2008年11月4日火曜日

でいりいいい

【JBCクラシック】ヴァーミリアン絶対王者

 ダート最強にふさわしく貫禄勝ちのヴァーミリアン(右)、2着はサクセスブロッケン=園田競馬場
 「JBCクラシック・交流G1」(3日、園田10R)
 ヴァーミリアンが、アドマイヤドン(02年~04年)、タイムパラドックス(05、06年)に続く3頭目の連覇達成。国内G1の連勝を「6」に伸ばした。武豊は天皇賞・秋に続いて、2日連続のG1制覇。
  ◇  ◇
 絶対王者は園田でも絶対王者だった。ヴァーミリアンが直線で外から先頭へ躍り出る。粘るサクセスブロッケンをねじ伏せて、国内G16連勝で史上3頭目の連覇を達成。7カ月半ぶりの実戦、歓迎とは言えない小回り。終わってみれば何の障害にもならなかった。
 小さく右こぶしを握り締めて、武豊は引き揚げてきた。「きょうは勝ったのが分かりました。ウイニングランができましたね」。そう言って、表情を緩ませた主戦は連日のG1制覇。2日の府中ではウオッカの手綱を取り、わずか2センチの差で秋の天皇賞を制した。ともにレコードの文字を掲示板に浮き上がらせての勝利に、白い歯がこぼれる。
 強引にハナを奪ったサクセスブロッケン、続いたフリオーソを見る形で道中は3番手を追走。勝負どころで外に出すと、より力強さを増した脚で3歳馬の抵抗を首差で退けた。「強い2頭が前にいましたが、あまり意識し過ぎずにマイペースで走れましたね。手応えが良かったですし、外に出したら馬もそれに応えてくれました」と振り返った。
 ドバイWCで12着に敗れて以来、不安がなかったわけではない。ただ、仕上げに抜かりはなかった。「返し馬の感触でいいな、と思いました。レース間隔があいていて、小回りも決して向いているとは思わないので心配はありましたが、スタッフが万全に仕上げてくれましたね」と感謝する。
 昨年も同じローテーションで栄冠をつかんだ。07年川崎記念から続く国内G1制圧の道。その視線の先には、連覇がかかるJCダート(12月7日・阪神)、東京大賞典(同29日・大井)が待っている。主戦が「昨年3連勝できたので、今年も達成できれば」と無敵街道継続を宣言すれば、石坂師も「強かった。気力、能力が衰えていないことは確認できた」と6歳馬の姿に目尻を下げる。国内無敵の歩み。途絶える気配はどこにもない。

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