2007年12月27日木曜日

デイリー記録

断然主役ヴァーミリアン 負けられない!

 ヴァーミリアンは坂路で軽快な動き=栗東トレセン
 G1の3連勝で07年を締めくくる。「東京大賞典・交流G1」(29日・大井)の枠順が26日に確定。(7)枠(13)番に入った断然の主役ヴァーミリアンは栗東坂路で4F52秒9の好時計をマーク、力強い動きで好調持続をアピールした。来春には2年連続となるドバイ遠征が控えている。そのためにも、ここで勢いを落とすわけにはいかない。
 激戦をものにしたJCダートから約1カ月。次のステージに向けて、ヴァーミリアンが着々と準備を整えてきた。朝一番の栗東坂路で、久保助手を背に単走で追い切られた。かつては世界にも名をとどろかせたアグネスワールドやフジヤマケンザンを担当していた“仕上げ人”。絶妙なさじ加減で、砂の王者を操った。
 前半からやや仕掛け気味に運び、最初の1Fを14秒0で通過。「先週がテンにゆっくり入ったからな。きょうはある程度行かせようと思っていた」。中4週というスパンでの調整。緻密(ちみつ)な計算の中で、余力を持たせてきたからこそ、直前でハードに攻めることができる。その後も12秒台のラップを刻み、ラスト1Fまで気合をつけられた。さすがに最後は脚色が鈍ったが、集中力は途切れなかった。「動きは良かった。何の問題もない」と同助手は合格点を与えた。
 4F52秒9-38秒9-13秒6。石坂師は「いつもと変わらないパターンだけど、久々に時計が出たな。冬場だけに若干プラス体重かもしれないが、前回と一緒くらいだと思う。不安は何もない」とうなずいた。
 現在、G1を2連勝中。今年3月のドバイ遠征が、ヴァーミリアンを大きく変えた。「精神面が成長して“頑張る”ということを覚えた。(敗戦によって)なえてしまうこともあるが、ワシはステップアップすると思っていた。期待通り」。確かに、遠征後は以前に見られたメンタル面の弱さが完全に影を潜めた。まさしく本格化の様相だ。
 来春もドバイへ遠征する予定でいる。「今度は成長したヴァーミリアンで挑戦できる」と指揮官は目を輝かせる。目指すは世界制覇。そのためにも、国内で取りこぼすわけにはいかない。「普通に力を出してくれれば、おのずと結果はついてくると思う」。鮮やかなV3で、再び世界への扉を開く。

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