2013年6月18日火曜日

も占

http://www.blogger.com/blogger.g?blogID=4686709645058522503#editor/src=sidebar
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/sports/other/horse/2013/columndtl/201306170006-spnavi?page=2
宝塚記念は『3強』か『1強』か――
日本競馬界の未来をも占う最強馬決戦
スポーツナビ
2013年6月18日 11:00

迫る宝塚決戦、3強か1強か――(左からフェノーメノ、ジェンティルドンナ、ゴールドシップ)
迫る宝塚決戦、3強か1強か――(左からフェノーメノ、ジェンティルドンナ、ゴールドシップ)【写真:中原義史】
6月23日に阪神競馬場2200メートル芝を舞台に争われる、JRA上半期の総決算、第54回GI宝塚記念。ファン投票1位・オルフェーヴルの回避により、“4強対決”が“3強対決”になったことで残念に思うファンも多いだろうが、それでもジェンティルドンナ、ゴールドシップ、フェノーメノの直接対決には胸を踊らされる。この3頭はいずれも現4歳馬。今後の日本競馬界を引っ張る存在として、世代最強、そして現役最強を高らかにアピールするのは誰なのか――初夏の仁川で『グランプリ』の名にふさわしい激闘を予感させている。

女王ジェンティルすでに“1強”――それほどの圧勝も可能

オルフェーヴル不在ならなおさら負けられない、ジェンティルドンナが世界最強クラスの実力を見せつけるか
オルフェーヴル不在ならなおさら負けられない、ジェンティルドンナが世界最強クラスの実力を見せつけるか【写真:中原義史】
3強の中でも、まず名前が上がるのは牝馬のジェンティルドンナだ。昨年の牝馬三冠を制したレースもさることながら、秋の府中、GIジャパンカップが凄かった。その年の凱旋門賞僅差2着ですでにワールドクラスの実力を世界中に知らしめていたオルフェーヴルとの真っ向叩き合いに勝利。JC史上、3歳牝馬が制したのは初の快挙だった。
 主戦・岩田康誠の強引な騎乗が大きな議論も呼んだ一戦だったが、それでもジェンティルドンナのパフォーマンスに疑問を差し挟む余地はない。明けて今年3月、国際GIドバイシーマクラシックでも2着だったとはいえ、初の海外遠征に加えて、先着された相手セントニコラスアビーは米国ブリーダーズカップターフも制している現GI6勝の欧州最強クラスの1頭。オルフェーヴル同様、このジェンティルドンナもまたワールドクラスの1頭であることはもちろん、牝馬ならば“世界最強クラス”であることを、世界のホースマンは知っている。実績では1頭、抜けた存在だ。

 ドバイから帰国後、三木ホースランドパークからノーザンファームしがらきを経て、5月15日に栗東に帰厩。この宝塚記念を目標にきっちりと乗りこまれており、6月12日の1週前追い切りでは坂路で全体の3番時計をマーク。併せたベストウォーリア(16日のGIIIユニコーンSを勝利)を瞬く間に2馬身突き放す内容に、手綱をとった岩田も「ドバイよりも数段パワーアップしている」と絶賛したほどだ。
 海外遠征後の初戦というものは体調の面で何かと不安が付き物だが、中間の調整具合、陣営のコメントを聞く限り、心配は御無用といったところか。阪神コースも4戦3勝と問題なし。ただ1点、不安があるとすれば初の斤量56キロか。

 しかしながら、最大のライバル不在となった今、ひょっとするとジェンティルドンナにとって“3強”として括られるのは失礼なことなのかもしれない。オルフェーヴルが回避した時点ですでに“1強”だった――そんな絶対的な能力を存分に誇示する圧勝も十分あるだろう。

