2013年11月25日月曜日

連覇

http://hochi.yomiuri.co.jp/horserace/news/20131124-OHT1T00146.htm

【ジャパンC】ジェンティルドンナ、再びハナ咲いた!史上初の連覇

ジェンティルドンナ(右)はデニムアンドルビーの猛追を鼻差しのいで、史上初の連覇を達成した
 ◆第33回ジャパンC・G1(24日・芝2400メートル、東京競馬場、良馬場) 1番人気に推されたジェンティルドンナが最後の直線で早めに抜け出すと、デニムアンドルビーの猛追を鼻差退けて、史上初となる連覇を果たした。3着はトーセンジョーダン。2番人気のゴールドシップは最後方追走から見せ場なく15着に敗れた。外国馬はドゥーナデンの5着が最高だった。
 これぞ、女王の走りだ。ラスト800メートル地点で早々と仕掛けて、残り400メートルで先頭に立ったジェンティルドンナ。「予定より早く前に出てしまったが、彼女が最後までとても頑張ってくれた」。ムーアの懸命のゲキに応えるように、四肢をフル回転させ、勢いは止まらない。迫り来る後続勢の怒とうの追い込みも、最後まで先頭を譲らず、2着との着差は約24センチ。同レース史上初の連覇は、2年連続鼻差という激闘の末、手にした。
富士山を背に、声援に応えるムーア
 勝利の前兆は、レース前にあった。パドックでは首を上げ下げし、うるさい面を見せたが、返し馬で一変。「今まで見たことがないくらい軽い走りだった」と石坂調教師が驚いたほど、落ち着きを取り戻していた。レースでもスローの流れを必死に我慢。「ペースが遅く、ハミを持っていくような時もあったが、馬の間に挟んで位置を保つ努力をした」。ムーアの懸命の騎乗が、最後のひと踏ん張りにつながった。
 前走までコンビを組んだ岩田から、英国の名手への乗り替わり。「勝負の世界ですから。オーナーサイドとも協議しまして、天皇賞(2着)の終わった後です」と石坂師は、鞍上交代の内幕を明かした。少しでも勝つ確率を上げるため―。陣営の決断は、見事に結果となって表れた。
 大役を任されたムーアが電話を受けたのは、米国・サンタアニタ滞在中だった。「とてもうれしかった」。以降、過去のVTRを何度も何度も見返した。徹底的に分析した結果、出した結論は、至ってシンプル。「とても強い馬。彼女の力を信じるだけだ」。展開、相手関係などを気にせず、人馬の信頼関係を最大の武器に、歓喜へと導いた。
 今回の勝利を受け、来年の現役続行が決定。現段階で有馬記念への出否は未定だが、「まだプラン中ですが、ドバイに行くことになるだろうとは思います」と石坂師。今年2着に敗れたドバイでのリベンジを示唆した。
 今年3戦で〈2〉〈3〉〈2〉着。惜しいレースが続いたが、最大目標だった一戦を制して、待望のG15勝目。昨年、オークスを圧勝し、ジャパンCで史上初の3歳牝馬Vを決めた府中の杜で、最強女王が見事に輝きを取り戻した。
 【優勝馬めも】
  ◆性齢 牝4歳の鹿毛。4歳牝馬の勝利は初。
  ◆血統 父ディープインパクト、母ドナブリーニ(父ベルトリーニ)。父の産駒は、17日のマイルCS(トーセンラー)に続く2週連続G1勝利。JRA重賞は45勝目。
  ◆戦績 13戦8勝(うち海外1戦0勝)。重賞は12年桜花賞、オークス、秋華賞、12、13年ジャパンCのG15勝を含む7勝目。JC連覇は史上初。
  ◆総収得賞金 優勝賞金2億5000万円を加え、11億1686万3400円(うち海外8610万5400円)。国内総賞金は牝馬歴代3位。1位はブエナビスタの13億8643万3000円。
  ◆辛勝 鼻差の決着は12年(1着ジェンティルドンナ、2着オルフェーヴル)に次ぐ通算7回目。ジェンティルドンナは12年秋華賞、昨年JCに続きG13回目の鼻差勝利。
  ◆払戻金 ワイド(5)―(9)の2万770円は史上最高払戻額(従来は11年(1)―(16)の1万5860円)。
  ◆馬名の意味 「貴婦人(イタリア語)」。
  ◆ライアン・ムーア騎手(30) イギリス国籍。短期免許で2度目の来日。JRAG1は、10、11年エリザベス女王杯(スノーフェアリー)に続く3勝目。
  ◆石坂正調教師(62) JRAG111勝目。重賞は39勝目。
  ◆生産者 北海道安平町のノーザンファーム。10年ローズキングダム、11年ブエナビスタ、12年ジェンティルドンナに続く4連勝中。
  ◆馬主 (有)サンデーレーシング。生産牧場と同じ4連勝。4勝は最多勝利。
 レース結果
(2013年11月25日06時05分  スポーツ報知)

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