ヴァーミリアン ドバイへ弾む第25回フェブラリーS(GI、24日、東京11R)
24日、東京競馬場で「第25回フェブラリーS」(GI、ダ1600メートル)が行われ、1番人気のヴァーミリアンが優勝、ドバイワールドC遠征へ弾みをつけた。2着には8歳の古豪ブルーコンコルド、3着には3番人気のワイルドワンダーが入った。
◇ ◇
ヴァーミリアンは(15)番枠から好スタートを切り、馬場の外めを先行。直線は「風が強いので早めに先頭に立ちたいなと思っていた」という武豊騎手の思惑どおりのレースで後続を力でねじ伏せた。川崎記念を取り消した経緯と、2年ぶりに使う1600メートルへの対応が不安視されていたが、武豊騎手は涼しい顔。「絶好調でしたよ。距離も1200メートルを使うんじゃないんだから。ずいぶん大騒ぎされたな、と」
今年はこれが武豊騎手にとっての重賞初制覇。同時に21年連続となるGI勝ちという記録もあっさり達成した。「たいしたもんですね」とこれも毎年おなじみのセリフになった。「次はドバイで世界一を目指して頑張りたいですね」
3月29日のドバイワールドC(ナドアルシバ、GI、ダ2000メートル)への日程は、検疫や輸送便に関して、目下調整中。「京都競馬場で3週間検疫に入れば確実に行ける。でも、競馬場の調整でコンディションを維持する自信がないので、ぎりぎりまで栗東トレセンで調整するつもり。飛行機も去年のように香港経由でスムーズに行けないので今、調整してもらっているところです」と、石坂調教師が遠征に付随する苦しい胸の内を明かす。「昨年の4着で世界とのレベル差を痛感しましたが、今年はどのくらい詰まっているか。楽しみをもって向かいたいと思っています」
2番人気のフィールドルージュは、スタートでつまずいて出遅れた際に左肩跛行を発症。3コーナー手前で横山典騎手が下馬して競走を中止した。「人気を背負っていたのに、ファンには大変申し訳ない結果になってしまった」と西園調教師。「つまずいたときに左前脚の蹄球部をトモ脚で踏んでしまったようですね。引き上げてきたときには血だらけになっていましたが、幸い骨や腱には異常がないようです」。今後はしばらく自厩舎で静養してから放牧に出される見込み。
■ブルーコンコルド(2着)幸騎手=昨年のようにモタれることもなく、最後まで差を詰めてくれたが勝った馬は強い。最近成績が上がっていなかったので心配したが、やはりマイルなら違う。
■ワイルドワンダー(3着)岩田康騎手=勝ちに行っての3着だから仕方ない。風、枠順、オレの騎乗停止にも負けずよく頑張ってくれたよ。ただ、ヴァーミリアンには脱帽。モゴモゴしとると思ったらギューンやもん。あれがドバイ、世界なんやね。
■ロングプライド(4着)ペリエ騎手=この馬の力は出せたし、満足している。正直、出遅れがなかったとしても、勝った馬にはかなわなかったと思う。1600メートルよりは1800メートルのほうが適しているかな。
■リミットレスビッド(5着)蛯名騎手=デキが前走とは全然違ったね。上がりの競馬に対応して一瞬オッと思わせるところはあったよ。
0 件のコメント:
コメントを投稿