2012年11月26日月曜日

初制

http://hochi.yomiuri.co.jp/horserace/news/20121125-OHT1T00242.htm

ジェンティルドンナ、3歳牝馬初制覇!最強4冠!!…ジャパンC

馬体を併せ、激しく叩き合ったジェンティルドンナ(右)とオルフェーヴル
 ◆第32回ジャパンC・G1(25日、東京競馬場、芝2400メートル、良) 今年の3冠牝馬ジェンティルドンナと、昨年の3冠馬オルフェーヴルが、直線のラスト200メートル地点から歴史に残る激しい叩き合いを展開。最後は鼻差でジェンティルドンナが勝利を手にし、3歳牝馬として初めてのJC制覇を果たした。なお、騎乗した岩田は、最後の直線で外に斜行し、オルフェーヴルと接触したため、開催日2日間の騎乗停止処分を受けた。
 考えていた策が、全てはまった。「2、3番手を取って、待たずに仕掛ける」。抜群のスタートを決め、岩田はジェンティルドンナを15番枠から3番手へ。ラチ沿いの先行馬が止まらない馬場を熟知した勝負手だ。
両手を広げ、喜びを爆発させた岩田
 手綱を持ったまま、迎えた直線。「すごい手応えだ」。身震いするほどの感触が、岩田にはあった。それでも、国内外合わせて11頭のG1ホースが集結した戦いは甘くなかった。「スペースがない…」。バテずに逃げ粘る春の天皇賞馬ビートブラックが視界を遮り、右側には、昨年の2着馬トーセンジョーダンが、懸命に踏ん張っていた。
 抜け出すための、わずかな隙間を探している間に、外からオルフェーヴルが真横まで来た。「あれさえなければ、完璧だったんですが…」と岩田が振り返った場面は、残り200メートル地点だ。
 力ずくで外へ持ち出したことで、最大のライバルを外へはじく形に。ゴールまで続いた叩き合いを鼻差で制したものの、この時の進路の取り方が強引とみなされ、2日間の騎乗停止処分を受けた。
迷惑をかけながらの勝利に手を合わせた岩田
 レース後、「申し訳ない」とうなだれた岩田。それでも、最強馬と死闘を繰り広げた末に勝利を収めた3冠牝馬のパワーと精神力の強さを、心からたたえた。
 「初めて、本気で走ってくれた。最後は、ハートの強さだけでしのいでくれた。後味の悪いことになってしまいましたが、馬には関係ないですし、この馬のすごさを分かってもらえたはず。来年は、さらに強くなりますよ」。笑顔なき主戦だったが、“4冠馬”と挑む来年の海外のビッグレースが、本当に楽しみになった。
 [優勝馬メモ]
  ◆性齢 牝3歳の鹿毛。
  ◆戦績 9戦7勝。3歳牝馬の優勝は初。牝馬の年間JRA・G14勝も初。(最多はテイエムオペラオーの5勝=グレード制を導入した1984年以降)。
  ◆血統 父ディープインパクト、母ドナブリーニ(父ベルトリーニ)。父は05年の3冠馬で06年の優勝馬。産駒の勝利は初。父子制覇は、シンボリルドルフ(85年)→トウカイテイオー(92年)、スペシャルウィーク(99年)→ブエナビスタ(11年)に続き、史上3組目。
  ◆総収得賞金 優勝賞金2億5000万円を加え、6億8953万8000円。
  ◆馬名の意味 イタリア語で「貴婦人」。
  岩田康誠騎手(38) 07年アドマイヤムーン、11年ブエナビスタに続き3勝目。武豊、L・デットーリに並ぶ最多勝利数。JRA・G1年間6勝も最多勝利タイ。通算は18勝目。
  ◆石坂正調教師(61) JRA・G19勝目。重賞は今年11勝目で、単独トップ。
  ◆生産者 北海道安平町のノーザンファーム。
  ◆馬主 (有)サンデーレーシング。2着オルフェーヴル、3着ルーラーシップも同一馬主。JRA・G1で、3着まで独占するのは史上初。

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