2013年4月1日月曜日

運な

http://hochi.yomiuri.co.jp/horserace/news/20130331-OHT1T00191.htm

【ドバイ・シーマC】岩田ジェンティルドンナ、不運な銀

ジェンティルドンナ(中)はセントニコラスアビー(右)を懸命に追ったが、及ばなかった
 ◆ドバイ・シーマクラシック・G1(30日、ドバイ・メイダン競馬場・芝2410メートル) ドバイ・ワールドCデー諸競走が行われた。ドバイ・シーマクラシックは日本時間30日深夜にメイダン競馬場で11頭が争い、昨年の年度代表馬ジェンティルドンナは好位追走から懸命に伸びたが、セントニコラスアビーに2馬身1/4及ばず2着。“世界制覇”はならなかった。
 届かなかった。ジェンティルドンナは直線入り口で抜け出したセントニコラスアビーに合わせるかのように、直後からスパートをかけた。懸命に首を押し、右ステッキを振り下ろすが、差はなかなか縮まらない。並んだら抜かせない根性を発揮できぬまま、ライバルの背中は少しずつ遠ざかって行く。日本の女王の海外初挑戦は2馬身1/4差2着に終わった。
ドバイ・シーマクラシックで2着に敗れたジェンティルドンナ
 逃げ馬不在のメンバー。岩田は3番手へと誘導したが、好位の外で壁をつくれず、人馬の呼吸がわずかに乱れた。「向こう正面でハミをかみながら走っていて、そのぶん上がりの脚に切れがなくなった」と岩田。さらに、終始外を回らされる展開。「インに行けていたら。弾んだ走りをしてくれていたが、残念」。最初に狂った歯車は最後までかみ合わなかった。
 石坂調教師は悔しさを押し殺し、口を開いた。「ハミを多少かんでいても伸びると思っていた。外々を回ったことがね。もう1頭内にいれたら。かなり悔しいけど、勝ちに行っての2着。たいしたもの」と最後は愛馬の走りをたたえた。
 激闘から一夜明けても、ジェンティルドンナは馬房で静養して、いつもと変わらぬ様子。「安心した。輸送もクリアしたし、学習能力が高いと改めて分かった」とトレーナー。今後は明言されていないが、「みなさんが思われているところを目指します」とオルフェーヴル、ゴールドシップも参戦する宝塚記念(6月23日、阪神)が大目標となる。そして、「秋にもう一度海外に挑戦したい気持ちはある」と海外メディアに話した。もちろん、日本のホースマンのあこがれである凱旋門賞(10月6日、仏ロンシャン)だ。
 昨秋の秋華賞前、フランスの競馬専門番組「エキディア」のプロデューサーであるラッセルさんが来日し、石坂師に「来年、凱旋門賞に来ないのか」と直撃。当時はまだ2冠牝馬の身だったが、競馬の発祥の地である欧州ですでに高い評価を受けていた。
 「今回は運がなく全能力の80~85%くらいだったが、次の海外遠征では全能力を発揮できるのでは」と指揮官。中東の地で得た経験は、きっと実りの秋へとつながっていく。
(2013年4月1日06時04分  スポーツ報知)

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