[第53回東京大賞典](上)ヴァーミリアンG1を3連勝締めだ
東京大賞典でダートG1の3連勝を目指すヴァーミリアン
ダート日本一決定戦、第53回東京大賞典・G1は29日、大井競馬場の2000メートルで行われる。JRAの5頭を含む15頭が全国からエントリー。JBCクラシック、ジャパンCダートを勝って勢いに乗るヴァーミリアンがG13連勝の偉業に挑む。鞍上はJRAで6年連続17度目のリーディングを獲得した武豊。人馬ともにG1制覇で07年シーズンを締めくくるか。枠順は26日に決まる。
もはや国内に敵はいない―。ヴァーミリアンは、ドバイ遠征から7か月ぶりで臨んだJBCクラシックで、2着フリオーソに4馬身差をつけて圧勝。続くJCダートでは従来の記録を大幅に更新するレコードV(ダート2100メートル=2分6秒7)。混戦だったダート路線で文句なしの強さを誇り、確固たる地位を築いた。
強い勝ちっぷりの裏では不安もあった。JBCクラシックのレース直後は、ザ石の影響で歩様に違和感があった。「ザ石のあとを気にしていた部分もあったけど、JCダートであれだけの強い競馬をしてくれたので安心した」と久保助手は改めて馬の能力に脱帽しきりだった。
今年1月の川崎記念で初めてGIに手が届き、3月に世界最高峰のドバイ・ワールドCに挑戦して4着。「ドバイ遠征を境にえらく強くなった」と久保助手は成長を感じている。長距離輸送や全く違う生活環境。世界の強豪でもまれたタフな経験が精神面で変化をもたらしていたのだ。
一流馬に共通する資質を備えている。「海外で通用する馬は余計なことをしないし、扱いやすい。現地でも何も心配なかったのはアグネスワールドと同じ」森厩舎在籍時に担当した快速馬が、英仏GIを勝った時のことが思い起こされるという。
再びドバイの地に夢を求める日本のチャンピオンにとって、国内GIはもはや通過点でしかない。「来年もドバイではひとつでも上(の着順)を目指したい」と久保助手。4つ目のタイトルを勝ち取って、世界へ飛び立つ構えだ。
(2007年12月26日06時01分 スポーツ報知)
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