ップ

http://keiba.jp/column/keiba-wiki/?cid=22428

2014年06月22日(日)更新

３強対決の宝塚。問題は今回もゴールドシップ

　春先には超豪華メンバーになると期待されていた宝塚記念。しかしキズナが故障し、エピファネイア、フェノーメノが早々と回避。そして安田記念を勝ったジャスタウェイも、極悪馬場を勝った反動を考慮し回避と、気が付いたら予定メンバーの多くがいなくなってしまった。　それでもドバイで勝利を収めたジェンティルドンナに、ＧⅠ４勝のゴールドシップ、そしてＧⅠ上位の常連ウインバリアシオンが出走。ほかにも昨年ＧⅠ３勝のメイショウマンボ、ジャパンＣ２着のデニムアンドルビーもおり、なかなかの好メンバーだ。

　ただ関係者間では、先に挙げた３頭が頭一つ抜けて「３強対決」という構図で見ている人が多いようだ。

「３頭ともに順調に来ているようだね。ジェンティルドンナは、先週あたりは良くないという噂もあったが、１週前調教では坂路で好時計を出し、レースに向けて調子を上げてきた感がある。さすがにジャパンＣでオルフェーヴルを破った頃のデキには無いと思うが、そこまで行かなくても現状で好勝負できる力はあるからね」（関西ＴＭ）

　ウインバリアシオンについては、厩舎に近い関係者の話。

「今の阪神は例年より早い時計が出ている。それもあってか、脚を溜めて最後に前の２頭を一気に交わすという瞬発力を生かした調教をしている。いつも最後の決め手が足りないから、これがいい結果を生んだらいいな。ちなみに最終追い切りは終いだけやる感じ。それだけ馬ができてるということ」

　と待望のＧⅠ勝ちへ意欲を燃やす。

　そしてゴールドシップ。昨秋はどん底のような調子だったが、今年に入って持ち直している。春の天皇賞は出遅れに苦手の高速馬場もあって敗れたが、調子そのものはいいようだ。問題は気性だ。

「ノリ（横山典騎手）が調教に乗りに来ているが、『我が強くて、乗り難しい』と話していた。まあ褒めてる感じは無いよね。最近は内田博、ムーア、岩田、ウィリアムス、そしてノリと毎度騎手が変わっている。ノリの言う通り簡単な馬では無いから、乗り替わりが続くのは良くないよなあ」（関西専門紙記者）

　阪神での成績は５戦４勝２着１回とほぼパーフェクト。適性が合ううえに、前走で結果をだしていないぶん、３強の中ではもっとも余力があるゴールドシップ。買うならこの馬が一番と思えるのだが、やっかいなのは気性。時折諦めたように見える騎乗（先週のエプソムＣなど）もある横山典騎手だけに、少々心配である。ダービーで見せた神騎乗が出るのか。宝塚記念最大の注目はここだ。

（栗東在住ライター：鷲崎）