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◆ジェンティルドンナは連覇可能か
第1回のメアジードーツから、32回の勝ち馬ジェンティルドンナまで、ジャパンCに出走した牝馬の成績は、【6-8-6-55】。
出走数は全体の約15%にとどまるが、牝馬の快走する割合は、男馬のそれよりずっと高い。全連対馬の約22%までが牝馬である。凱旋門賞でもみられる傾向だが、遠征したり、慣れない馬場だったりしても、牝馬の方がずっとタフな精神力をもち、ひよわそうに見せて実は強靭なのである。ジャパンCができて、いろんな国の名馬が来て分かったことの一つである。
注目のジェンティルドンナの2連覇は可能だろうか? まだ、ジャパンCを連勝した馬はいないが、エアグルーヴは「2、2着」、ウオッカは「4、3、1着」、ブエナビスタは「降着2着、1着」。男馬のエース級より、やっぱり牝馬の方がタフに思える。今年、強敵は明らかに少ない。連続の連対も、連覇も十分あるだろう。
スローペースが予測されている。厳しいハイペースと思われたのに、みんな競るのを避けてスローになることはあるが、この距離でその逆はめったにない。どの馬が先導することになっても、緩い流れ必至だろう。
◆スローペースなら最後の爆発力で
東京の2400mのスローは、スパートの場所やタイミングが難しい。早め早めに進出するのが正解とも限らない。同じような広いコースで行われた10月の京都大賞典2400mが、2分22秒9の快時計で決着したのに、中身は、前半かなりスローだった。「1分13秒8-1分09秒1」がそのレースバランスである。そこで、伏兵として2着に突っ込んだアンコイルドに大駆けの魅力がある。
インで控えて進み、有力馬がペースアップしたとき、5-6馬身後方にいたからアンコイルドの後半1200mは1分08秒前後だが、さらにそこで少し待ったから、後半の1000mは推定「56秒4」前後と思える。
勝ったヒットザターゲットの上がりが34秒0。これも鮮やかだったが、アンコイルドのそれは33秒7。これまでどちらかといえば、洋芝の函館記念、札幌記念の善戦で見せた力馬タイプがその真価と思えたが、スパートのタイミングしだいで、欧州型の最後の爆発力を秘めることが判明した。欧州で成功した父ジャイアンツコーズウェイ(その父ストームキャット)の良さかもしれない。
父母両系ともにドイツ血脈の濃いエイシンフラッシュの、スローから上がりの勝負に徹したときの強さは知られが、名牝トリプティクの全妹トリプルクロネ(父リヴァーマン)を祖母に持つアンコイルドも、エイシンフラッシュと同じように後半だけエンジン全開の競馬は合っているのである。
ジェンティルドンナ、エイシンフラッシュ、ゴールドシップ相手に、爆発力だけの勝負に持ち込める可能性は少ないが、現にゴールドシップは差している。アドマイヤラクティも、今回は対戦しないがトーセンラーも差してみせた。
ステイゴールドでもハナを切ってみせた後藤騎手だから、アンコイルドの主導権主張も捨て切れないが、京都大賞典に近い早めにスパートする馬の出現するスローをイメージして、最後だけなら切れるはずの伏兵アンコイルドから入りたい。
ジェンティルドンナ、エイシンフラッシュ本線。ゴールドシップ、アドマイヤラクティのほか、ヒットザターゲット、ルルーシュに流す。
スローなら最後の爆発力で/ジャパンC
2013年11月23日(土)18時00分
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◆ジェンティルドンナは連覇可能か
第1回のメアジードーツから、32回の勝ち馬ジェンティルドンナまで、ジャパンCに出走した牝馬の成績は、【6-8-6-55】。
出走数は全体の約15%にとどまるが、牝馬の快走する割合は、男馬のそれよりずっと高い。全連対馬の約22%までが牝馬である。凱旋門賞でもみられる傾向だが、遠征したり、慣れない馬場だったりしても、牝馬の方がずっとタフな精神力をもち、ひよわそうに見せて実は強靭なのである。ジャパンCができて、いろんな国の名馬が来て分かったことの一つである。
注目のジェンティルドンナの2連覇は可能だろうか? まだ、ジャパンCを連勝した馬はいないが、エアグルーヴは「2、2着」、ウオッカは「4、3、1着」、ブエナビスタは「降着2着、1着」。男馬のエース級より、やっぱり牝馬の方がタフに思える。今年、強敵は明らかに少ない。連続の連対も、連覇も十分あるだろう。
スローペースが予測されている。厳しいハイペースと思われたのに、みんな競るのを避けてスローになることはあるが、この距離でその逆はめったにない。どの馬が先導することになっても、緩い流れ必至だろう。
◆スローペースなら最後の爆発力で
東京の2400mのスローは、スパートの場所やタイミングが難しい。早め早めに進出するのが正解とも限らない。同じような広いコースで行われた10月の京都大賞典2400mが、2分22秒9の快時計で決着したのに、中身は、前半かなりスローだった。「1分13秒8-1分09秒1」がそのレースバランスである。そこで、伏兵として2着に突っ込んだアンコイルドに大駆けの魅力がある。
インで控えて進み、有力馬がペースアップしたとき、5-6馬身後方にいたからアンコイルドの後半1200mは1分08秒前後だが、さらにそこで少し待ったから、後半の1000mは推定「56秒4」前後と思える。
勝ったヒットザターゲットの上がりが34秒0。これも鮮やかだったが、アンコイルドのそれは33秒7。これまでどちらかといえば、洋芝の函館記念、札幌記念の善戦で見せた力馬タイプがその真価と思えたが、スパートのタイミングしだいで、欧州型の最後の爆発力を秘めることが判明した。欧州で成功した父ジャイアンツコーズウェイ(その父ストームキャット)の良さかもしれない。
父母両系ともにドイツ血脈の濃いエイシンフラッシュの、スローから上がりの勝負に徹したときの強さは知られが、名牝トリプティクの全妹トリプルクロネ(父リヴァーマン)を祖母に持つアンコイルドも、エイシンフラッシュと同じように後半だけエンジン全開の競馬は合っているのである。
ジェンティルドンナ、エイシンフラッシュ、ゴールドシップ相手に、爆発力だけの勝負に持ち込める可能性は少ないが、現にゴールドシップは差している。アドマイヤラクティも、今回は対戦しないがトーセンラーも差してみせた。
ステイゴールドでもハナを切ってみせた後藤騎手だから、アンコイルドの主導権主張も捨て切れないが、京都大賞典に近い早めにスパートする馬の出現するスローをイメージして、最後だけなら切れるはずの伏兵アンコイルドから入りたい。
ジェンティルドンナ、エイシンフラッシュ本線。ゴールドシップ、アドマイヤラクティのほか、ヒットザターゲット、ルルーシュに流す。
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