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歴史的名牝へまた一歩前進 ジェンティルドンナ
先週のGIトライアルはひとひねり(予想)してみた。阪神のローズSは◎ヴィルシーナ、○ジェンティルドンナ。東のセントライト記念は◎ダノンジェラート、○フェノーメノ。
結果は知っての通り。ジェンティルドンナはまさに唯我独尊。普通に回ってくれば負けるわけがない、のプライドが垣間見えた。3日間競馬を通して東西ともに芝良の施行。日曜のローズS当日も2歳OPの野路菊S(9F)が1分47秒7。そしてメインのローズSは1分46秒8。Vタイムは9Fに変更の07年以降、4番目でごく平凡ながら、前3Fは11年の36秒7に次ぐスローで36秒5。ブロードストリートがレコード1分44秒7でVゴールを刻んだときは34秒5のハイラップ。むしろ比べるなら11年(ホエールキャプチャ)の36秒5か。11年が上がり3F34秒1で9F1分48秒1。対して今年は36秒7→33秒4で1分46秒8となれば、時計、ラップの価値観はだいぶ違ってくる。馬場差を少し含んだとしても、時計の差1秒3はかなり、とみたい。
つまり、ホエールキャプチャの11年より今年のレベルがうんとハイレベルだった、の証しかもしれない。1.5倍の1本人気に推されたジェンティルドンナは前3F36秒5→4F49秒0のスローにすんなりと2番手。前半少し行きたがるシーンが見受けられたが、早目にクールダウンしてマイペースをキープ。直線で難なく抜け出した後は余裕綽々。
勝ちっぷりとラップ内容からすでに本番の秋華賞のゴールが見えたといえるし、11年ローズSとの比較からも世代レベル一枚上となれば、出走すればエリザベス女王杯も難なくクリア。現状で占うなら、ジェンティルドンナが歴史の一頁を飾る名牝として記録上も記憶でも功なり名遂げる可能性は大。
私が推した◎ヴィルシーナはジェンティルを見る形でスムーズに展開。直線、この馬なりに伸びたのは満足だが、相手の余力を考えるとこれは完敗というしかない。オークスの5馬身差を11/2に詰めたものの、両馬の力関係にはひとまずピリオドが打たれたといいうことか。それは上がりが33秒2で並んだことでも歴然。後ろからジェンティルを目標にしながら上がりが一緒では、本番での逆転の手ごたえは語りにくい。ただ、さらに頭数が増えるので、うまく内枠を引いて前々で運んで早めに抜け出すパターンに活路はありそう。ヴィルシーナも18キロ増での一叩きによる上積みは十分だけに、仮に枠がヴィルシーナ1番、ジェンティルドンナ18番。こんなシチュエーションで展開したら、何かが起こることもありうる。ヴィルシーナや、3着入線のラスヴェンチュラスにはジェンティルにない何かアドバンテージがほしい。にわかに見つかるものではないが…。
一方、祝日施行の中山・セントライト記念。今の高速芝を物語るように、先週も古馬1000万下で6F1分07秒7、2歳カンナSが同1分08秒0。そしてセントライト記念は11F2分10秒8の決着。レコード決着の04年コスモバルクの2分10秒1、11年の2分10秒3に続くNo3のVタイム。04年の前3Fが35秒0、11年が34秒0。対して今年は35秒2。上がりで見ると、04年が35秒4、11年が36秒8。今年は34秒7。両年と比べて時計で少し差が生じても後5Fラップが11秒8→11秒7→11秒5→11秒4→11秒8とほとんど一貫。ラスト2F間の格差がわずか0秒4なら、まず例年以下ということはない。むしろ、水準以上。しかも優勝したのがダービー2着惜敗のフェノーメノ。
