2012年11月28日水曜日

結果

http://www.s-shimizu.jp/pc/muryou03.html?id2=6354&PHPSESSID=9068c3f1257cd23a2646289aa3f6c3be

腑に落ちぬJCの審議結果

 ジャパンCが終わった。直線は少し後味の悪い結果となったが、牡馬と牝馬、2頭の三冠馬が、逃げたビートブラックを交わして抜け出してきた際の緊迫感は素晴らしかった。

 ただあれだけ審議に時間がかかった割に、岩田を危険な騎乗と2日間の騎乗停止処分にしながら、着順が覆らなかったことには、少々納得がいかない気がする。

 メジロマックイーンが18着降着となった天皇賞・秋、今回と同じ池添絡みだが、トールポピーがセーフだったオークス、ブエナビスタが2着降着となったジャパンC。これらとの違いも明確でない感じが残るのだ。

 今年は(来年からもたぶん同じだろう)ジャパンCが最終レースだった。審議に関わった関係者にとっては、東京では次のレースがない。だから少しぐらい時間をかけても構わない。そんな想いはもちろんないのだろうが、そう勘ぐられても、あながち不思議はない気がするのだ。もう来年から審議基準が変更になるというのに、もうちょっとてきぱきできないのだろうか。

 仮に池江調教師が、マスコミに語った「オルフェーヴルは大きくバランスを崩して、手前も替えてしまった」のなら、これを意義申し立てすれば、着差から見て降着になる可能性もあったのではないか。この場合は審議に時間がかかっても仕方のない面はある。

 しかし英国のレッドカドー(8着)のモッセが、直線のスミヨン、蛯名に対しての進路の取り方に走行妨害の申し立てはあったものの、1、2着を鼻差で争って、惜敗した関係者からは申し立てがなかった。これもなんか腑に落ちない。

 このあたり、上位馬がサンデーレーシングだらけの弊害もあるのだろう。悔しいが、すみやかに従うしかない…のだ。でも、ジャパンCは立派な国際GⅠであり、馬と国の名誉と誇りをかけた戦いである。

 トーセンジョーダンとフェノーメノに進路を塞がれなくても、レッドカドーは、せいぜいビートブラックをゴール寸前で交わして7着だっただろう。それでもモッセは抗議した。このあたりの温度差を考えると、馬がいくら強くなっても日本の競馬が忘れているものが見えてくる。

 さて今週はJCダート。ローマンレジェンドは岩田が騎乗できないので、Мデムーロに乗り替わる。エスポワールシチーも佐藤哲三が落馬負傷(意識はあるらしいが、骨折だけで7カ所、大丈夫だろうか)のために武豊に乗り替わる。たぶんローマンレジェンドは1番人気。そしてエスポワールシチーもエルムSのローマンとの着差と重量差、南部杯の強さから上位人気必至だ。それぞれ実績は申し分ないとはいえ、岩田で5連勝中のローマン、そしてエスポワールと佐藤哲三のタップダンスシチーに匹敵する信頼関係を考慮に入れると、どちらもプラスとは思えない。

 結果分析でも話したが、前走がムーアで出遅れながら楽勝したイジゲンは、当時が両隣の馬が暴れたための出遅れだとしたら、鞍上の力量と癖を掴んだことで、今度は出る可能性が高い。これと、初ダートでも血統、冬場に上昇する背景から、トゥザグローリーに今のところ気がある。そして馬と騎手との信頼関係を問うなら、ワンダーアキュートと和田が一番ではないだろうか。
~次回の当コラム更新は12月11日となります。~

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