2008年12月3日水曜日

追い切り

ダート王の座は譲らない! ヴァーミリアン/ジャパンCダート2008年12月03日18時19分 / 提供:馬券ブレイク

写真拡大
状態は万全のヴァーミリアン栗東 坂路 良 一杯 53.6-39.9-26.9-14.1

 ドバイワールドCを12着と惨敗し、7ヶ月ぶりの競馬となった前走のJBCクラシックは、久々のうえ小回りの園田コースがどうか? と、思われたが、デビュー以来ダート無敗のサクセスブロッケンをクビ差退け貫禄を示した。今回は、一叩きされ体調も大幅UP。まだまだダート王の称号は他の馬には譲らない構えだ。

3日に行われた最終追い切りは、テンから速いラップを刻んだが、ラスト2Fから追い出されると、ラスト1Fは14秒1と一杯一杯でフィニッシュ。一見“不安アリ”の内容だが、稽古駆けしないのはいつものことで、4Fで53秒6のタイムなら合格点だろう。
「前の馬を意識してカッとなり、その影響からか時計はかかったがまあ問題はない。前走から大きく変わってはいないが、いい状態をキープしているよ」と、管理する石坂師は万全の状態をアピールした。

 初出走となる阪神コースについても「負けるとしたら小回りの園田と思っていってたんだ。それをアッサリとクリアしてくれたんだから、初めての阪神でも心配してないよ」と、石坂師は初コースの不安を一蹴してくれた。

今まで築き上げてきたGIの勝ち星は6つ。園田、東京、大井、川崎と様々なコースで勝ってきた王者に、死角らしい死角は見当たらない。

ヴァーミリアン連覇なるか、砂の最強王者決定戦!
3歳サクセスブロッケン、カジノドライヴが迫る


ヴァーミリアン(右)、サクセスブロッケンが最強かけ再び激突【写真は共同】  JRA最強ダート王決定戦、第9回GIジャパンカップダートが7日に阪神競馬場1800メートルダートで開催される。
 海外馬、地方馬も参戦してダート最強王者を決するJCダートはこれまでジャパンカップの前日に、東京2100メートルで行われてきたが、今年から阪神1800メートルに場所を移し、開催日もジャパンカップ翌週に移行。装いも新たに行われることになった。

 ダート競馬は米国が本場だが、ダートの質の違いは芝以上であり、日本と米国ではまるっきり別物の競馬。それゆえ、米国トップホースが参戦してきても見せ場なく惨敗するケースが多く、日本馬が毎年上位を独占してきた。今年も日本馬は現役最強クラスが勢ぞろいし、日本馬上位独占の可能性は十分高い。その中でも大きな注目を集めているのが、ヴァーミリアン、サクセスブロッケン、カジノドライヴの3頭だ。

 ヴァーミリアンは昨年のJCダート覇者で、今年2月のGIフェブラリーS優勝馬。現在、国内GI6連勝中と無敵の強さを見せている。ドバイ遠征帰りで7カ月ぶりとなった前走の地方交流競走最大のGI・JBCクラシックでも、久々を感じさせない走りで完勝。JCダート連覇へ磐石の態勢を築いている。
 叩き2走目で上積みは十分の上、展開は不問。大崩れするシーンは考えにくく、JCダート連覇、そしてGI7連勝へ待ったなしか。

 打倒1番手は3歳最強のサクセスブロッケン。ヴァーミリアンと初対戦した前走のJBCクラシックで古馬最強の壁を思い知らされたが、このレースはスタートで脚を滑らせ、決してスムースな競馬ではなかった。それでいてクビ差なのだから、この馬も能力は抜けて高い。今回はスムースな競馬で逆転を狙う。

 この2頭をまとめて負かす可能性を大きく秘めているのが、3歳カジノドライヴだ。米国三冠最終戦・ベルモントSの勝ち馬を姉兄に持つ超良血馬で、新馬戦を2秒3差で大勝後、米国へと遠征。初戦でいきなりGIIを楽勝し、米国でもトップ級の能力馬であることをアピールした。米国最大のGIレース・BCクラシックは大敗したが、これはオールウェザー馬場が合わなかったためと予想できる。ダートではいまだ負けなし。底知れない大器だ。

