http://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2013/11/25/kiji/K20131125007079520.html
【ジャパンC】1番人気ジェンティルドンナがJC史上初の連覇!
JC連覇を果たしたジェンティルドンナ Photo By スポニチ |
名牝が快挙を果たし、復活した。外国馬3頭を迎え、「第33回ジャパンC」が東京競馬場で行われ、ライアン・ムーア(30)へと乗り代わった1番人気ジェンティルドンナが好位から早めに抜け出し、ゴールまでしのぎきってJC史上初の連覇。1年ぶりの白星で完全復活を遂げた。今後、有馬記念には出走しない見通しで、今年2着に敗れたドバイシーマクラシック(14年3月29日、メイダン)でのリベンジを目指す。鼻差の2着は3歳馬デニムアンドルビーでJC初の牝馬ワンツー。2番人気ゴールドシップは全く見せ場なく15着に失速した。 【レース結果】
辛抱した先に栄冠が待っていた。直線を向き、ムーアは早々とジェンティルドンナを追い出した。エイシンフラッシュを内からかわし、残り350メートルでもう先頭。岩田から乗り代わった、英国の名手の右ムチがしなった。
見せムチ3発、そして右トモ(後肢)に1発。繰り返されるリズムのいい4拍子に名牝の馬体が弾む。残り200メートルで後続に1馬身差つけた。踏ん張れ!ムーアが鼓舞する。外からデニムアンドルビー!しかし、鼻差しのぎきったところがゴール。1年ぶりの美酒。それはジャパンC史上初の連覇。G1・5勝目で獲得賞金も10億円を超え、競馬史に残る名馬となった。
「直線は内に行こうと意識していた。後ろから馬が来て、最後にその分、また力を出した。よく粘ってくれた。ゴールで勝利を確信したが、横で(2着デニムの)ハマナカが大騒ぎしていたから不安になって、派手なガッツポーズができなかったんだ」。ムーアは照れくさそうに静かな歓喜の理由を説明した。
検量室前、ムーアと固い握手を交わした石坂師。中間、終始硬かった表情が、ようやくほぐれた。昨年は23分間の審議の末の戴冠だったが今年は堂々のV。「ゴールの瞬間、勝ったなと思った。今年は未勝利で悔しい思いをしたが連覇を達成して、最強馬だと示すことができた。ファンや関係者の思いを遂げてくれた」
鬼になった。天皇賞・秋で2着に敗れた後、石坂師自ら岩田の降板をオーナーサイドに打診した。「勝負の世界だから言うが、天皇賞の後に決めた。周りもそう思ってると感じたし、オーナーサイドと協議して決めた」。岩田を責める気などないが、情を断って勝利を獲りにいった。
新コンビを提案した以上、万全のフォローをした。「ぜひ、感触を確かめてほしい」。1週前追いへの騎乗を依頼。レース前には「とにかくリラックス。人馬が緊張せず走れば、それでいい」。重圧をかけぬよう気を配って送り出した。1000メートル通過1分2秒4のスローにも女帝が掛かり癖を見せなかったのは、このアドバイスが効いたのかもしれない。
最高の結果で期待に応えたムーアも満足そうだ。「関係者から一度もプレッシャーをかけられたことがなかった。とてもいい牝馬だと聞いていたので、喜んで乗っただけ」。英ダービー、凱旋門賞を制した男にとっても、JCは憧れのレースだった。「国際的に最も由緒あるレースの一つ。そこに自分の名前を残せて、特別な思いがある」と語った。
次走の正式決定は週明け。ただ、師は「JCを勝ったので有馬記念を使うことは、ほぼない」と明言。来年3月のドバイシーマクラシックで今年2着のリベンジを狙う線が有力だ。人馬の思いが一つとなって、ようやくよみがえった最強牝馬。来年こそ、世界制覇の夢を託したい。
◆ライアン・ムーア 1983年9月18日、英国バークシャー州出身の30歳。父ゲイリーは調教師、弟ジェイミーは障害騎手。00年障害戦で騎手デビュー。06、08、09年と英リーディング獲得。10年、英ダービー、凱旋門賞をワークフォースでV。日本では10、11年エリザベス女王杯をスノーフェアリーで連覇。今年、自身2度目の英ダービー(ルーラーオブザワールド)制覇。
◆ジェンティルドンナ 父ディープインパクト 母ドナブリーニ(母の父ベルトリーニ)牝4歳 栗東・石坂厩舎所属 馬主・サンデーレーシング 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績13戦8勝 総獲得賞金11億1686万3400円(戦績、賞金共に海外含む)。
≪JCアラカルト≫
◆牝馬歴代3位 ジェンティルドンナの国内総獲得賞金は優勝賞金2億5000万円を加えて10億3075万8000円となった。牝馬としてはブエナビスタ(13億8643万3000円)、ウオッカ(13億487万6000円)に次ぐ歴代3位。
◆5頭目 ジェンティルドンナはJRA・G1・5勝目。過去に同G1を5勝以上した牝馬はウオッカ(7勝)、ブエナビスタ(6勝)、メジロドーベル(5勝)、アパパネ(同)の4頭だけ。また、JRA重賞通算7勝は牝馬として歴代9頭目。
