ヴァーミリアン連覇!国内G1で6連勝…JBCクラシック
http://hochi.yomiuri.co.jp/horserace/news/20081103-OHT1T00309.htm
◆第8回JBCクラシック・G1(3日、兵庫・園田競馬場、ダート1870メートル) 昨年のダート王が再び頂点に立った。中央、地方の強豪が集結したダート競馬の祭典、第8回JBC競走は3日、初めて関西圏の兵庫・園田競馬場で行われた。JBCクラシック(1870メートル)は、1番人気のJAR所属ヴァーミリアン(武豊)が3番手から抜け出し、1分56秒7のレコードで2連覇。国内G1で6連勝の快挙を達成した。2着サクセスブロッケン、3着メイショウトウコン。中央勢が上位を独占した。
やっぱり強かった。ドバイワールドC以来、7か月ぶりの実戦も関係ない。ヴァーミリアンが力でねじ伏せ、真っ先にゴールに飛び込んだ。「強いですね。返し馬の感触が良かった。スタッフが万全の仕上げをしてくれました。着差以上です」2着サクセスブロッケンとは首差でも、ここまでダート無敗の3歳馬に力の差を見せつけた武豊は、弾けるような笑顔で振り返った。
タイトなコーナーを6つも乗り越えなければならない独特のコースで完ぺきなリード。課題の発馬を五分で飛び出すと、園田のウイニングポジションとされるインの3番手をキープした。「小回りは向いているとは思わなかったが、乗りやすい馬なので」そう謙そんしたが、天皇賞・秋に続く第一人者らしい騎乗で、2日連続のG1レコード勝ちの快挙を成し遂げた。
石坂厩舎の仕上げも見事だった。「休み明けという感じは全然、なかった。昨年の勢い、能力が衰えていないことを確認できて良かった」とトレーナーは胸を張った。昨年はJBCクラシック、ジャパンCダート、東京大賞典をすべて制した。今年も同じ日程で2年連続の“3タテ”を狙う。
「まだ海外で結果は出ていませんが、通用する馬だと思います。今年も3連勝を達成できれば」と武豊。年明けのターゲットはドバイ遠征か。国内G16連勝を成し遂げた日本のダート王は、その数字を「8」まで伸ばして、世界の舞台に再び、立つつもりだ。
◆ヴァーミリアン 父エルコンドルパサー、母スカーレットレディ(父サンデーサイレンス)。牡6歳の黒鹿毛。戦績24戦12勝(うち地方7戦7勝、海外2戦0勝)。総収得賞金8億4909万7500円(うち地方4億6000万円、海外3574万8500円)。主な勝ち鞍・07年JCダートなどG16勝。生産者・北海道早来町のノーザンファーム。馬主・(有)サンデーレーシング。栗東・石坂正厩舎所属。
◆世代交代ならずブロッケン2着 ○…ダート界の世代交代を狙ったサクセスブロッケンだったが、ヴァーミリアンと壮絶なデッドヒートの末、2着に敗れた。スタートで出遅れた。横山典は序盤のロスを悔やんだ。「スタートで滑って、出していくと行きたがった。相手も強い? 2キロ差もあるし、負けないと思ってたから。不利がありながらこれだけ走った。大したものだけど、落としたくないレース。残念」と悔しさがにじんでいた。
◆出遅れが致命的 トウコン3着 ○…メイショウトウコンはゲートをうまく飛び出せずに後方からのレースになった。それでも手応え十分に外から進出。直線は差し切るかの勢いだったが、園田の短い直線では3着がやっと。「ゲートを出ないんだ。今日も出してアレだもん。あの着差だけに残念。歩様も、具合も、すごく良かった。うまく乗れたんだけど、この距離であのゲートでは致命的。差す勢いだったが…。でも、負けは負け」と藤田は厳しい表情。
◆先行して見せ場フリオーソ4着 ○…地方競馬の雄、フリオーソはスタートこそ少し遅れたが、果敢に先行して見せ場を作った。直線はJRA3頭に及ばなかったが、4着に踏ん張った。「出負け気味でしたが、ある程度の位置が取れました。それなりに差を詰めているんですけど」と戸崎圭。納得の表情でレースを振り返った。
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