フェノーメノ昨秋JCとは「馬が違う」

昨秋とは馬が違う! フェノーメノが一気に現役最強へ駆け上がるか
昨秋とは馬が違う! フェノーメノが一気に現役最強へ駆け上がるか【スポーツナビ】
もちろん、同世代の男としてゴールドシップ、フェノーメノは簡単に先頭は譲れない。力比較としては、昨年のジャパンカップでフェノーメノがジェンティルドンナと対戦しているが、結果は、0秒8遅れての完敗だった。常識的に考えれば、たった1度の対戦とはいえ、これだけ決定的な差をつけられた後の逆転というのは難しい。しかし、フェノーメノにとって1つ言えることは、昨年の秋と今とでは「馬が違う」ということだ。
 JC後の放牧から帰ってきたフェノーメノを見た戸田調教師は「子どもっぽさが抜けて、馬の雰囲気が変わっていた」と、その急成長ぶりに目を丸くしたという。集中力が出てきたことで日々のトレーニングがストレートに実になり、日を追うごとにパワーアップ。「これなら輸送競馬も、3200メートルもいける!」と判断し、その通り、フェノーメノは京都への初の長距離輸送も難なくこなし、3200メートルも克服して春の天皇賞馬となった。

 未完成のまま昨秋の天皇賞・秋で2着に来るなど、早くから素質を高く評価されていた期待馬が、馬名どおり“怪物”級へと本格化。実績的には一番下だが、勢い、成長力という点では3頭の中で間違いなく最上だ。また、もともと中距離でこそ実力を発揮してきた馬。2200メートルへの距離短縮はプラス材料以外の何物でもない。
「競馬はやってみるまで分からないから、面白いんです」
 ジェンティルドンナとの再戦を問われ、主戦・蛯名は天皇賞後のインタビューで、そう答えた。それは“万が一にでも勝てれば……”という後ろ向きな感情ではなく、すでに勝算をつかんだかのような語気。昨秋JCの0秒8差をどこまで詰められるか、ではなく、いかにして逆転するか。フェノーメノはすでにそのレベルにまで上がっているとも言える。

阪神で変わるゴールドシップ、反撃態勢整った

この中間は主戦・内田博が付きっきりで調教、ゴールドシップ反撃態勢は整った
この中間は主戦・内田博が付きっきりで調教、ゴールドシップ反撃態勢は整った【写真:中原義史】
対して天皇賞・春でのまさかの失速、そして前述したとおりフェノーメノの急成長に押され、やや評価を下げての参戦となったのがゴールドシップ。しかしながら『阪神2200メートル芝』という条件を考えると、ゴールドシップこそが最適と思わずにいられない。

 スパッと切れるというよりも、長くいい脚を使うタイプ。菊花賞は豪快な3角捲りで圧倒したが、本来は京都のような時計の出るコースよりも、ゴール前に急坂のある中山・阪神のようなパワーを擁する競馬場の方がより力を発揮できるはず。それはデータ的にも東京・京都[2・0・0・2]に対し、中山・阪神[4・1・0・0]の戦績が示す通りだ。結局のところ天皇賞・春5着は、前も止まらない高速馬場の中、大外から捲って勝てるほど古馬GIは甘くはなかったということなのかもしれない。

 それにしても天皇賞は走らなさすぎたという印象もあるからか、主戦・内田博が志願して先週の火曜から栗東にとどまり、追い切り以外の調教でもつきっきりで騎乗。相棒とのコンタクトを密にしている。東西きっての名手がこれで何もつかまないわけがない。3角捲りの必勝パターンをあえて捨て、絆を深めた黄金船と船長が新たな勝利への航路を発見することも十分ありうる。その点で言えば、11頭立ての少頭数は持ってこいの好条件だろう。

 ゴールドシップの体調も問題なく、短期放牧を挟んでの中間の動きは絶好。1週前の坂路で上がり重点に併走馬に豪快に先着したかと思えば、16日にもCWコースで時計を出すなど元気いっぱい。反撃の態勢は整いつつある。

3強以外の出番はなし!?

3強の実力が突出している中、それ以外となると、武豊が駆る天皇賞・春2着のトーセンラー、GIIアメリカジョッキークラブカップの勝ち馬ダノンバラード、GII中山記念など重賞3勝ナカヤマナイトらが挙げられるが、力は1枚劣ると言わざるを得ない。もちろん、勝負事だけに思わぬ大波乱は当然含まれるわけだが、実力通りに走れば3強いずれかの決着となるだろう。

 女王ジェンティルドンナが1強独裁時代を宣言するのか、それともゴールドシップ、フェノーメノの新時代がやってくるのか。日本競馬界の未来をも占う最強馬決戦、競馬史に残る名勝負を見たいという思いは誰しも一致するところだ。

0 件のコメント: