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ジェンティルドンナ、圧勝!3冠へ視界良好…ローズS
◆第30回ローズS・G2(16日、芝1800メートル、阪神競馬場、良=10頭立て) 秋華賞トライアルのレースは、2冠牝馬ジェンティルドンナ(岩田)が2番手から抜け出し、2着ヴィルシーナに1馬身半差をつけて快勝。3冠制覇へ向け、上々のスタートを切った。3着のラスヴェンチュラスまでに、10月14日に京都で行われる本番の優先出走権が与えられた。なお、ハナズゴールは、感冒のため出走を取り消した。
女王の強さだけが際立っていた。ゲートを決めたジェンティルドンナは2番手へ。1000メートル通過が61秒4の緩い流れにも折り合い、周りからのプレッシャーにも自分を見失うことはなかった。抜群の手応えで直線に入るともう勝負ありだ。
馬場の真ん中から堂々と抜け出し、ゴール前では流す余裕を見せてヴィルシーナに1馬身半差。先行しながらラスト3ハロン33秒2の脚を使う圧巻の内容だった。「完勝しなきゃいけないレース。責任を感じていました。反応も良かったし、最後まで集中していました」と岩田。今年、重賞9勝目の石坂調教師も「負けられない一戦を勝ってホッとしています」と安どの表情を見せた。
秋華賞を意識したレース運びだった。3冠最終戦の舞台は京都の内回り2000メートル。まぎれの多いコースだ。「後ろから行く馬は取りこぼすこともある。こういうレースもしなければと馬に教えることを意識した」と岩田。先行して抜け出すイメージ通りの競馬。レースぶりに幅が出たいま、もはや死角はなくなった。馬体重も12キロ増えて472キロ。「プラスは成長分。パドックでも大人しかったし、精神的にも成長しているのかな。申し分ない形で本番に行ける」とトレーナーは話した。
先輩3冠馬のスティルインラブ、アパパネも敗れた秋初戦を快勝し、堂々と本番へ。「次は反応がさらに良くなると思う。大事な一戦なので、この馬の邪魔をしないように乗りたいです」と岩田。史上4頭目の快挙達成は、もう目前に迫っている。
◆ヴィルシーナ、またまた2着 完敗に見えた。それでも収穫はあった。中団の馬群で脚をためる形で運んだヴィルシーナ。直線では先に抜け出したジェンティルドンナを目標に脚を伸ばしたが、最後は1馬身半差の2着。「積極的に行ってもよかったけど、次があるからね。馬込みで運ぶことができたのはよかった」。敗戦のなかでつかんだ反撃への手応えに、内田の表情に落胆の色はなかった。
2冠馬を相手に、桜花賞、オークス、そして今回、すべて2着で3連敗だが、本番へ明るい材料はあった。プラス18キロは本番を見据えてのもの。「春より体が増えて、馬体は良くなっている。次はもっとやれるでしょう」と好感触を口にした内田。3冠阻止へ、東の名手の言葉が不気味に響いた。
◆ジェンティルドンナ 牝3歳の鹿毛。父ディープインパクト、母ドナブリーニ(父ベルトリーニ)。戦績7戦5勝。総収得賞金3億4318万8000円。主な勝ち鞍・12年桜花賞、オークス、シンザン記念。生産者・北海道安平町のノーザンファーム。馬主・(有)サンデーレーシング。栗東・石坂正厩舎所属。
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