2010年12月6日月曜日

兄弟惨敗

兄弟で惨敗ヴァーミリアン14着、キングスエンブレムは9着…JCダート

 ◆第11回ジャパンカップダート・G1(5日、阪神競馬場、ダート2000メートル、稍重) 1番人気のトランセンド(藤田)が逃げ切り勝ち。G1初制覇を決め、新ダート王を襲名した。開業16年目で初めてのG1勝利を飾った安田隆行調教師(57)は、来年のドバイワールドC挑戦を示唆した。2着は追い込んだグロリアスノアが入り、3着はアドマイヤスバルだった。2番人気のシルクメビウスは5着。“兄弟出走”となった兄ヴァーミリアンは14着、弟のキングスエンブレムは9着に終わった。

 まさかの悪夢だった。G1で初めての兄弟対決が実現した、兄ヴァーミリアンと弟キングスエンブレム。道中は中団で弟の直後を、同じ勝負服の兄が見守るように追走していたが、4角あたりで手応えが怪しくなる。ズルズルと馬群に沈んでいくと、キングスもつられるように、直線では反応がほとんどなし。弟が9着で、兄は14着。苦すぎる“初共演”になった。

 兄弟2頭ともに騎乗したことがある2人の名手も首をかしげるしかない。「ポンポンと使ってきて、ちょっと苦しい所で嫌気を差してしまったかな」とキングスの福永が振り返れば、「ちょっとショックな負け方。よく分からない」とJCに続き2週連続G1制覇を狙った武豊も肩を落とした。

 実績の兄、勢いの弟を待っていた厳しい現実。ただ言えるのは、これが本来の実力ではないということだ。ようやく実現した夢の兄弟対決。このままでは終われない。

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