2012年10月16日火曜日

果分

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名勝負だった秋華賞の結果分析

 秋華賞はジェンティルドンナとヴィルシーナ。鼻差のデッドヒートとなり、視覚上は最高の名勝負だった。とりわけ内枠を生かしてハナを切りに行ったヴィルシーナの内田博幸、スローのために外々を回らされたものの、馬の能力を信じて脚をためていたジェンティルドンナの岩田、この2人は与えられた状況の中では最高の騎乗だったのではないか。この騎乗が名勝負を産んだともいえる。

 ただ決着時計の2分0秒4はGⅠとしては珍しいほど恥ずかしい時計だ。普通、スローでこのくらい時計が遅いと、上がりは最低34秒台になるのだが、こちらも35秒2と低調きわまりない。 初日7Rに行われた500万下が同じ内回り2000mで1分59秒1。前半が秋華賞より3秒速いとはいえ、勝ち時計は1秒3上回った。ペース補正を加味すると、秋華賞の内容は500万並みといえる。

 また2日目10R、オーシャンブルーの勝った1600万下の大原Sが内回り2000mで1分58秒6。こちらも先の500万同様、前半5Fは59秒3と流れていたが、勝ち時計は1秒8も秋華賞が下回った。ローズSもスローだが、ペースを加味するとフレールジャックの勝った1600万下と互角の内容を示していた。紫苑Sは1600万のレインボーS、クイーンSも1600万下のTVh賞とほぼ同タイムだったから、この路線で古馬準オープンに内容が劣ったのは初めてになる。しかもGⅡ、オープン特別、GⅢではない。GⅠにして初めて下回ったのだ。

 勝ち時計と上がりの遅さの要因は、5F手前から外を捲り、後続を離した5着チェリーメドゥーサと、2番手ヴィルシーナ以下が離され過ぎていた展開による。つまり勝ち時計と上がりは、(ほとんどが)ゴール前まで粘っていたチェリーメドゥーサのもの。前走の中山でも同じ戦法で勝ってはいたが、1000万下で成功した奇襲が、GⅠでも通用したところにレースレベルの低さがある。

 もちろん勝ったジェンティルドンナを筆頭に、ペースが流れていればもっと…。という馬は多かった。3着アロマティコのスローの追い込み馬だから、この展開が向いた面もあるが、掛かって能力を出し切れなかった馬も少なくはない。

 それでは1、2着の2強。向正面から動いた小牧以外のジョッキーはなにをしていたのだろう。内回りで3~5F13秒2、13秒4、12秒3は半端なスローではない。チェリーメドゥーサより早く動く騎手がいても、ラップ的にはテレビ馬的な感覚の先行ではないし、チェリーメドゥーサについて行く馬があと1、2頭いたら、GⅠらしいレースの成熟度も増していただろう。

 今回の秋華賞は関東馬が10頭、関西馬が8頭と近年の西高東低では、極めて稀な現象でもあった。さらにポイント制の免許停止が決定したピンナ以外はすべて日本人騎手だった。結果は1~3着を関西馬が占めて、一番強い馬が勝ったが、信頼に足る外国人騎手が伏兵馬に騎乗していれば、こんな結果にはならなかったのでは…。残念だが、そんな想いもちらついてきている。

 菊花賞の主役も内田博幸ゴールドシップ、岩田ディープブリランテ。この2人に合わせて騎乗するのではなく、意表をついたり、展開が決まったら撹乱したりと、そんな騎乗を期待したい。

 第3の馬は、やはりというかジョッキーで、メンディザバルのスカイディグニティ、血統でフェデラルホール。フェデラルホールはオルフェーヴル、ドリームジャーニー同様、ノーザンテースト4×3を持つステイゴールド産駒。加えて母の父ドクターデヴィアスは、メジロマックイーンの祖であるパーソロンと同じ、トウルビョン系の種牡馬である。

~次回の当コラム更新は10月30日となります。~

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