黄門 ヴァーミリ断然/フェブラリーS
バランスの良さと迫力は抜けている。大本命 Photo By スポニチ
取り消し明けでも砂の王者に死角なし!08年最初の中央G1「第25回フェブラリーS」(24日、東京、ダート1600メートル)の馬体診断で“美浦黄門”こと境勝太郎元調教師は、昨年の最優秀ダート馬ヴァーミリアンを48点でトップ評価した。川崎記念を右飛節炎で取り消したが、馬体を見る限り影響は全くなさそう。完成度の高さや見た目の迫力でもライバルを断然リードしており、主役の座は不動と太鼓判を押した。(スポニチ専属評論家 元中央競馬調教師 境勝太郎) 【フェブラリーS(G1) 美浦黄門の馬体診断 データBOX 武豊3000勝帽子 GIパネル】 G1昇格から丸10年が経過したフェブラリーS。ひと昔前のダート戦といえば芝ではスピードが足りない馬が回る舞台でしたが、今では芝とは異なるカテゴリーとして完全に地位が確立されています。フェブラリーSも回を重ねるごとにレベルが上がっており、今年の出走馬もいずれ劣らぬ強豪ぞろい。ダート巧者にはもともと筋骨隆々でたくましいタイプが多いこともあり、良く見える馬ばかりで目移りしてしまいます。 それでも、今年のメンバーではヴァーミリアンが1頭抜けていると思います。どっしりとしたボリュームのある腹構えには凄みがあり、胸前やトモ(後肢)の筋肉の盛り上がりも迫力満点。全身に完成された古馬の風格が漂っており、ひと目見て“この馬は相当走る”と断言できる体つきをしている。付け加えれば、毛ヅヤの良さも厳寒期としては特筆もの。ダート最強馬と呼ぶにふさわしい、素晴らしい馬体だと思います。 今年初戦に予定していた川崎記念を枠順確定後に取り消すというアクシデントがありましたが、聞けば症状は軽く、すぐに乗り出せたとのこと。実際、これだけの馬体を見せられては、順調さを欠いた影響などみじんも感じられません。一昨年のこのレースでは5着止まりでしたが、圧勝の連続だった昨秋のレースぶりからも、2年前とは充実度がまるで違っている。今ならマイルが距離不足ということもないはず。この後に予定されているドバイ遠征に向け、弾みのつく快勝劇が期待できると思います。
[ 2008年02月20日付 紙面記事 ]
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