2014年12月17日水曜日

違う

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【私の有馬記念】“カリスマ装蹄師”直撃!ゴールドとジェンティルの蹄鉄こんなに違う

2014年12月17日11時30分  スポーツ報知
  • 数々の名馬を手がけた装蹄師の西内さん。今年はジェンティルドンナとゴールドシップを担当している
    数々の名馬を手がけた装蹄師の西内さん。今年はジェンティルドンナとゴールドシップを担当している
 柔和な笑顔が職人のまなざしに変わった。「これまで見てきたすべての馬の特徴を頭に入れています。脚は遺伝するんですよ。血統は大事なんです」。厩舎別にズラリとと並んだ蹄鉄を手に取った西内荘さん(58)は、こう力説した。
 1987年に開業し、有馬記念を制したディープインパクトやハーツクライなど、数々の名馬を担当。G1118勝を挙げる“カリスマ装蹄師”は今年、ジェンティルドンナとゴールドシップの2頭を手がけているが、蹄鉄は極端に違う。
 牝馬のジェンティルは横幅は約12センチ、重さは100グラム弱。横幅は約14センチのゴールドよりひと回り小さい。ツメの厚さが普通の馬の半分しかなかった父ディープインパクト同様に、ジェンティルもツメが薄く、昨年までは装着に接着剤を使用していたほどだ。「パワータイプのゴールドシップと違い、ジェンティルは素軽い走りをするので蹄鉄の減りが少ない。ようやく大人(5歳)になり、ツメの厚みが出てきた。人間と同じように皮下脂肪が増えるんです」と指摘。実際、3月のドバイ遠征ではクギを使って装着できた。作業時間を短縮できたことで馬へのストレスが軽り、これがシーマクラシックの圧勝劇へとつながった。
 今から23年前の1991年の有馬記念。自ら手がけていた1番人気のメジロマックイーンを倒したのが、もう一頭、担当していた14番人気のダイユウサクだった。「(1着に)来るような馬じゃなかったから驚いたよ。今年の2頭はファン投票で1、2位。同じくらい応援に力が入る。笑って1年を終わりにしたいね」。競走馬には絶対に欠かせない蹄鉄にも、夢が詰まっている。(石野 静香)
 ◆西内 荘(にしうち・そう) 1956年、高知県生まれ。58歳。福永洋一元騎手に憧れて騎手を目指したが、減量に苦労して断念。中村好夫元調教師に勧められ、装蹄師免許を取得。31歳の87年に開業。5年目の92年に最優秀装蹄師賞を受賞し、北米大会にも出場した。好きなお酒はシャンパンで武豊騎手とレース後に一緒に飲む。家族は妻と1女で、娘の麻衣は歌手。

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