◆5回目 ディープインパクト産駒のJRA・G1ワンツーは今春の桜花賞(アユサン-レッドオーヴァル)に続き、5回目で全て牝馬産駒が決めている。同産駒は先週のマイルCS(トーセンラー)に続きJRA・G1通算13勝目。
◆接戦 JCの鼻差決着は昨年に続き7度目。ジェンティルドンナは12年秋華賞も鼻差で優勝。
辛抱した先に栄冠が待っていた。直線を向き、ムーアは早々とジェンティルドンナを追い出した。エイシンフラッシュを内からかわし、残り350メートルでもう先頭。岩田から乗り代わった、英国の名手の右ムチがしなった。
見せムチ3発、そして右トモ(後肢)に1発。繰り返されるリズムのいい4拍子に名牝の馬体が弾む。残り200メートルで後続に1馬身差つけた。踏ん張れ!ムーアが鼓舞する。外からデニムアンドルビー!しかし、鼻差しのぎきったところがゴール。1年ぶりの美酒。それはジャパンC史上初の連覇。G1・5勝目で獲得賞金も10億円を超え、競馬史に残る名馬となった。
「直線は内に行こうと意識していた。後ろから馬が来て、最後にその分、また力を出した。よく粘ってくれた。ゴールで勝利を確信したが、横で(2着デニムの)ハマナカが大騒ぎしていたから不安になって、派手なガッツポーズができなかったんだ」。ムーアは照れくさそうに静かな歓喜の理由を説明した。
検量室前、ムーアと固い握手を交わした石坂師。中間、終始硬かった表情が、ようやくほぐれた。昨年は23分間の審議の末の戴冠だったが今年は堂々のV。「ゴールの瞬間、勝ったなと思った。今年は未勝利で悔しい思いをしたが連覇を達成して、最強馬だと示すことができた。ファンや関係者の思いを遂げてくれた」
鬼になった。天皇賞・秋で2着に敗れた後、石坂師自ら岩田の降板をオーナーサイドに打診した。「勝負の世界だから言うが、天皇賞の後に決めた。周りもそう思ってると感じたし、オーナーサイドと協議して決めた」。岩田を責める気などないが、情を断って勝利を獲りにいった。
新コンビを提案した以上、万全のフォローをした。「ぜひ、感触を確かめてほしい」。1週前追いへの騎乗を依頼。レース前には「とにかくリラックス。人馬が緊張せず走れば、それでいい」。重圧をかけぬよう気を配って送り出した。1000メートル通過1分2秒4のスローにも女帝が掛かり癖を見せなかったのは、このアドバイスが効いたのかもしれない。
最高の結果で期待に応えたムーアも満足そうだ。「関係者から一度もプレッシャーをかけられたことがなかった。とてもいい牝馬だと聞いていたので、喜んで乗っただけ」。英ダービー、凱旋門賞を制した男にとっても、JCは憧れのレースだった。「国際的に最も由緒あるレースの一つ。そこに自分の名前を残せて、特別な思いがある」と語った。
次走の正式決定は週明け。ただ、師は「JCを勝ったので有馬記念を使うことは、ほぼない」と明言。来年3月のドバイシーマクラシックで今年2着のリベンジを狙う線が有力だ。人馬の思いが一つとなって、ようやくよみがえった最強牝馬。来年こそ、世界制覇の夢を託したい。
◆ライアン・ムーア 1983年9月18日、英国バークシャー州出身の30歳。父ゲイリーは調教師、弟ジェイミーは障害騎手。00年障害戦で騎手デビュー。06、08、09年と英リーディング獲得。10年、英ダービー、凱旋門賞をワークフォースでV。日本では10、11年エリザベス女王杯をスノーフェアリーで連覇。今年、自身2度目の英ダービー(ルーラーオブザワールド)制覇。
◆ジェンティルドンナ 父ディープインパクト 母ドナブリーニ(母の父ベルトリーニ)牝4歳 栗東・石坂厩舎所属 馬主・サンデーレーシング 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績13戦8勝 総獲得賞金11億1686万3400円(戦績、賞金共に海外含む)。
≪JCアラカルト≫
◆牝馬歴代3位 ジェンティルドンナの国内総獲得賞金は優勝賞金2億5000万円を加えて10億3075万8000円となった。牝馬としてはブエナビスタ(13億8643万3000円)、ウオッカ(13億487万6000円)に次ぐ歴代3位。
◆5頭目 ジェンティルドンナはJRA・G1・5勝目。過去に同G1を5勝以上した牝馬はウオッカ(7勝)、ブエナビスタ(6勝)、メジロドーベル(5勝)、アパパネ(同)の4頭だけ。また、JRA重賞通算7勝は牝馬として歴代9頭目。
◆5回目 ディープインパクト産駒のJRA・G1ワンツーは今春の桜花賞(アユサン-レッドオーヴァル)に続き、5回目で全て牝馬産駒が決めている。同産駒は先週のマイルCS(トーセンラー)に続きJRA・G1通算13勝目。
◆接戦 JCの鼻差決着は昨年に続き7度目。ジェンティルドンナは12年秋華賞も鼻差で優勝。
[ 2013年11月25日 05:30 ]
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