2012年10月15日月曜日

にふ

http://www.nikkansports.com/race/news/p-rc-tp0-20121015-1032709.html

石坂師「3冠にふさわしい馬」/秋華賞

  • Evernoteにクリップする
ジェンティルドンナで牝馬3冠を達成し、3冠ポーズで笑顔の岩田騎手(左)と石坂師
ジェンティルドンナで牝馬3冠を達成し、3冠ポーズで笑顔の岩田騎手(左)と石坂師
<秋華賞>◇14日=京都◇G1◇芝2000メートル◇3歳牝◇出走18頭
 ジェンティルドンナ(牝3)の石坂正師(61)が史上4頭目の牝馬3冠を達成した。約7センチの鼻差勝利に勝負の世界の厳しさを痛感させられた。
 凍りついた。ヴィルシーナとの1、2着は桜花賞から4戦連続だったが、写真判定までもつれたのは初めて。関係者席から肉眼で観戦していたジェンティルドンナの石坂師は勝利の確信までは得られなかった。
 「勝ったと思ったが、内から来ていたから…。それでも何とか勝ってほしいという気持ちだった」
 牡牝含めて3冠史上に残る接戦、激戦。トレーナーの周囲に歓喜の輪ができたのは場内にスローのVTRが流れてから。さすがに瞳は潤んだ。「先生、泣いてません?」。こう指摘した主戦の岩田と喜びを分かち合った。
 「勝つということがいかに難しいかを痛感させられました。ジェンティルドンナは3冠牝馬にふさわしい馬ですし、状態面でも勝てるだろうと思って送り出していたので本当に勝てて良かった。偉大なジェンティルドンナがやってくれました。絶対能力があったからこそ達成できた」
 岩田と体を寄せ合い、互いに3本の指を立てて記念写真に納まった。この日を待っていた、信じていた。桜花賞でのことだ。馬上で1本の指を天に立てる岩田に師は話しかけた。「Vサインじゃないのか?」「それはオークスに取っておきます」。オークスでは騎乗停止の岩田の姿はなかったが、乗り替わった川田騎手が見事にピースサインを代行。そして、3冠が懸かった大一番で、主戦が6カ月前の約束を果たした。
 11年10月の入厩からちょうど1年。「すごい馬になるかもしれない」。周囲に漏らしていた予感が現実になった。いや、想像以上の領域に成長しつつある。
 「牝馬でもあり、まだ本当にめいっぱいの調教はやってないつもり。まだ若いし、もっと走れる余地はあると思う」。
 次走はエリザベス女王杯(G1、芝2200メートル、11月11日=京都)かジャパンC(G1、芝2400メートル、11月25日=東京)を予定しており、サンデーレーシングの同門オルフェーヴルとの“3冠馬対決”が年内に実現する可能性は十分。ウオッカ、ダイワスカーレット、ブエナビスタと続く女傑伝説の後継者が、さらなるバージョンアップを続けていく。【中西典章】
 [2012年10月15日9時8分 紙面から]
関連ニュース

0 件のコメント: