ヴァーミリアン圧勝!ドバイ再挑戦に意欲
東京大賞典を制したヴァーミリアンと武豊=大井競馬場
「東京大賞典・交流G1」(29日・大井10R)、G1連勝中の底力を見せつけた。単勝130円の断然の1番人気に支持されたヴァーミリアンが直線、ケタ違いの瞬発力を発揮し4馬身差の圧勝。この秋はJBCクラシック、ジャパンCダートに続いてG1レース3連勝で、ダート最強馬の地位を揺るぎないものにした。石坂師は2年連続になるドバイWC(3月29日・UAE・ナドアルシバ)挑戦に改めて意欲。2着は2番人気フリオーソ。さらに5馬身差の3着に4番人気メイショウトウコンが入った。
水しぶきを上げながら、アッという間にヴァーミリアンが後続との差を広げていく。残り二百メートル。ついて行ける馬はいない。文句なしの強さで、国内ダート王の座を不動のものとした。
「この秋、今回が一番、自信を持って送り出せた。ジョッキーとも“正攻法の競馬で行こう”と話してたんだ」。石坂師が見つめるそのスタート。やや遅れたが、すぐに好位の5番手で流れに乗った。シーキングザダイヤの逃げで淀みのない流れ。3角過ぎ、南関東を代表する3歳馬フリオーソが早めに動いた。若い力が果敢に王者へ挑む。しかし、抵抗する間は与えなかった。残り二百メートルで外から楽々捕らえると、あとは独り舞台。栄光のゴールを真っ先に駆け抜けた。
「こんな強い馬に乗せてもらえて幸せですね」。開口一番、武豊が満面に笑みを作った。6年連続でJRAのリーディングに輝いた男は、今年の仕事納めも鮮やかに決めた。「状態がすごく良かったから、ある程度、早めでも大丈夫だと思った。(今年も)いろいろあったけど、いい馬に巡り会えた。最後もいい形で締めくくれたね」。
これで秋のダートG1を3連勝。さらに春の川崎記念を含めれば、ダートG1年間4勝も史上初(ダートグレード制導入以前にホクトベガが4勝)のこと。またしても、国内に敵なしを強烈にアピールした。となれば、目標は海外しかない。この春、初挑戦で4着に敗れたドバイWC(UAE)だ。「雪辱というほどじゃないが、力をつけたいまなら、もう一度挑戦したい」と石坂師。フェブラリーS(2月24日・東京)か川崎記念(1月30日・川崎)から、再び世界を目指すことになる。
0 件のコメント:
コメントを投稿