馬主はサンデーレーシング。北海道安平町、ノーザンファーム生産。通算9戦7勝となり、重賞は6勝目。獲得賞金は6億8953万8000円。
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