る噂

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2014年11月01日(土)更新

秋の天皇賞、トレセンで拾った気になる噂

　ＧⅠになるといろいろな情報が飛び交い、中には「裏情報」と言われる怪情報が流れることもある。これもまたＧⅠの名物のようなものだ。今回もそんな噂を、トレセンで集めてみた。

　とにかく多くの関係者が話しているのが、「今年は4頭が抜けている」ということ。その4頭とは皆さんも分かっているだろうが、年齢順にジェンティルドンナ、フェノーメノ、エピファネイア、イスラボニータのことだ。ただし、この4頭も全てにいい話があるわけではなく、気になるところもある。

　ジェンティルドンナに関しては、多くの人が「本当の狙いは次のジャパンＣ」と話している。2年連続でジャパンＣを勝っており、3連覇となれば当分この記録を破る馬はいないだろう。また東京芝２４００ｍは、ＪＣと大圧勝のオークスで3戦全勝と適性が高いことから、ＪＣ狙いは当然とも取れる。

　陣営は、「昨年落とした天皇賞・秋を今年は勝ちたい」といった話もしているが、その今回は戸崎騎手が騎乗で、ＪＣはムーア騎手を予定。このあたりにも、次が本番を匂わせる。

　フェノーメノは、4強の間では一番評価が低い。それは能力的な面でなく、２０００ｍのスピード競馬への不安から。2年前に秋の天皇賞でも2着に来ているのだが、その後は２２００ｍ以上のレースを使っており、２０００ｍで一流どころが相手ではスピード負けするのではないかという見解だ。更に叩き良化型で、有馬記念まで3戦する予定を考えると、ここは叩き台と見る向きは多い。

　ただ、こんな見方をする人もいる。

「フェノーメノは、春の天皇賞を2連覇。秋の天皇賞も2着と、3回挑戦して全て連対している。陣営は、天皇賞に拘りを持っているのでは」

　これを信じるなら、ここは大勝負ということになるのだが。

　エピファネイアは春の2戦を、「折り合いを懸念して、調教から抑え気味だった」ことを敗因とし、この秋は攻めの調教に転じている。ならば春の2連敗を度外視して考えたいが、こんな話もある。

「鞍上の福永騎手が、イスラボニータをかなり警戒しているらしいんだ」

　これはイスラボニータを単純に強いと見ているのか、エピファネイアに少々不安があるのか。ここは微妙なところだ。

　そのイスラボニータに関しては、斤量の有利（古馬より2キロ軽い）と、菊花賞を回避してここへ来たことから有力馬の中で一番モチベーションが高いと見られ、評価は一番伸びている。問題があるとすれば外枠だが、「競馬がうまいし、ルメールが騎乗するなら、そのあたりはカバーするだろう」（記者）と、あまり気にする必要も無さそうだ。

　トレセン情報では、4強の中でイスラボニータが最もマイナス点が無いというのが結論だ。

　ちなみに4強以外で、穴馬はいないのか。よく名前が出たのがマイネルラクリマだったが、大外枠で意気消沈。変わって枠順発表後に浮上したのがヒットザターゲットだ。

「ラチを頼って走るので、内枠を引いたのは大きい。鞍上が武豊なら、この枠をうまく活用するはず。ベルカントのスプリンターズＳもそうだったが、彼はＧⅠでは人気薄の馬でも見せ場はつくってくれる」（関西専門紙記者）

　穴馬で最も惹かれたのが、この話。穴党の方は、ぜひ乗ってみてはいかがか。

（美浦ライター：高木）