2012年10月17日水曜日

ぎて

http://www.tokyo-sports.co.jp/race/48302/
「調子が良すぎて負ける」ことがある!?
2012年10月17日 11時00分

【トレセン発秘話】かの福永洋一元騎手は現役時代「馬は調子のいい時こそ怖い」と言っていたという。デキが良すぎて負ける――。一見、不可思議な言葉に思えるが、元気がありすぎてゲート内で悪さをする、道中行きたがる、レースで遊んでしまう…MAXの状態まで仕上げればそういう恐れも出てくるということだ。

 秋華賞後、ノーザンファームの秋田博章場長がジェンティルドンナについて話していたことも、まさにこのことだった。

「今日の状態はすごかった。今までで一番良く見せた。そのせいか、調子が良すぎて道中少しかかっていた。こんなことは今までなかったし、それが最後の脚に少し響いたんじゃないでしょうか」

 ゴール前先頭に立ち、ヴィルシーナに差し返されそうになったのも「遊んでしまったから」(岩田)。デキが良すぎたことで道中かかり気味になり、先頭に立って遊んでいた? 返し馬で物見をして落馬してしまったのもデキが良かったからこその余裕なのか。状態がいい馬が勝つのではないのか。考えれば考えるほど競馬は単純なものではないことを思い知らされる。

 今週の菊花賞は我慢比べの3000メートル。スタミナはもちろん、道中いかに折り合いリラックスして走れるかが重要なテーマになる。そのためにはエネルギーを体全体に充満させて最高の状態に持っていきつつ、折り合いを失わないようギリギリの仕上げが要求される。騎手の腕がモノをいうとされる長距離戦だが、馬を仕上げる厩舎の技術も最高レベルが要求される。近年有力馬の回避が続いているが、やはり3冠最終戦を飾るにふさわしいレースと言えるだろう。

(栗東の坂路野郎・高岡功)


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