2008年2月22日金曜日

日刊記録

朝一番から豪快!!坂路で追い切られ力強い動きを見せたヴァーミリアン
<フェブラリーS:追い切り>
 フェブラリーSでG1・5連勝に挑むヴァーミリアン(牡6、栗東・石坂)が20日、栗東坂路で豪快な動きを見せた。800メートル52秒1の時計で、川崎記念取り消しの不安を一掃。万全の仕上がりをアピールした。
 この先に控える世界を前に、まずは国内タイトルに全力を傾ける。ヴァーミリアンが朝一番の坂路で豪快な動きを見せた。
 前を行く同厩舎の2頭を目標に加速する。前半からスピードに乗り、軽快なラップを刻んだ。ゴール地点までいっぱいに追われ、4ハロン52秒1、ラスト1ハロンは13秒6。調教駆けしない馬で、しまいの失速はいつも通り。伸びのあるフットワーク、ビルドアップされた馬体。すべてに最強馬としての風格が漂った。
 石坂師は「たまたま前を行った馬を見る形になったが、意識はしていない。この馬なりにいい雰囲気で走っていた。前走を取り消した影響もなく、思った以上に元気がある。川崎記念の前よりもいい出来で臨めると思う」と手応えを感じていた。
 川崎記念を取り消したことで、フェブラリーSへローテを変更したが、もともとここを使うプランもあった。ドバイは砂の性質上、スピードがいる。マイルの速い流れを経験することは次につながる。トレーナーは「マイルは適距離ではない。2年前は5着。でもあの時とは馬が違う。ぶざまな競馬はできないし、ここをクリアすればドバイへとつながる」とあえてチャレンジすることを決意した。飛節炎も軽症。運動を休ませたのは1日だけ。太めが残っていた馬体も、この日の追い切りで締まってくる。「これなら大丈夫だろう。パワーで押し切って欲しいね」。好走を確信する久保助手は、昨年のドバイ遠征の成果を、こう語る。「馬自身が『今までの競馬じゃダメだ』と思ったんかな。ドバイに行って気持ちが萎えるどころか、次に使うのが楽しみだったから」と成長ぶりに目を細める。
マイルという距離に不安はあるが、その壁を乗り越えてこそ世界を狙える資格を得る。【高橋悟史】

[2008年2月21日8時38分 紙面から]

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