【JBCクラシック】ヴァーミリアン連覇!
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ダート王の称号はまだ譲れない!! 完璧な横綱相撲でJBC連覇を果たしたヴァーミリアン。ユタカはウオッカの天皇賞に続いて2日連続のGI奪取に、ガッツポーズで喜びを爆発させた(撮影・山田喜貴)【フォト】
第8回JBCクラシック(3日、園田10R、交流GI、3歳上オープン、定量、ダ・右1870メートル、1着賞金1億円=出走12頭)ダート日本最強馬ヴァーミリアンがダート5戦全勝の3歳馬サクセスブロッケンを一騎打ちの末、クビ差(約50センチ)退けて連覇を飾った。タイム1分56秒7(良)は従来の記録を0秒6更新するコースレコード。武豊騎手はウオッカでの天皇賞(秋)に次ぐ2日連続のGI制覇で、日本人騎手では初めて。10月30日の交流GIII北海道2歳優駿もメトロノースで勝っており、5日間で重賞3勝の快挙となった。
2日連続のマッチレース。記録にも記憶にも残るレースを制したのは、この日もユタカだった。国内最強ダート馬ヴァーミリアンを駆って、サクセスブロッケンとの一騎打ちに快勝。見事1番人気に応え、園田に詰めかけた2万2000人のファンの大喝采を浴びた。
「強いですね。手応えがよかったし、どこで仕掛けるかだけでした。きょうは勝ったのが分かったから、ウイニングランができましたよ」
2センチ差の大接戦でウイニングランを控えた前日の経緯を引き合いに出して、ユタカが茶目っ気たっぷりに笑う。クビ差のVは、着差以上の完勝だった。「トモを滑らせたのが見えた」というサクセスブロッケンが内から行く姿勢を見せたため、外のフリオーソも前に行かせて3番手を追走。勝負どころから満を持して仕掛けると、内で粘るブロッケンとの一騎打ちに持ち込んだ。前日と違い、馬体を並べての叩き合い。最後は力で相手をねじ伏せた。
これで国内GIは6連勝。地方の交流重賞は7戦全勝と無敵の強さを誇る。今後はジャパンCダート(12月7日、阪神、GI、ダ1800メートル)から東京大賞典(12月29日、大井、GI、ダ2000メートル)へ。GI3連勝を飾った昨年の再現を図る。「この馬が一番強いと思っていましたから」と石坂正調教師は胸を張り、その地位を盤石にする構えだ。もちろん、その背にはユタカがいる。
「こういう競馬が2日も続けば、ファンの皆さんも喜んでくれると思います。そんなレースを両方とも勝てて、ボクは本当に幸せですね」
天才の名をほしいままにしてきたユタカも、2日連続のGI勝ち、5日間で重賞3勝には喜びを隠し切れない。佳境を迎える秋のGIロードで、ますますファンの心に残る手綱さばきを見せてくれることだろう。(黒田栄一郎)
第8回JBCクラシック(3日、園田10R、交流GI、3歳上オープン、定量、ダ・右1870メートル、1着賞金1億円=出走12頭)ダート無敗でヴァーミリアンと人気を分け合った3歳馬サクセスブロッケンは、クビ差の2着。レース後の横山典弘騎手は悔しさを隠そうとしなかった。「トモを滑らせたのが痛かった。相手がヴァーミリアンでも負けないと思っていたし、チャンスだと思っていたから…」。痛恨はスタートでトモを滑らせたことだった。果敢に押してハナを奪い返し、最後まで日本最強ダートホースに抵抗。見応えあるマッチレースを演じたが、最初のロスが最後に重くのしかかった。「落としたくなかった」とノリは悔しがるが、まだ3歳。頂点を奪う機会はいくらでも残されている。
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