 この3頭のほかにも、2年の休養を乗り越えてカムバックしてきた前ダート王者カネヒキリ、地方交流GI6勝のブルーコンコルド、末脚の破壊力にかける07年フェブラリーS馬サンライズバッカス、地方最強のフリオーソなど、強力メンバーがこぞって集結。
 また、米国馬3頭はマストトラック、フロストジャイアントが今年GIを勝って勢いがあり、もう1頭のティンカップチャリスは8戦7勝と未知の魅力。大駆けがあって不思議はない3頭だ。

 先週のジャパンカップに負けない豪華メンバーのJCダートを制し、08年砂の最強王者となるのは――。



JCダート(GI、阪神ダ1800メートル、7日) ヴァーミリアン国内ダートGI7連勝へ死角なし

 ダートのチャンピオン決定戦「第9回JCダート」(GI、阪神ダ1800メートル、7日)の最終追い切りが3日、東西のトレセンと阪神・船橋競馬場で行われた。GI6連勝中の昨年の覇者ヴァーミリアンは坂路で力強い動きを披露、王座防衛に大きく前進した。

 一昨年の名古屋GP以来、実に国内では7戦して負け知らず。無敵のJAPAN代表、ヴァーミリアン。前走のJBCクラシックでも3歳馬サクセスブロッケンの挑戦を跳ねのけて、レコード勝ちを飾った。
 「昨秋はザ石の影響が尾を引いて、状態面がガタガタだった。それに比べると、今年は状態が全然違う。だから、前走のJBCでも自信を持って臨めたよ」と久保助手は貫録Vに余裕の表情を浮かべる。

 ただし、今回は乗り慣れた武豊騎手が負傷欠場中で、初騎乗となる岩田騎手へとスイッチする。しかも、舞台は初の阪神。デビュー25戦目にして迎える試練の場だ。しかし、周囲の不安をよそに久保助手の自信は揺るぎない。
 「どんなコース、距離でもこれまで結果を出しているので、今回の阪神もまったく気にならない。それに鞍上も実績のあるジョッキーだから特に心配する必要はない」

 2007年の川崎記念での初GI制覇から約2年。守り続けた頂点の座を譲る気は毛頭ない。同助手は力強くこう結んだ。
 「とにかく、今回は何ひとつ心配することがない。だから無事に走ってくれば、結果は出せると思う」

 外国馬も3歳馬もかかってこんかい。絶対王者が実力を見せつける。

 【最終追いVTR】元来、ケイコは動かないタイプだが、今朝の坂路では珍しく反応のいい走りを見せた。ラストまで脚色が衰えることなく、800メートル53秒台をマーク。1度叩いて絶好調だ。

(写真=ヴァーミリアンは例によって、パシュファイヤーを装着。この馬としては上々のタイムをマーク=3日、栗東トレセン)


カジノドライヴ4馬身先着
第9回JCダート(GI、阪神11R、7日)


 今年から阪神競馬場で行われる新装「ジャパンCダート」(7日、ダ1800メートル)で、国内GIに初挑戦する米国帰りのカジノドライヴが、阪神ダートコースでラスト1F11秒7と出色の伸びをみせた。JBCクラシックで国内GI6勝目をあげた王者ヴァーミリアン、クビ差2着に食い下がった3歳のヒーロー・サクセスブロッケンは、ともに栗東TCの坂路で力強く動いた。

【阪神競馬場】

カジノドライヴ(左)は安藤勝騎手のGOサインに応え、豪快に4馬身先着した●カジノドライヴ●
 BCクラシックでしんがり12着と惨敗。ただし「敗因はオールウェザーコースに尽きる」と藤沢和調教師に大きな落胆はない。京都新馬、米GIIピーターパンSで圧勝しているダートなら、国内外の強豪が相手でも気後れすることはない。

