http://www.nikkansports.com/race/news/p-rc-tp0-20140211-1256012.html
ジェンティル必勝メンコ/京都記念
女王ジェンティルドンナ(牝5、石坂)が「全力仕上げ」でラストイヤーの幕を開ける。新コンビの福永祐一騎手(37)と16日の京都記念(G2、芝2200メートル)で始動。3月のドバイ遠征へのステップとはいえ、陣営に油断はない。ディープインパクト産駒は今年の京都の重賞で6戦5勝。今週も逆らえない!?
日本が世界に誇る「貴婦人」のラストダンスが開幕する。氷点下の澄み切った空気に包まれた10日の栗東で、女王ジェンティルドンナは静かな朝を迎えた。5冠目を手にしたジャパンCから2カ月半を経て迎える今年初戦。親しみを込めて「お嬢」と呼ぶ日迫助手は「G2だからって、なめたことはしない。俺たち(厩舎スタッフ)が油断したら駄目。こんだけやって負けたら仕方ないぐらいの気持ち」と頬を引き締めた。
陣営の本気は、調教時のメンコに表れている。前走時の紫色から、迷彩色に替えた。「1回目のJCのメンコ。挑戦者の気持ちを忘れないように。戒めのつもりで」。オルフェーヴルに真っ向勝負を挑み、ねじ伏せた12年ジャパンC。当時の思いを呼び起こしながら仕上げを施してきた。先月9日に帰厩して入念な調整を重ね、先週には坂路4ハロン52秒5の好時計をマーク。馬体重は先週で486キロあったが、毎回レースまでに10キロ以上減る傾向があり心配は無用だろう。
その走りには衰えなど見られない。初騎乗の福永は追い切りにまたがり「さすがの動き。息も乱れてなかったし、心肺が他の馬と違う。普通の馬は『後輪駆動』やけど、前脚も上手に使って『4輪駆動』で推進していく。ああいう走りをする馬はなかなかいない」と舌を巻いた。身体能力は“異次元”。日迫助手も「(昨年の凱旋門賞馬)トレヴはドバイに来ないの? 残念だな」とこぼすほどだ。
クラブの規定により来春からの繁殖入りが決まっている。ラストイヤーには、ドバイシーマクラシックでの世界制覇や前人未到のジャパンC3連覇だけでなく、ウオッカによる牝馬最多のG1・7勝の更新もかかる。日迫助手は「今年を無事に乗り切って、いいお母さんになってもらいたい」と目を細める。
絶好調ディープインパクト産駒の最高傑作。絶対女王の全力疾走を見逃すな-。【太田尚樹】
◆ディープインパクト産駒の14年京都重賞 今年の京都で行われた6重賞に、延べ12頭が出走し【5 2 0 5】。短距離戦のシルクロードSを除く5重賞でディープ産駒が優勝している。勝率41.7%、連対率58.3%と断トツの数字を残してきた。競馬場別の成績でも産駒の重賞全51勝のうち京都が15勝でトップ。相性の良さを見せる。
[2014年2月11日8時40分 紙面から]
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