http://race.sanspo.com/keiba/news/20121126/etc12112613430003-n1.html
【甘辛戦記】グレー判定でも抜きんでていた2頭
歴史に残る牡牝3冠馬の一騎討ちは、何とも分かりづらい判定で後味の悪さを残す結果となった。
ジェンティルドンナが内からオルフェーヴルをプッシュしたことが審議の対象となったが、入線順どおりに確定。しかしジェンティルの岩田騎手には2日間の騎乗停止処分が下された。着順変更なしで1度は納得したファンも、「馬はセーフ、人はアウト」の決定には再び首を傾げるだろう。
GIで1着馬の騎手が騎乗停止となった例には08年オークス(トールポピー)があるが、当時制裁を受けたのは池添騎手。4年後に自身が“被害者”となったのは何とも皮肉だが…。
来年から導入される裁決の新基準では、今回と同様の“グレー判定”が増えることが予想される。誰もが納得する判定などありえないが、“加害側”の賞金の半額を没収するなど、痛みを分かち合う方法はあるのではないか。JRAにはぜひ検討してもらいたい。
それにしても、2頭の強さは抜きん出ていた。特にオルフェに“当たり負け”しなかったジェンティルのハート、フィジカル両面での強さは過去の名牝たちをも凌駕しているように思える。
「並んだら抜かせないのが最大の長所。規格外というか、これまで扱ってきたいい馬とも1、2ランク違う」という石坂調教師の言葉にも深くうなずくところだ。
来年はこの2頭の火花散る戦いを、凱旋門賞で見たい。そして、その決着は誰が見てもクリーンなものであってほしい。 (漆山貴禎)
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