2012年10月15日月曜日

証明

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鼻差を勝ち切ったこと自体が三冠牝馬の証明 

 最小の着差で秋華賞を制したジェンティルドンナが、史上4頭目の三冠牝馬に輝いた。形の上ではわずか鼻差の辛勝であったが、その価値は決してオークスの5馬身圧勝に劣るものではない。

 淀みなく流れたオークス(前後半59秒1-60秒2)。反対に直線の短い京都内回りで前半2度も13秒台のラップを挟むスローの秋華賞(62秒2-58秒2)。この正反対の流れに対応したジェンティルドンナは、前3頭の三冠牝馬はともかく、少なくてもこの時点で、内回りのトリッキーな流れに自分を失った3年前のブエナビスタを超えるもの。ユッタリ流れれば流れるほどゴール前接戦になるのは当り前。着差は後からついてくるもの。たとえハナ差であろうと、この流れでシッカリ勝ち切ったところにオークスと同等の価値がある。

 この先、ジェンティルドンナはJC行きも取り沙汰されるが、女王杯の路線変更はまずありえない。土曜の府中牝馬S(マイネイサベル優勝)を見ても古馬にライバルはない。そんなタダ貰いの女王杯を捨てて何でJCに向かおうか。

 ファンとしてオルフェーヴルとのJC対決を望むのはごく当然。が、同じサンデーR同士で星を潰し合って総括するノーザンFに何の益があろうか。オルフェーヴルが至宝なら、ジェンティルドンナもまた至宝。だいいち今、急速に膨大化したノーザンFの喫緊のテーマが、傘下の「使い分け」であることを忘れてならない。それでももしジェンティルドンナがJCに向かうようなことがあれば、今度は逆にオルフェーヴルのデキを疑わざるを得まい。

 内田博の2着ヴィルシーナも意地を見せた。ノシをつけてハナに行く積極策。本当ならこれをトライアルで試して欲しかった。さらに秋華賞が盛り上がっただろうし、馬の自信にもなったはず。現実にチャンスはそこしかなかった。

 いずれにせよ途中からきたチェリーメドゥーサにハナを譲って、スローの離れた2番手は、これ以上ない絶好の展開。が、それでも桜花→オークスの壁は打ち破れなかった。最小着差に涙を飲んだ。これも時代の悪戯か。もう1年早く生まれていればコチラが4頭目の三冠牝馬に輝いていた可能性がある。ただ、ヴィルシーナもジェンティルドンナという大目標はあったからこそ、さらに能力が磨かれていったことは確か。

 昨日の「スーパーショット」では、秋華賞を大相撲になぞらえジェンティルドンナの一人横綱、正大関にヴィルシーナがいて、三役は一場所ごとの場所替り三役と評したが、やはり上位2頭の壁は厚く、ジェンティルドンナが全勝優勝を飾り、14勝1敗でヴィルシーナが準優勝で続いた。以下、三賞止まり。殊勲賞に別路線の3着アロマティコ、敢闘賞に直線良く伸びた4着ブリッジクライム、技能賞には逃げて5着のチェリーメドゥーサといったところか。

 東スポ紙上で夢の糸を紡ぎ平幕優勝を狙ったハワイアンウインドはあえなく13着。前半から掛かったこともあるが、やはり時計だけでは乗り越え切れない力の壁だろう。それでも500万勝ち1分57秒2が翌週の小倉記念を超えてレコードであったことは事実。この馬にはもう少し先がありそう。

 3番人気アイムユアーズ(6着)は結果としてスロー内伸びのコンディション、外の17番枠がかなりこたえた。仮に内枠であればもう一列前で戦えていたはず。クイーンS勝ちの実力通り3着の可能性は十分にあったはず。

 さて、今週は柴田卓哉の無念(3着)を晴らすべく当方のダイヤモンドセレクションを公開予定。「サクッと馬連」が一番当たるなんて陰口を叩かせない。スパッと決めたい。土日も「午後の特別便」共々、スーパー・セレクションでお楽しみ頂きたい。

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