4角先頭からアッサリと押し切った内容からも菊花賞へ向けて好発進。唯一、回りが気になっていたが、杞憂に終わりこれで本番は万全の態勢で入れるだろう。フェノーメノ断然の根拠はスタートしてすんなり好位で折り合った余裕ぶりとほぼ同位置で展開したアーデントほか他馬との上がりの差。4角で6番手以内で通過した中で、フェノーメノ以外は3、8、9、13、14、16着。3着は◎に推した好素材ダノンジェラート。ダービー以来であの余裕の勝ち方。ラップも含んでフェノーメノの視界は極めて良好といえよう。今週のトライアル、神戸新聞杯を見守りたい。ダービー、宝塚記念好走の好メンバー。必見だ。
二冠こそ逃したが、皐月賞完勝、ダービー0秒2差のゴールドシップと、宝塚記念で古馬一線級を相手に見せ場たっぷりの5着マウントシャスタ。この両馬が注目を集める。ゴールドは共同通信杯、皐月賞で後のダービー馬ディープブリランテを完封。まともならこのメンバーでは負けられない。ましてフェノーメノにセントライト記念を完勝された以上、今は追う立場。同じステイゴールド産駒として世代トップに返り咲きたい気持ちは強いはず。距離12Fも合うので、まともならこの馬中心でOKだ。
ただ、予断を許さない。馬場の良さを生かせるディープインパクト産駒の壁。マウントシャスタはアクシデントのあったワールドエースに代わる池江厩舎の新エース。瞬発力ならゴールドを上回ってもおかしくないし、年明けデビューでひと夏の成長力にも期待大で、ここはディープ産駒の代表格として本番に目途を立てたいところ。
2強以外ではベールドインパクト、ヒストリカル。ベールドは阪神[2.1.0.0]でダービーが0秒6差。ゴールドシップ、ヒストリカルに2度ずつ敗れて分が悪いが、成長力レベル次第で面白い存在。ヒストリカルはきさらぎ賞でワールドエースに0秒2差迫り、毎日杯ではマウントシャスタを差し切っている。ダービーは参考外となれば、能力見直しの手はある。
歴史的名牝へまた一歩前進 ジェンティルドンナ
先週のGIトライアルはひとひねり(予想)してみた。阪神のローズSは◎ヴィルシーナ、○ジェンティルドンナ。東のセントライト記念は◎ダノンジェラート、○フェノーメノ。
結果は知っての通り。ジェンティルドンナはまさに唯我独尊。普通に回ってくれば負けるわけがない、のプライドが垣間見えた。3日間競馬を通して東西ともに芝良の施行。日曜のローズS当日も2歳OPの野路菊S(9F)が1分47秒7。そしてメインのローズSは1分46秒8。Vタイムは9Fに変更の07年以降、4番目でごく平凡ながら、前3Fは11年の36秒7に次ぐスローで36秒5。ブロードストリートがレコード1分44秒7でVゴールを刻んだときは34秒5のハイラップ。むしろ比べるなら11年(ホエールキャプチャ)の36秒5か。11年が上がり3F34秒1で9F1分48秒1。対して今年は36秒7→33秒4で1分46秒8となれば、時計、ラップの価値観はだいぶ違ってくる。馬場差を少し含んだとしても、時計の差1秒3はかなり、とみたい。
つまり、ホエールキャプチャの11年より今年のレベルがうんとハイレベルだった、の証しかもしれない。1.5倍の1本人気に推されたジェンティルドンナは前3F36秒5→4F49秒0のスローにすんなりと2番手。前半少し行きたがるシーンが見受けられたが、早目にクールダウンしてマイペースをキープ。直線で難なく抜け出した後は余裕綽々。
勝ちっぷりとラップ内容からすでに本番の秋華賞のゴールが見えたといえるし、11年ローズSとの比較からも世代レベル一枚上となれば、出走すればエリザベス女王杯も難なくクリア。現状で占うなら、ジェンティルドンナが歴史の一頁を飾る名牝として記録上も記憶でも功なり名遂げる可能性は大。
