2014年2月20日木曜日

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2014年02月19日(水)更新

ジェンティルドンナに何が起きたのか

 ジェンティルドンナの出走で近年にない盛り上がりを見せた今年の京都記念。これでジェンティルドンナが勝てば更に盛り上がったのだが、競馬はそんなに甘くない。ご存知の通りデスペラードが逃げ切り、波乱決着。ジェンティルドンナはというと、デビュー以来初めて掲示板をはずす惨敗となった。

「う~ん、福永騎手が合わなかったのかな? 調教を見た感じでは、悪く感じなかったんだけどなあ。気になったのは、スタート時にゲート内で潜る仕草を見られたこと。牝馬特有の、走るのを拒否する(へそをまげる)ものだったら嫌だね。牝馬は、突然走る気を無くすってことがあるし、そうなると結構長いからね」
 とは、あるカメラマン。別の記者はこんな話も。

「そもそも秋からおかしんだよ。ジャパンCだって、相手が弱くて何とか勝ったけど、内容は良くなかった。このときは調教から良くなかったけど、京都記念前も同じ。いい頃の走りにないのは、調教の時点から分かる」
 と、まるで負けることが分かっていたかのような話。馬のピークが過ぎたのか、たまたま調子が悪いのか。いずれにしても、ドバイ遠征も非常に不安なところである。

 これに対し、2強の一角とされたトーセンラーは、内容の濃い2着と評価は高い。
「昔は線が細く頼りない馬だったが、昨年の京都記念から変身し、今年は更に成長した感じ。前なら、道悪であんな脚は使えなかった。昨秋にマイルCSへ向けて調整パターンを変えたけど、あれが更に成長を促したのかな。今年は、昨年以上に大活躍してくれるだろう」(記者)
 こうした意見は多くの関係者からも聞かれた。2強ともに敗れたものの、明暗は大きく分かれる形になった。

 1週伸びた東京新聞杯は、東京マイルの鬼ホエールキャプチャが、57キロの斤量をものともせず、鮮やかに差し切った。
「この日は不良馬場で始まったが、発表ほど悪くはなく、早い時計も出ていた。重馬場があまりうまくないから、馬場の回復が早かったのは良かった。ヴィクトリアマイルは当然有力だね」(関東記者)

 約15時間の輸送で大きな不利を伝えられていた関西馬だが、エキストラエンド、クラレントが2、3着と気を吐いた。
「エキストラエンドは尻にうっすら筋肉が浮き出て、充実ぶりが窺えた。クラレントも近走は気性難を見せたこともあったが、東京に戻ると本当に変わる。ともに安田記念へ向けて順調だ」

 そして期待を裏切ったのがコディーノとショウナンマイティだ。
「コディーノは気合のりこそ良かったが、馬体が小さく見え、成長が見られない。もう頭打ちなのかな。ショウナンマイティの場合は、2週連続の輸送の影響があっただろう。毎日王冠んのときに輸送で馬体が大きく減り、今回は戻したと言っていたのに、結局プラス2キロ。栗東ではもっと馬体重があったから、輸送のせいでしょ。なぜ先週が中止になったところで出走を諦めなかかったのか、よく分からん。まあ能力はGⅠ級なので、調子さえもどれば、活躍は間違いないけど」
 どちらも期待の高い馬。なんとか立ち直ってもらいたいものだ。

 クイーンCは、フォーエバーモア、マジックタイムのワンツー。どちらも阪神JFから来た組だ。
「これで阪神JFのレベルの高さが再認識された。牡馬は混戦だけど、牝馬はハープスター、レッドリヴェール、そしてフォーエバーモアの3強になりそうだね」
 桜花賞は早くも堅い決着の雰囲気だ。

 最後に他の3歳戦。目立ったのは2頭。まずはダートの新馬で大圧勝したサクセスグローリーだ。
「サクセスブロッケンの弟ということで注目はしていたけど、あそこまで強いとは。前脚の掻き込みと、後脚の蹴りが素晴らしい。ダートもいいが、一度芝も走らせてみたいな。兄は芝が全然駄目だったけど、脚に大きな欠陥があったからね。こちらはそんなこともないみたいだし、母は快足サクセスビューティ。試す価値はある」

 もう一頭は東京の春菜賞を勝ったヤマノフェアリーだ。
「デビューから2戦強い競馬をしたけど、今回は1400mへの距離短縮に、長時間輸送と不安も多かったが、これらを感じさせない力強い競馬で、クラシックに名乗り上げた。口向きが外へ向いているのはちょっと不安だけど、素質はかなり高い」
 姉デニムアンドルビーが叶えられなかったクラシックを狙う。

(栗東在住ライター:鷲崎)

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