 週末にライバルたちと火花を散らすことになる阪神ダートコースで、米国遠征にも帯同したシャンパンスコール(3歳500万下)とともにまずはゆったりと1周した。

 手綱は初コンビとなる安藤勝騎手。「何かでカッとしそうなところはあるけど、4戦しかしていないのに大人びて、どっしりしている。安心して乗れそうだよ」が、初対面の印象だ。

 シャンパンが6Fで5馬身ほど先行。半マイルを過ぎ4コーナーを回っても、カジノの手綱は絞られたまま。ラスト1Fで外へ出し、鞍上から初めて気合。GOサインを待っていたかのように鋭く反応し、並ぶ間もなく4馬身突き放した。

 6F82秒1から、3F37秒6-11秒7と好スパート。「いい反応だったね。出だしは少し硬かったけど、スピードに乗ってくると、フットワークが素晴らしい。能力あるね」と安藤勝騎手。「どの馬が勝っても不思議はない」というようにライバルはそろったが、「乗せてもらう以上、いい結果を出したい」と、しっかりと前を向いていた。

●カネヒキリ●
 2度の屈腱炎により2年4カ月の休養を余儀なくされたが、前走の武蔵野Sで復帰。結果は9着だったものの、勝ち馬から0秒6差に踏みとどまったのは元王者の底力と意地か。CWコースで角居流3頭併せ。終始馬なりだったが、軽快な身のこなしからは、ひと叩きによる上積みが伝わってきた。

 ◆清山助手「前走後は順調にきている。ひと叩きされて、馬自身にピリッとしたところが出てきた」

●サンライズバッカス●
 武蔵野Sでは新鋭キクノサリーレに0秒1差敗れたものの、きっちり2着を確保した。坂路4F54秒1-13秒7でミッキーチアフル(3歳1600万下)と併入。歯切れのいい脚さばきは好印象で、デキの良さをアピールした。

 昨年のフェブラリーS以来勝ち星から遠ざかっているが、前走のパフォーマンスやけさの動きを見る限り、老け込んだ印象はまったくない。

 ◆佐藤哲騎手「併走相手を追いかけていったが、捕まえるのが早かった。デキに関しては前走よりも上向いているんじゃないかな」

●ワンダースピード●
 2カ月ぶりの実戦になるが、中間は順調。1、2週前と同様、DWコースでの併せ馬で仕上げられた。けいこではそう派手な動きをするタイプではないだけに時計は平凡だったが、脚取りはしっかりしていたし、この馬としては悪くない内容。きっちり仕上がったといっていいか。

 昨年のこのレースでは9着に終わったが、2度目のGI挑戦だった今年の帝王賞では5着。ここ1年半での地力強化は目覚ましい。大駆けに警戒が必要な1頭だろう。

 ◆山下助手「JBCクラシックも考えたが、前走後はここを目標にしっかり仕上げてきた。この舞台は合っている」

【栗東】

ヴァーミリアンの時計が地味なのはいつものこと。“順調”、それで十分だ●ヴァーミリアン●
 前走の交流GI・JBCクラシックは、ドバイワールドC(12着)以来7カ月ぶりの実戦。小回りの園田競馬場への適性を疑問視する声もあったが、そんな雑音をすべてシャットアウトする王者らしいパフォーマンスをみせて、粘り込みを図る若き挑戦者サクセスブロッケンをきっちりとかわし、6つ目のGI制覇を果たした。

 武豊騎手が落馬負傷により騎乗できなくなったが、岩田康騎手ならまったく問題なし。先月27日の坂路での追い切りではその岩田康騎手が手綱を取り、4F55秒7、ラスト1F13秒7をマーク。「けいこでは動かないタイプと聞いていたが、とくに乗り難しいところもないし反応も良かった」と好感触を得ていた。

