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ジェンティル引退式 花婿は2頭に絞られる
有馬記念の興奮さめやらぬ中山競馬場では、約4万人のファンが見守るなか、午後5時頃からジェンティルドンナ(栗東・石坂正厩舎、牝5歳)の引退式が行われた。ピンクの帽子のような耳カバーを着けて、今年のドバイシーマクラシック優勝時の馬衣を着たジェンティルドンナが1コーナーから登場。ライトに照らされた芝コースを、日迫真吾厩務員と井上泰平調教助手にひかれ、紙吹雪が舞い、無数のフラッシュがきらめくスタンド前をゆったりと歩く。
芝コース上に設置された横に長いお立ち台には、馬主であるサンデーレーシングの吉田俊介代表、石坂正調教師、日迫厩務員と井上助手、生産者であるノーザンファームの吉田勝己代表、そしてGI制覇に導いた岩田康誠、川田将雅、戸崎圭太の3騎手が並んだ。
石坂調教師は「早く無事に牧場に帰したいと思っていたのですが、納得いかない競馬が続いたので有馬記念も使わせていただきました。本当に有終の美を飾ってくれて、改めて改めて、なんとすごい馬なんだと思いました。3年間無事に元気でここまで走ってくれた結果、本当によかったですし、すばらしい馬です。それに尽きます。さすがジェンティルドンナです。長い間、本当にありがとう、ジェンティル」と愛馬に最大限の賛辞を送った。
ラストランで勝利に導いた戸崎騎手は「これだけの馬にまたがれるのは幸せなこと。ラストランに声をかけていただき、感激していました。もともと素質、力のある馬ですし、自信を持って臨みました。これだけの大舞台でいい背中を感じることができて、感謝しています。心からありがとうと言いたいです」と感謝を口にした。
来春からは繁殖牝馬としての仕事が待っている。注目される初年度の配合相手について、ノーザンファームの吉田勝己代表は「ハービンジャーかキングカメハメハのどちらか」と2頭の種牡馬に絞り込んでいることを明らかにした。
25日に行われた公開枠順抽選では、ヤンキース・田中将大投手が引いたくじによって一番最初に希望の枠順を獲得。2006年に父ディープインパクトが勝ったときと同じ4番枠で、父娘制覇を成し遂げた。「最高の名牝」(戸崎騎手)という評価を確立したジェンティルドンナは、これから母として、さらにその名声を高めていく。多くのファンに見守られながら、7つのGIタイトルを手にした歴史的牝馬はターフに別れを告げた。
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