2013年11月21日木曜日

交代

  • 【ジャパンC】ジェンティルなぜ騎手交代
2013年11月21日 11時00分


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【ジャパンC連載:ジェンティルドンナ進撃の貴婦人(1)】秋のGⅠ連戦もいよいよ佳境。日曜(24日)は第33回ジャパンカップ(芝2400メートル)が東京競馬場で行われる。オルフェーヴル、キズナのツートップ不在ながら、それでも重厚なメンバーが揃った。その中でも注目度ナンバーワンは史上初のJC連覇を目指すジェンティルドンナ。衝撃的な鞍上交代劇もあったGⅠ4勝の女傑は新たな伝説に向けて進撃できるのか――。

 2着に敗れた天皇賞・秋について「終わったことは振り返りたくない」と口をつぐんだ石坂調教師。が、レース3日後の朝、こう口にした。

「さすがにあれだけ前に行ってしまったら折り合いもつくやろ。ただ納得のいくレースはできていないし、次はジョッキーが替わることになります」

 この日、オーナーサイドのサンデーサラブレッドクラブのホームページで岩田からライアン・ムーア(注)に乗り替わることが発表された。

 国際決戦を前にした衝撃の鞍上交代。実は似たようなケースが4年前にもあった。前年の天皇賞・秋、09年のヴィクトリアマイル、安田記念とGⅠを勝ちまくった武豊&ウオッカが天皇賞・秋の3着敗戦後に突如、コンビを解消。ジャパンCでクリストフ・ルメールに乗り替わったあの“事件”だ。

「かかるイメージを持っていない騎手に乗ってもらいたかった」。当時、角居調教師は鞍上交代の理由についてこう説明した。「あれは難しい決断だった? そうですね。後ろから行ったのでは届かないと思ったし、日本の騎手は競馬を見てしまっているという面もある。どうしてもかかる、という印象を持ってしまいますから」

 交代後のジャパンCの勝因について「ジョッキーの好騎乗でしょう」と同師。好位からの競馬を指示し、それを見事に遂行したルメールを絶賛した。その裏には、前走の天皇賞で好発を切りながらも、折り合い重視で後方に下げて3着に敗れたことに納得がいかなかった思いがあった。

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 よどみない流れの中、2番手から競馬をした岩田(ジェンティルドンナ)と後方に控えた武豊(ウオッカ)。位置取りは正反対だが、共通するのは折り合いに苦労する鞍上の姿。そして、それが結果的には陣営の納得できないレースになった。

 ジェンティルドンナは今年初戦のドバイシーマクラシック(2着)以降、かかるそぶりを見せるようになってきた。レースのたびに折り合いの“呪縛”に絡まっている岩田&ジェンティルを悪循環から解放し、かかるイメージを持っていない騎手=ムーアへのチェンジ。その先に見えるのは、09年にルメールとの新コンビでジャパンCを快勝したウオッカの再現だ。

 先週の13日、ジェンティルドンナの1週前追い切りにまたがったムーアはこう言った。

「これまでのレースを見た限りでは興奮して気の強いところがある感じだったが、今朝乗ってみて賢くて乗り手にすごく従順な馬だということが分かった。折り合い? 多分大丈夫だと思う」

 折り合いをつける技術にたけた欧州の助っ人が、フラットな気持ちで臨んだ時、09年JCのような好騎乗が可能となる。

 もちろん、それを実行するには馬の状態が高いラインまで到達しているのが大前提。天皇賞で厳しい競馬をして中3週で再東上するジェンティルは対応できるのか? それについてはある数字が“問題なし”を証明している。次回はそのことについて触れる。

※注=ライアン・ムーア(30)は英国リーディングを3度獲得。欧州全域で活躍し、米国でもBCターフを3勝している世界的名手。日本ではスノーフェアリーでのエリザベス女王杯連覇(10、11年)が有名だ。9日から短期免許で来日、12月23日まで日本で騎乗する。
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11月21日更新




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