 最終追いも坂路で行われた。テンから意欲的に飛ばしたためラスト1Fは14秒1を要したが、もともと坂路では“並”の時計しか出ないタイプ。フットワークはパワフルで、馬体の張りも申し分ないし、4F53秒6なら及第点だろう。

 「前を走っている馬を意識して追いかけたところがあったので、ラストは少し時計がかかってしまったけど、動きには満足している。前走から大きく変わったところはないが、いい状態を維持している」と石坂調教師は手応え十分。

 国内においてはダートで7戦連続負けなし。ここも絶対王者の貫禄を示すだけだ。


“打倒ヴァーミリアン”へ、サクセスブロッケンは4F51秒9の好時計をマーク●サクセスブロッケン●
 未知なる挑戦だった芝の日本ダービーでは18着に敗れてしまったが、7月のジャパンダートダービーでは、貫録の勝利を収めた。そして、迎えた前走の交流GI・JBCクラシックでは、スタートでつまずくアクシデント。それでも果敢にハナを切り、ゴール前で王者ヴァーミリアンにはクビ差屈したものの、そのポテンシャルの高さを見せつけた。

 坂路が最も混み合っている時間帯に追い切られたため、他厩舎の併せ馬と並行するように進んだ。前半からかなりタフなラップを刻んでいきながら、最後までまったく脚勢は衰えず、ラスト1Fも13秒2でまとめた。4F51秒9も十分に満足がいく数字だ。

 田代助手は「重い馬場でこれだけの時計が出れば言うことはないね。春先はひ弱なところがあったが、そんなところがすっかり解消したから、けいこでもこれだけの動きができるのだろう」と自信満々の表情をみせた。

 ヴァーミリアンと2度目の対決になる今回は勝たなければ意味がない。唯一の目標は、世代交代を成し遂げ、王座を奪うこと。そのための準備は万端だ。

【船橋競馬場】
●フリオーソ●
 茨城県のミッドウェイファームの坂路で乗り込まれ、先月26日に帰厩。その日に5F66秒0をマークした。

 けさは首をグッと下げ気合乗り満点。単走ながら戸崎圭騎手との呼吸はピタリと合い、スムーズに加速。直線で左肩ムチが1、2発入ると、ラスト1F11秒6。走りやすい馬場(重)にしても抜群の反応をみせた。

 ◆川島正調教師「前走時は少し物足りなかったが、けさはしまいの動きが良かった。地方代表としていいレースをしたい」

【美浦】

●ワイルドワンダー●
 重賞3勝の実力派。春のフェブラリーSで3着と健闘したが、「完調で真っ向勝負して、逆に力の差を見せつけられた」と、久保田調教師には勝ったヴァーミリアンの強さが脳裏に焼きついている。思い描くのはJCを勝った関東馬スクリーンヒーローの再現といったところか。

 前走の南部杯(3着)後も坂路とWコースを併用して入念に乗り込まれており、けさは坂路2本目に単走で一杯に追われて、4F52秒0-37秒6-12秒6をマークした=写真。

 ◆久保田調教師「前走は7分程度だったが、今回は本来のデキ。期待したとおりの上昇ぶりだ。有力馬が何頭かいるので、その間隙を突く形で一発狙うレースをさせたい」


【JCダート】王者ヴァーミリアン53秒6!
2008.12.3 14:18
 今年から阪神競馬場に場所を移して行われる国際GI競走「第9回ジャパンCダート」(7日、阪神、ダート1800メートル)に出走予定馬の追い切りが、東西のトレーニングセンターなどで行われた。

 ここ2年間、国内レースでは負け知らずの王者ヴァーミリアンは栗東・坂路コースで追われた。もともとケイコでは動かないタイプで、4F53秒6の地味なタイム。それでも動き自体はスムーズで、好状態を持続している。


出走予定馬へ


 そのヴァーミリアンと前走でクビ差の勝負を演じたサクセスブロッケン。こちらはケイコでも時計の出る馬で、坂路コースをいっぱいに追われて51秒9をマーク。伸びしろのある3歳馬らしく、上がり目は王者よりありそうな雰囲気。

