2012年4月9日月曜日

報知さくら

http://hochi.yomiuri.co.jp/horserace/news/20120408-OHT1T00228.htm
ジェンティルドンナ、桜の女王!満開の末脚…桜花賞


ジェンティルドンナの岩田は、ゴールと同時に高々と左手を突き上げて喜びを爆発させた
 ◆第72回桜花賞・G1(8日・芝1600メートル、阪神競馬場、良) 春のクラシックの開幕を飾る、第72回桜花賞・G1(8日、阪神・芝1600メートル)は、2番人気のジェンティルドンナが、4角10番手から34秒3の最速上がりを繰り出して優勝した。鞍上の岩田は、牝馬クラシック初制覇。昨年のマルセリーナに続き、ディープインパクト産駒の勝利となった。2着は、半馬身差でヴィルシーナ。3着アイムユアーズ、4着サウンドオブハートまでに、オークスの優先出走権が与えられた。1番人気のジョワドヴィーヴルは、6着に終わった。

 三分咲きの阪神競馬場の桜がジェラシーを感じるような、“満開”の末脚だ。鞍上の岩田が、こん身のムチで伝えたゴーサイン。ジェンティルドンナの闘志に、火がついた。父ディープインパクト譲りの伸び脚は、誰にも止められない。

 476メートルの長い直線。内の馬を次々と抜き去ると、もう目の前にはヴィルシーナとアイムユアーズしかいない。まずは内のアイムユアーズを競り落とした。返す刀で、最後の抵抗を試みるヴィルシーナをかわし、真っ先にゴールへ飛び込んだ。その瞬間、岩田はスタンドに向かって、高々と左手を突き上げた。

 「ヨッシャー!」検量室に戻るなり大声を張り上げた主戦は、初めての牝馬クラシック制覇の余韻に酔いしれた。「本当に好スタート。言うことをきくし、折り合いもバッチリ。もっと前に行けたけど、抑えて脚をためることにした。馬も冷静だったから、自信を持って乗ることができた」。完璧なタクトで、フェブラリーSのテスタマッタに続く今年2つ目のG1タイトルを手に入れた。

 石坂調教師は、静かにクラシック初制覇の喜びをかみしめた。中間に発熱のアクシデントがあったチューリップ賞(4着)から、体調は格段に良くなっていた。「追い切りの反応が違っていた。今回の方がいいのは間違いないと思っていた。テン良し、中良し、しまい良しの馬。デビュー前から、ジェンティルと桜花賞でいい競馬をしたいと思っていた」

 昨年の桜花賞は、「大きいところを狙える馬」と評価していた全姉のドナウブルーが抽選で除外に。大舞台に立つことはなかった。姉で味わった悔しさを糧に、栄光をつかみ取った。

 次のターゲットは、樫の女王の座。トレーナーは「精神的に大人びていて、距離が延びても対応できる。オークス(5月20日、東京)に向けて視界は良好」と締めくくった。馬名の由来は、イタリア語で“貴婦人”。今度は、緑豊かな東京コースで、気品に満ちた走りを披露する。

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