2014年12月29日月曜日

締め

http://www.daily.co.jp/horse/2014/12/29/0007619365.shtml
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【有馬記念】ジェンティル7冠締め

2014年12月29日
 ジェンティルドンナ(中央)と笑顔の戸崎圭(撮影・三好信也)
 ジェンティルドンナ(中央)と笑顔の戸崎圭(撮影・三好信也)
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 「有馬記念・G1」(28日、中山)
 デビュー19戦目、初参戦した中山競馬場には最高の花道が用意されていた。戸崎圭騎乗のジェンティルドンナが直線で抜け出し快勝。史上トップタイとなる5頭目の芝G17勝馬に輝いた。最終レース終了後に引退式を行いファンに別れを告げた“貴婦人”は、花嫁としての価値を高めて繁殖生活に入る。2着は9番人気トゥザワールドが奮闘。3着にゴールドシップが続き、ジャスタウェイは4着、エピファネイアは5着に終わった。

 芝G1史上最多タイとなるV7で、最高のエンディングを飾った。ジェンティルドンナがG1馬10頭、史上最多となる計26冠のハイレベル戦で最強を証明。引退レースで見事に、11万を超える大観衆に強さを見せつけた。
 戸崎圭が胸を張る。「名牝と言っていいと思います」。直後には引退式が控える大一番。緊張感を自信に変えて挑んだ。「天皇賞(秋)で乗った時に相性の良さを感じていた。最高にうれしいです」。リーディングジョッキーらしい見事なエスコート。2度目の騎乗で見事にVへ導いた。
 枠順抽選ドラフトの一番くじで指名した2枠4番から好スタートを切り、道中は3番手をキープ。完璧に流れに乗り、あとは自慢の瞬発力と勝負根性を発揮するだけだった。有力馬が密集した見応えたっぷりの直線。鞍上のアクションに応え、急坂を伸び続ける。ラスト50メートルで先頭へ。後続の追撃を振り切って、ラストランを先頭で駆け抜けた。
 「思った通りの競馬で、見事に勝ってくれた」。石坂師は満面の笑みを浮かべる。3連覇を逃したジャパンCのあとに、すぐさま有馬記念参戦を表明。「秋2戦を振り返って“こんなものじゃない”と思っていた」。枠順、良馬場、仕上げ、頼れる鞍上…一片の悔いも残すことなく迎えた引退レース。「無事に故郷へ帰らせられるのでホッとしています。秘めたる力をファンの皆さまに見てもらえた」と大きくうなずいた。
 戸崎圭は全国リーディングを独走しながらも、G1未勝利のまま有馬記念を迎えていた。大きな大きな1勝に「早く勝ちたいと思っていたし、悔しい思いもあったので」と笑顔を見せる。今年、最も刺激を受けたアスリートは錦織圭だ。「過酷な試合が続くなか、結果を残している。そして世界が相手でも引けを取らない。自分もチャンスがあれば世界で…」。地方から中央へ移籍し、頂点をつかんだ一年を最高の形で締めくくった。「ジェンティルの子どもにも乗りたい」。名牝の子が戸崎圭を背に、世界の舞台で戦う-。人馬がつむぐ壮大な夢は、まだまだ続いていく。

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