 同じ3歳馬で、海外GI帰りのカジノドライヴは、本番と同じ阪神ダートコースで追い切った。初コンビの安藤勝騎手を鞍上に6F82秒1-5F64秒9-3F37秒6。ラスト1Fは11秒7の鋭さで、格下併走馬を4馬身切り捨てるパフォーマンスを発揮した。

 GI馬のサンライズバッカスは坂路で、4F54秒1をいっぱいに追われてマーク。前走時よりも動きはスムーズで、変わり身十分。

 美浦TCでは重賞3勝のワイルドワンダーが坂路コースで、4F52秒0-3F37秒6-12秒6をいっぱいに追われてマーク。動きが重かった前回よりも、明らかに状態はアップしている。


【ジャパンCダート】栗東レポート~ヴァーミリアン [News]
2008/12/03(水) 18:36

7日(日)阪神競馬場で行われるジャパンカップダートに出走予定のヴァーミリアンについて、共同記者会見での関係者のコメントは以下の通り。

●石坂調教師

「前走JBCクラシックは、ヴァーミリアンが強いと思って出走しました。振り返ると、今までに経験したことの無い小回りコースを、よくぞ克服して勝ってくれました。前年よりも、むしろ仕上がりは良かったと思います。

その後も全く順調で、平常の調教、追い切りを消化しています。今朝も時計は十分でした。前の馬を意識して、カッとなって、ラストの時計はかかりましたけど、問題ありません。太目の心配もありましたけど、そんなこともなく、レースまであと数日、いつも通りにやっていけばと思いました。状態はいい意味で平行線、ちょっと上積みもあるかなという感じで、心配はありません。

阪神に関しても、前走園田でちゃんと走れましたから、全然心配はありません。今までの国内GI6連勝という実績からも、課題は無いと思います。

運良く、厩舎は2年続けてこのレースを勝ちましたが、今年も、ヴァーミリアンはちゃんとした競馬ができると思っています。納得いかないような競馬はまずしないと思うし、しっかり走ってくれると思います」


●岩田騎手

「一週前の追い切りに乗って、力強いフットワークだと感じました。この馬には、とにかく強いという印象しかありません。

武騎手から、乗りやすい馬だと聞いていますし、どんなレースでもできると聞いていますから、自分自身が落ち着いて、ゲートが開いてからの状況で競馬を決めたいと思っています。

どんなペースになるかもわかりませんが、対応できる自在性を持っていると思うので、馬を信じて乗るだけです。不安はありません。全力を尽くして頑張ります。

何とかこのチャンスをモノにできるよう頑張りますので、応援よろしくお願いします」

(取材:中野雷太)


【JCダート】上々の気配ヴァーミリアン
2008.12.3 05:06
操作メニューをスキップして本文へ 印刷するブックマーク :
 休み明けのJBCクラシックを快勝したヴァーミリアンは、引き続き上々の気配を見せている。2日は栗東坂路を軽く2本。筋肉質の体はグッと引き締まって、元気もいい。「早く競馬がしたいみたいだね」という久保調教助手の笑顔が好調を物語る。GI3連勝を飾った昨秋は、JBCクラシックの前に左前脚をザ石して「決して万全ではなかった。よく3回、頑張ってくれた。でも、今年は何ひとつ心配するとこがないからね」と久保助手。ダート王が完璧な態勢を整えたとなれば、GI7勝目は目前だ。

【JCダート】ヴァーミリアン満点…血統診断
2008.12.3 05:06
操作メニューをスキップして本文へ 印刷するブックマーク :
 ヴァーミリアンはダイワメジャー、スカーレットと同じファミリーの出身。芝でもハイレベルだが、半兄に東海Sなどを勝っているサカラート(父アフリート)がおり、ダートの方がより信頼できる。エルコンドルパサー産駒は寒い時期に強く、勢いがある時は強い競馬を期待できるので、前走内容から今回も信頼できる。

