【JCダート】(4)進化する砂の王者ヴァーミリアン
砂の王者の座は譲らない。ここまで史上最多のダートG1・8勝を積み上げてきたヴァーミリアン。地方競馬では【9100】と完ぺきな戦績を誇る一方、中央のダートは【3114】。ここでという時に取りこぼしもあったが「ゲート入りする時にチャカチャカする面があったが、そんな心配は今はなくなった。落ち着きが出てどっしりとしている」と久保助手が話すように、7歳にして進化を続けている。
金曜朝はダートのEコースで脚慣らしをしてから坂路へ。前にリードホースを置いてスムーズな走りを見せた。「追い切り後も変わりなく来ている。昨年(3着)は道中で不利があったから、今年はスムーズな競馬をしてほしい」と石坂師。2枠4番についても「内に有力馬がいる分、レースを進めやすそう」。ダートG1・9勝目へ、しっかり照準を合わせている。 【JCダート】
[ 2009年12月05日 ]
【JCダート】9冠確信!武ヴァーミリアン
2009.12.5 05:11
ダート王決定戦・ジャパンCダート(ダ1800メートル)が6日に阪神競馬場で行われる。先週29日の東京競馬11R「アプローズ賞」の馬単1万7470円を的中させて意気揚々と栗東トレセン入りした下村記者は精力的な取材の結果、2枠4番ヴァーミリアンがGI9勝目をゲットするという結論を出して自信の◎を打った。コンビを組む武豊騎手はJCダートで1番人気馬騎乗時の連対率100%を誇っており、今年も堅い軸馬といえそうだ。馬券は5日から前売りされる。
確定枠順へ
JRA所属で歴代最多のGI8勝馬の底力を信頼する。ダート王決定戦を制するのは、王者(4)ヴァーミリアンだ。
約4カ月ぶりの休み明けだった前走、交流GIJBCクラシック(名古屋)は逃げるマコトスパルビエロの直後で、真横にはワンダースピードにピッタリとつかれる苦しい展開。余力があっても抜け出すスペースがなかった。しかし、直線で最内の狭い隙間が開くと躊躇なく突っ込んで、ゴール前でキッチリと差し切った。小回りコースでそんな芸当ができるのも、心身ともに充実しているからにほかならない。
JBCクラシックは3連覇となり「乗った雰囲気は、今年の方がよかった。全体的に馬の寿命も延びているから。7歳だけどすごく若々しいし元気。今が一番強い」と名手・武豊騎手がさらなる進化を感じているのだから、これほど心強いものはない。
その言葉どおり、直前の気配のよさは際立っている。以前は精神面にもろさを抱えていたが、調教でも集中力が出てきて先週、今週と坂路で4ハロン53秒台をマークしてラストまでしっかりと踏ん張った。石坂正調教師は「体が元気だからこそ、精神的にも成長できたんでしょう。体調は何の心配もなく送り出せます」と自信を抱く。
精神面の問題から以前はゲートに不安があったが、それも「競馬を分かってきて上手になった」と石坂師。出遅れて包まれることがないならば、4番も絶好枠だ。おそらく1番エスポワールシチーが逃げる流れ。スムーズなスタートを切れればエスポワールを見ながら競馬ができる。展開としては、マークする方が断然、有利。直線でキッチリと捕らえるはずだ。
昨年は3着だったが、1コーナーで上手に曲がれない米国馬(米国は左回りしかない)に内からぶつけられて、位置取りが後ろになったことが響いたもの。力負けでないことは明白だ。また、当時は武豊騎手が右腕骨折のため騎乗できず、代打の岩田康誠騎手にかなりのプレッシャーもあったはずだ。「昨年は見ていても悔しかった。この馬の強さをいちばん感じているし、いい結果を出したい」とユタカの意気込みは相当なもの。8冠馬&名手は、ここ一番で必ず結果を出す。馬単(4)→(16)(14)(1)(8)(9)(12)、3連単は(4)→(14)(16)→(1)(8)(9)(12)(14)(16)の10点で勝負する。(下村静史)
【JCダート】ヴァーミリアン仕上がり最高潮
2009.12.5 05:10
ヴァーミリアンは4日、滋賀県・栗東トレーニングセンターのEコース(ダート)でウォーミングアップした後、坂路で4ハロン64秒7-48秒6-16秒1をマーク。前の馬の後ろでしっかりと我慢して、ゆったりと駆け上がった。馬体の張り、毛ヅヤとも素晴らしく、最高潮の仕上がりだ。「水曜に追い切った後も変わりなく順調。去年は不利があったので、スムーズな競馬ができれば。あとはジョッキーに任せるだけです」と石坂調教師は力を出し切る競馬を願っている。
【JCD】ヴァーミリアン申し分なし
「ジャパンカップダート・G1」(6日、阪神)
調整に狂いはない。ヴァーミリアンは金曜朝、栗東坂路を1本上がって調整を終えた。石坂師は「追い切り後も変わりなくきている。状態は申し分ない」と好ムードだ。(2)枠(4)番から発進。昨年は米国馬フロストジャイアントに、1角で内から外へ振られる不利があっただけに「外国馬(ティズウェイ=(7)番)が外へ行ってくれて良かった」と納得の表情を見せた。
【JCD】ヴァーミリアン威圧感たっぷり
「ジャパンカップダート・G1」(6日、阪神)
最強の称号を再び。一昨年の覇者ヴァーミリアンは5日、栗東Eから坂路で4F66秒4-49秒0-16秒1。迫力ある馬体は威圧感たっぷり。貫禄を感じさせる走りで最終調整を終えた。「本当に充実している。何の心配もないね。枠もいいところを引いたし、前を見ながらレースを運べる」と久保助手は自信を見せる。9つ目のG1奪取で、またひとつ歴史を塗り替える。
ヴァーミリアンが底力見せる/JCダート
<堀内泰夫のこれだ:JCダート>
ダート戦線は3歳世代の躍進が目覚ましく、世代交代の波が押し寄せている。一方で古馬勢のトップクラスにはまだ力の衰えは見られず、依然として古豪健在だ。勢いのある3歳勢にも魅力を感じるが、古馬の底力を信頼して本命は7歳のヴァーミリアンとする。
6歳時の昨年も自信を持って本命に推したが、1コーナーで米国のフロストジャイアントと馬体を接触する不利があり、位置取りを悪くしてしまった。向正面では後ろから4番手。先行タイプの同馬にとって最悪の展開になったが、それでも最後は微差3着に押し上げて力を示した。
7歳を迎えた今年は帝王賞、JBCクラシックを制して史上初のG1・8勝馬に輝いた。レースぶりは一段と安定感を増し、並んだら負けない勝負強さも相変わらずだ。この秋は8歳のカンパニーが天皇賞(秋)、マイルCSを連勝して話題をまいたが、ヴァーミリアンも今がピークといえる充実ぶり。年を重ねるごとに強くなった印象を受ける。
同馬のセールスポイントは、いかなる状況下でも堅実に走るオールマイティーの強さにある。幅広く距離をこなせる上に、どんな流れにも対応できる自在性がある。ハイレベルの3歳勢とは初対戦で力関係は未知ながら、豊富なキャリアに裏打ちされたここ一番での勝負強さならまだ若い力には負けない。昨年の雪辱を果たして、9つ目のG1タイトルを手にするとみた。
[2009年12月5日8時19分 紙面から]
0 件のコメント:
コメントを投稿