私が推した◎ヴィルシーナはジェンティルを見る形でスムーズに展開。直線、この馬なりに伸びたのは満足だが、相手の余力を考えるとこれは完敗というしかない。オークスの5馬身差を11/2に詰めたものの、両馬の力関係にはひとまずピリオドが打たれたといいうことか。それは上がりが33秒2で並んだことでも歴然。後ろからジェンティルを目標にしながら上がりが一緒では、本番での逆転の手ごたえは語りにくい。ただ、さらに頭数が増えるので、うまく内枠を引いて前々で運んで早めに抜け出すパターンに活路はありそう。ヴィルシーナも18キロ増での一叩きによる上積みは十分だけに、仮に枠がヴィルシーナ1番、ジェンティルドンナ18番。こんなシチュエーションで展開したら、何かが起こることもありうる。ヴィルシーナや、3着入線のラスヴェンチュラスにはジェンティルにない何かアドバンテージがほしい。にわかに見つかるものではないが…。
一方、祝日施行の中山・セントライト記念。今の高速芝を物語るように、先週も古馬1000万下で6F1分07秒7、2歳カンナSが同1分08秒0。そしてセントライト記念は11F2分10秒8の決着。レコード決着の04年コスモバルクの2分10秒1、11年の2分10秒3に続くNo3のVタイム。04年の前3Fが35秒0、11年が34秒0。対して今年は35秒2。上がりで見ると、04年が35秒4、11年が36秒8。今年は34秒7。両年と比べて時計で少し差が生じても後5Fラップが11秒8→11秒7→11秒5→11秒4→11秒8とほとんど一貫。ラスト2F間の格差がわずか0秒4なら、まず例年以下ということはない。むしろ、水準以上。しかも優勝したのがダービー2着惜敗のフェノーメノ。
4角先頭からアッサリと押し切った内容からも菊花賞へ向けて好発進。唯一、回りが気になっていたが、杞憂に終わりこれで本番は万全の態勢で入れるだろう。フェノーメノ断然の根拠はスタートしてすんなり好位で折り合った余裕ぶりとほぼ同位置で展開したアーデントほか他馬との上がりの差。4角で6番手以内で通過した中で、フェノーメノ以外は3、8、9、13、14、16着。3着は◎に推した好素材ダノンジェラート。ダービー以来であの余裕の勝ち方。ラップも含んでフェノーメノの視界は極めて良好といえよう。今週のトライアル、神戸新聞杯を見守りたい。ダービー、宝塚記念好走の好メンバー。必見だ。
二冠こそ逃したが、皐月賞完勝、ダービー0秒2差のゴールドシップと、宝塚記念で古馬一線級を相手に見せ場たっぷりの5着マウントシャスタ。この両馬が注目を集める。ゴールドは共同通信杯、皐月賞で後のダービー馬ディープブリランテを完封。まともならこのメンバーでは負けられない。ましてフェノーメノにセントライト記念を完勝された以上、今は追う立場。同じステイゴールド産駒として世代トップに返り咲きたい気持ちは強いはず。距離12Fも合うので、まともならこの馬中心でOKだ。
ただ、予断を許さない。馬場の良さを生かせるディープインパクト産駒の壁。マウントシャスタはアクシデントのあったワールドエースに代わる池江厩舎の新エース。瞬発力ならゴールドを上回ってもおかしくないし、年明けデビューでひと夏の成長力にも期待大で、ここはディープ産駒の代表格として本番に目途を立てたいところ。
2強以外ではベールドインパクト、ヒストリカル。ベールドは阪神[2.1.0.0]でダービーが0秒6差。ゴールドシップ、ヒストリカルに2度ずつ敗れて分が悪いが、成長力レベル次第で面白い存在。ヒストリカルはきさらぎ賞でワールドエースに0秒2差迫り、毎日杯ではマウントシャスタを差し切っている。ダービーは参考外となれば、能力見直しの手はある。
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