http://www.tokyo-sports.co.jp/race/horse/47369/
【牝馬3冠目前 無限の豪脚ジェンティルドンナ(1)】
秋華賞(14日、京都11R)の主役はいわずと知れたジェンティルドンナ。JRA史上4頭目の牝馬3冠を目指す新女傑候補だ。連載でその強さの秘密に迫る――。
デビュー前の時点ですでに「化け物」と呼ばれていた。当時、調教に騎乗していた古川助手はその理由をこう説明する。
「どんな調教をしても息が乱れたことが一度もなかった。こんな馬は初めて。乗り味はヴァーミリアン(GⅠ9勝)の方が良かったけど、こと心肺機能なら、ジェンティルの方が高かった。どうやったら息が乱れるんだろうって恐ろしい気持ちになったぐらい」
ダート界で長らく頂点に君臨していた砂の王者より心臓が強かったとあれば、今の活躍はすでにこの時期から予見し得るものだったのかもしれない。
新馬2着→未勝利1着…レースを経験していくなかで転機となったのが3戦目のシンザン記念だ。「あの時、ルメールが馬の後ろで我慢させるレースを教えてくれたのが大きい」とジェンティルドンナ担当の日迫助手。
ルメールといえば、コスモバルク、ウオッカ、エイシンフラッシュなど、かかる馬をうまく抑えて結果を出すことにかけては外国人騎手の中でナンバーワンと言われる。現在、短期免許で来日する外国人騎手を担当している有力エージェントはこう証言する。
「ルメール自身、ズブい馬よりかかる馬をなだめて競馬をさせるのが自分の持ち味だと言っている。あのシンザン記念の時、石坂調教師は早い段階でルメールを“一本釣り”して騎乗を依頼した。折り合いを教えるという意味で、あのレースでルメールを選んだのはまさに調教師の慧眼という他ない」
改めてシンザン記念の道中を確認すると、他馬とは違う潜在スピードで先頭に並びかけようとする馬を抑え、3着馬プレミアムブルーの後ろに馬を誘導して競馬を教え込むシーンがハッキリと映っている。
あそこでそのまま前に行かせていれば、以後のレースに影響を与える恐れは大いにあった。あの時のルメールの巧みな騎乗があったからこそ、ローズSでは本番を意識して好位でスムーズに運ぶ完璧な競馬ができたのだ。
キャリアの少ない若駒時代、実質最初に“競馬を教えた”ルメールは、ジェンティルドンナ3冠取りへ向けての陰の立役者の一人と言っていい。
【牝馬3冠目前 無限の豪脚ジェンティルドンナ(1)】
秋華賞(14日、京都11R)の主役はいわずと知れたジェンティルドンナ。JRA史上4頭目の牝馬3冠を目指す新女傑候補だ。連載でその強さの秘密に迫る――。
デビュー前の時点ですでに「化け物」と呼ばれていた。当時、調教に騎乗していた古川助手はその理由をこう説明する。
「どんな調教をしても息が乱れたことが一度もなかった。こんな馬は初めて。乗り味はヴァーミリアン(GⅠ9勝)の方が良かったけど、こと心肺機能なら、ジェンティルの方が高かった。どうやったら息が乱れるんだろうって恐ろしい気持ちになったぐらい」
ダート界で長らく頂点に君臨していた砂の王者より心臓が強かったとあれば、今の活躍はすでにこの時期から予見し得るものだったのかもしれない。
新馬2着→未勝利1着…レースを経験していくなかで転機となったのが3戦目のシンザン記念だ。「あの時、ルメールが馬の後ろで我慢させるレースを教えてくれたのが大きい」とジェンティルドンナ担当の日迫助手。
ルメールといえば、コスモバルク、ウオッカ、エイシンフラッシュなど、かかる馬をうまく抑えて結果を出すことにかけては外国人騎手の中でナンバーワンと言われる。現在、短期免許で来日する外国人騎手を担当している有力エージェントはこう証言する。
「ルメール自身、ズブい馬よりかかる馬をなだめて競馬をさせるのが自分の持ち味だと言っている。あのシンザン記念の時、石坂調教師は早い段階でルメールを“一本釣り”して騎乗を依頼した。折り合いを教えるという意味で、あのレースでルメールを選んだのはまさに調教師の慧眼という他ない」
改めてシンザン記念の道中を確認すると、他馬とは違う潜在スピードで先頭に並びかけようとする馬を抑え、3着馬プレミアムブルーの後ろに馬を誘導して競馬を教え込むシーンがハッキリと映っている。
あそこでそのまま前に行かせていれば、以後のレースに影響を与える恐れは大いにあった。あの時のルメールの巧みな騎乗があったからこそ、ローズSでは本番を意識して好位でスムーズに運ぶ完璧な競馬ができたのだ。
キャリアの少ない若駒時代、実質最初に“競馬を教えた”ルメールは、ジェンティルドンナ3冠取りへ向けての陰の立役者の一人と言っていい。
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