http://www.nikkansports.com/race/news/p-rc-tp0-20141101-1390268.html
戸崎ジェンティル負けられない/天皇賞
<G1の山田準・崖っぷちブルース:天皇賞・秋>
豪華メンバーのそろった天皇賞・秋(芝2000メートル)は強い馬が勝つ。「G1崖っぷちブルース」の山田準は、G1・6勝の女王ジェンティルドンナ(牝5、石坂)で勝負する。最強牝馬の鞍上に全国リーディングをひた走る戸崎騎手を迎えた今回は、負けないし、負けられない。
勝ち続けるプレッシャーほど、苦しいものはないのではないか。あるボクシング関係者に聞いた話だが、WBA世界ライトフライ級王者だった具志堅用高氏が14度目の防衛戦で負けた時、王者は「ホッとした」のだという。100年に1人の天才としてプロデビューし、無傷の23連勝で迎えた現役最後の24戦目での初黒星。負けられないプレッシャーと孤独に闘っていたに違いない。
G1・6勝、史上初のジャパンC連覇を成し遂げた名牝ジェンティルドンナの背中を任された戸崎も、負けられないプレッシャーとの闘いとなる。現在125勝で全国リーディングを独走中だが、結果を出せば出すほど、より結果が求められる皮肉な稼業。結果を出して当然、出さないと株価急落という過酷な立場の戸崎も、別の意味で「崖っぷち」と言える。名牝の騎乗依頼の感想を問われると、戸崎は「夢みたい。結果を出したい」。今、最もファンの信頼を集める名手なら結果を出すに違いない。
コンビを組むジェンティルは、ここ目標に1カ月以上乗り込まれ、出走態勢は整った。ならば、ドバイシーマCまで圧勝した最強馬に、ライバルとの能力比較など必要ない。オークスV、ジャパンC連覇、天皇賞・秋2着(1着はジャスタウェイ)と準パーフェクトの得意舞台。戸崎も「スイッチの入れどころを知っている馬」とほれ込む。(1)の単勝に、3連単(1)の軸1頭マルチで(3)(4)(5)(8)(9)(15)へ90点。
常に結果を求められる戸崎の崖っぷちと、単に負け続ける低次元のわれらの崖っぷち。比べるのは愚の骨頂だが、とはいえ、そろそろ結果を出さなきゃ、崖から奈落の底に落ちる寸前だから笑うに笑えない。ここは最強馬と最強騎手を素直に信頼し、崖っぷち脱出だ。そんな甘くないか? チョッチュネ。
0 件のコメント:
コメントを投稿