2008年2月22日金曜日

中日記録

ヴァーミリアン、完全復調 第25回フェブラリーS
2008年2月21日 紙面から
坂路で追い切り、豪快な動きを見せたヴァーミリアン(左)=栗東トレーニングセンターで
 「第25回フェブラリーS」(24日・東京、ダート千六百メートル)の追い切りが20日、東西トレセンで行われた。栗東坂路では、昨年の最優秀ダート馬ヴァーミリアンが意欲的な内容で、川崎記念取り消しの影響を感じさせない動きを披露。平安S2着のメイショウトウコンは、坂路で前走以上の伸び脚。今度は絞れてきそうだ。美浦では根岸S完勝のワイルドワンダーが軽快なアクションだ。「第101回京都記念」(23日・京都、芝二千二百メートル)に出走するウオッカは坂路でシャープな伸び。四位も好手応えだ。
 「あの時とは別馬ですよ」。ヴァーミリアンを管理する石坂調教師が言い切った。
 「あの時」とは、出走を取り消した川崎記念のこと。確かにあの時の最終追いは坂路での動き、時計(半マイル57秒9)とも地味だった。案の定、軽い飛節炎が判明したわけだが、ここで陣営が自重したのが吉と出た。
 中間、馬の気配はグングン上昇。1週前に52秒5を出し、迎えたこの日の坂路追い。意欲的な攻め内容と言えた。
 同きゅうの3歳馬2頭の併せ馬を5、6馬身前に見てスタート。13秒3-12・5とテンからガンガン飛ばし、最後は2頭を内からすくう形でゴール。さすがにしまいは13秒6を要したものの、全体で52秒1。負荷は十分掛けられた。
 「1週前も思ったより元気に動いたけど、きょうもヴァーミリアンとしてはいい時計。2週しっかり追えたことで、取り消しの影響はない。息遣いも大丈夫。昨秋、3連勝時の出来にあります」
 そう笑みを浮かべる指揮官。「距離はベストではないけど、速い流れに対応することでドバイにつながる。ぶざまな競馬はできない」と言うように、攻め強化にはマイル対策の意味合いも含まれているようだ。
武豊も「体調に関しては心配ない。気掛かりなのは距離だけ」と指摘。「おとなしくて乗りやすい馬だけど、スタートの1歩目が遅いから半馬身ほど出遅れてしまう。マイルだとほかの馬も速いからね」と気をもむ。
 とはいえ、昨秋の圧倒的パフォーマンスを見れば、力は違うはず。ユタカも最後は「昨年のダートチャンピオンホースらしいレースをしたい。ここで結果を出さないと、胸張ってドバイに行けないからね」と結んだ。 (海老原秀夫)

0 件のコメント: