2014年12月24日水曜日

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http://race.sanspo.com/keiba/news/20141224/ope14122411470028-n1.html
2014.12.24 11:47

【有馬記念】夕刊フジ・調教チェッカーズ

坂路を快走したジェンティルドンナ。文句なしのデキに仕上がった
坂路を快走したジェンティルドンナ。文句なしのデキに仕上がった【拡大】
 年末の大一番「第59回有馬記念」(28日、中山、GI、芝2500メートル)で有終Vを狙うジェンティルドンナが、24日朝に栗東トレーニングセンター(滋賀県)の坂路で追われ、調教チェッカーズも迷わず“A”評価をつける完璧な動きを披露した。国内外でGI6勝の女王は、今回がラストラン。悔いのない仕上がりで決戦に臨む。
 有終Vあるぞ! 引退レースとなるGI6勝の最強女王ジェンティルドンナが、寸分の狂いもない動き。最後の追い切りでアピールしたのは、まったく衰えることのない闘争心だった。
 冬晴れの栗東。井上助手を背に坂路に姿を現した女傑は、外カーマインを2馬身追いかけ、ペースを上げていった。
 この秋、天皇賞2着、ジャパンC4着に続く3戦目。極端な負荷はいらない段階とあって、道中のペースは厳しいものではなかったが、見せ場は後半に用意されていた。ターゲットを視界にとらえると、持ち前の切れ味&ファイティング・スピリットでスッとギアを上げて、瞬時にパス。余力たっぷりに1馬身先着した。
 4F54秒5、ラスト1F13秒3。現役屈指の脚力を思えばタイムは平凡なほどだが、無論、これは計算どおり。完成された名馬の引退レース。前述のとおり秋3戦目であり、それも牝馬とあれば厳寒期にハードな追い切りなど無用だろう。これほどの名馬になれば体は自分でつくり、動きも自分でコントロールする。洗練された無駄のない身のこなし、そして弾むようなフットワークが、“トレセン・ラストデモ”を十二分に輝かせていた。
 「JC後の回復が早くて、いつもの調整でやってこられた。けさの動きも良かったね」と、最後の重責を無事に終えた井上助手。反発してみせるのは“右回りはイマイチ”という周囲の評で、「これまで右回りで動けていないのは、馬場が緩いときが多かったから。中山は初めてだけど、自在性があって操縦性も高いからね。良馬場でさえやれれば、かえって(一番)はまるかもしれない」と、積極的に中山OKをアピールした。
 ラストランの手綱を託されるのは、先週まで144勝をあげJRA全国リーディングを独走している戸崎騎手。先週17日の追い切り(坂路4F53秒8)で「天皇賞のときよりいい」感触をつかんだ名手は、「(ジェンティルと)さらにコミュニケーションは深まった。本当に乗りやすくて賢い馬。最後に力を出し切らせてあげたい」と気を引き締めている。
 これまで12年桜花賞、オークス、秋華賞、12、13年ジャパンC、14年ドバイシーマクラシックを勝ち、最後をVで締めくくればGI7勝。当日の最終レース後には引退式が用意されており、何としても勝ちたい。同じ状況下の06年有馬記念をV締めした父ディープインパクトのDNAが、土壇場でモノをいいそうだ。

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