 サクセスブロッケンの母はフィリーズレビューの勝ち馬。母系は軽快だ。スピードと力強さを伝える父シンボリクリスエスに、瞬発力豊富な母の父サンデーサイレンスは良質な配合で好勝負が期待できるが、できれば軽いダートがいい。

 カジノドライヴは父が米GI4勝の活躍馬で、半兄ジャジル、半姉ラッグストゥリッチーズがベルモントSの勝ち馬。速い時計への対応に少し不安はあるが、スケールは大きい。

 カネヒキリは母の父デピュティミニスターがスタミナと成長力を伝えており、年齢的な衰えはないかもしれないが、本質的には使いつつ良くなるタイプ。

 フリオーソはブライアンズタイム×ミスプロで、母系は欧州の一流ファミリーと大物感の漂う配合。ただし、BT産駒は全盛期に比べると活力が落ちており、スピードに乏しい。同じBT産駒ワイルドワンダーは母の父がSSなので瞬発力勝負にも対応可能だが、距離が少し長い。BT産駒マヤノトップガンが父のメイショウトウコンは素軽さがあるが、母系の最近の活力が今ひとつ。

 外国馬マストトラックは大物感に欠けるが、父は日本の競馬に向くフォルティノ系種牡馬で、母系からシンボリスウォードなど日本で活躍馬が多数。上位争いの可能性はある。フロストジャイアントは父がGI6勝の名馬で、母の父が上質のスピードを伝えている。忙しい競馬は不向きだが、スケールは大きく一発は十分。ティンカップチャリスはスピード優先のタイプだが粘り強そう。自分のペースで逃げれれば面白い。(血統取材班)



ヴァーミリアン課題はなし/JCダート

 国内G1・7連勝を目指すヴァーミリアンは、3日の坂路で4ハロン53秒6-14秒1をマーク。前走のJBCクラシック快勝後も、順調に調整されている。「とても順調にきていますね。1年前よりグンと馬は仕上がっていますよ。国内G1・6連勝の実績からして、今さら課題はないですね」と石坂師。今回は初めて岩田騎手がレースで乗るが「一緒に走っていて、強い印象しかない。このチャンスをものにできるよう、頑張りたい」と楽しみにしていた。

ヴァーミリアン威圧する迫力/JCダート

<JCダート>

 ヴァーミリアンは全休日明けの2日、坂路に入り強めのキャンターを2本(64秒1、65秒4)消化した。漆黒の馬体は周囲を威圧する迫力がある。古川助手は「ここまでは何の不安もなくきた。逆に順調すぎて不安になるほど。負けていないことの不安かな」と気を引き締めた。

 [2008年12月3日8時23分 紙面から]


黄門 ヴァーミリアン筋肉柔軟/JCダート

風格が漂うパワフルな立ち姿。文句なしの気配
Photo By スポニチ
 【美浦黄門の馬体診断・JCダート】休み明けのJBCクラシックをレコードで制し、断然の主役として駒を進めてきたヴァーミリアン。馬体的にも全く文句をつけるところはなく、さすがの風格が漂います。最も目に付くのは筋肉の柔らかさ。骨格のバランスも取れており、毛ヅヤや肌の張りも素晴らしい。かなり前から完成された体をしていますが、今回も引き続き絶好の状態と断言していいでしょう。

 舞台となる阪神ダートは未経験ですが、これまでも初コースできっちりと結果を出してきた馬。地方の小回りでも広い東京でも強かっただけに、阪神が駄目と考える理由は何もない。サンライズバッカスがあまりに良く見えたので馬体の点数は2番手ですが、総合評価は断然トップ。外せません。

ヴァーミリアン“早くレースを”/JCダート

<JCダート>国内GI・6連勝中のヴァーミリアン
Photo By スポニチ
 2日のヴァーミリアンは坂路2本のメニューを消化し、3日の追い切りに備えた。古川助手は「特に何も言うことがないね。すべてが順調。今すぐにでもレースをしたいくらいだよ」と好感触。

0 件のコメント: