2009年2月20日金曜日

各紙

ヴァーミリアン不安なし/フェブラリーS<フェブラリーS:追い切り>
 右肩の違和感で18日の水曜追いを中止したヴァーミリアン(牡7、栗東・石坂)が19日、栗東坂路で併せ馬を行った。いっぱいに追って首差遅れたものの、パワフルな走りで、アクシデントの影響は感じさせなかった。石坂正師(58)は「いつものヴァーミリアンだった」と不安説を一蹴。連覇、ダート王奪還へ準備は整った。
 追い切りを延期した影響はあるのか。多くの報道陣が見守る中、ヴァーミリアンは午前7時の馬場開場直後に坂路へ入った。
 併走パートナーは、06年のJCダート馬アロンダイト(古馬オープン)。相手にとって不足はない。陣営の「妥協せず」の姿勢に前半から意欲的な攻めでこたえた。胸前のぶ厚い筋肉を震わせながら、パワフルな走りでチップをかき込む。ラスト200メートルで左ムチ1発。手加減は一切なし。最後は調教駆けする相手に首差遅れたが、これだけハードに追えたことで不安は吹っ切れた。
 800メートル54秒1、ラスト14秒0の時計にも「年を重ねるごとに時計が出なくなってきている。先週、今週といつものヴァーミリアンの動きだったと思う」と石坂師。その言葉通り、400メートル地点の右カーブを曲がり切るまで、違和感のあった右前脚を軸にする右手前で走った。もし不安があれば、すぐに左手前に替えていたはず。動き自体から気になる点は何もない。
 アクシデントに打ち勝つ精神力は証明済み。昨年も川崎記念を飛節のフレグモーネで取り消しながら、本番のフェブラリーSでは直線半ばで勝負を決めた。追い切りの延期について同師は「右肩の出が少し悪かったから。今日(19日)でも十分間に合う」と理由を説明し「調教後の歩様もキビキビしていた。1日延ばした影響は感じられない」と言い切った。
 何よりも秋2戦の敗戦が同師を燃えさせた。「昨年末の2戦が非常に悔しかった。何とか悔しい思いを晴らしたい」と力を込める。特に、東京大賞典のカネヒキリとはわずかに首差。川崎記念へ行ったライバルとは対照的に、こちらはフェブラリーSへ直行。史上初の連覇へ全力を注いだ。中間は息をつくるためと、増加した馬体のシェイプアップのため、ウッドで長めに乗り込んだ。すべてはライバルに勝つため。相当な負荷をかけてきた。追い切り延期の誤算はあったが、この日の動きで帳消しだ。
 石坂師は「ベストの状態で行ける。昨秋と比べても同じか、それよりちょっと上」と胸を張った。ダートの頂上決戦。今度こそ「砂の帝王」の座を奪還する。【山本幸史】
 [2009年2月20日8時40分 紙面から]

【フェブラリーS】ヴァーミリアン復権リハ
 栗東坂路の併せ馬で一杯に追われ、追い切りスライドの不安を一蹴したヴァーミリアン(右) 「フェブラリーS・G1」(22日、東京)
 スライドも心配無用。最終追い切りが東西トレセンで行われ、昨年の覇者ヴァーミリアンは栗東坂路で併せ馬。右肩の違和感で追い切りを1日延期したが、力感にあふれた動きを披露し、不安を一蹴した。昨秋はJBCクラシックを制して好発進を切ったが、JCダート、東京大賞典ではカネヒキリに連敗。悔しさを胸に、ハードな調教に耐えてきた。王座復権へ、負けるわけにはいかない。なお、枠順は20日に決定する。
  ◇  ◇
 連覇、雪辱、王座奪還-。強い気持ちを胸に、ヴァーミリアン陣営は、この一戦に賭けてきた。右肩の違和感から、水曜に予定していた追い切りを1日延期したが、リタイアなど考えられない。最終リハで元気いっぱいの姿を披露し、不安を力強く一蹴してみせた。
 朝一番の栗東坂路、06年JCダート馬アロンダイト(6歳オープン)との豪華な併せ馬が実現した。500キロを優に超える巨漢2頭が、迫力満点のスパーリングを展開。ラスト1Fの攻防ではパートナーの手応えが優勢だったが、鞍上の叱咤(しった)に応え、離されないように必死に食らいつく。ゴール前はわずかに遅れたが、動きや馬体は十分に合格点。不安視された右肩の出もスムーズだ。
 4F54秒1-39秒8-14秒0。攻め駆けしないタイプだけに時計は平凡だが、数字的には昨秋とそん色はない。「さすがにアロンダイトは動くね。でも、オレの馬は最近いつもこんな時計だから。けさの馬場はボコボコしていたから、なおさら出ない」と担当の久保助手は“想定内”とばかりに納得顔だ。右肩も「万全を期して、1日延ばしただけ。水曜に入念に運動をして、もうその時点で問題はなかった」と説明した。
 昨年も不安説は流れた。前哨戦の川崎記念を右飛節炎で出走取消。しかし、本番では好位から抜け出す横綱相撲で力を見せつけた。眼光鋭く、動きをチェックした石坂師も「ああいうふうな攻め馬をやりたいと思っていた。キビキビしていて、1日延期した影響は感じられなかった」と自信の表情を見せる。昨年との比較でも「同じか、ちょっと上」と表現。連覇へ確かな手応えをつかんでいる。
 近2走は接戦をモノにできず、カネヒキリに連敗を喫した。「何とか雪辱を、と思ってやってきた。悔しい思いを晴らすことができれば」と指揮官。まさに背水の陣。史上初の連覇で7冠馬の仲間入りへ。王者がプライドを取り戻す。

ムチ5発!ヴァーミリアン安心/フェブラリーS
<フェブラリーS>僚馬・アロンダイト(左)と併せ馬で追い切るヴァーミリアン
Photo By スポニチ
 09年のG1第1弾「第26回フェブラリーS」の木曜追い切りが19日、栗東、美浦トレセンで行われた。前日の18日朝、右肩の動きに違和感を感じたために追い切りを1日延期していたヴァーミリアンが坂路で猛烈な併せ馬を披露。アクシデントを感じさせない動きで周囲の不安の声を一掃した。
 猛烈なアクションで不安を一掃した。坂路で06年JCダートの勝ち馬アロンダイト(6歳オープン)と並んでスタートしたヴァーミリアン。残り400メートルから久保助手の手が動き始め、200メートルからは左ムチを5発連打。相手も最後までしぶとく、ゴール前は首差追いつかなかったが、前年の覇者らしい闘志を見せつけた。4F54秒1~1F14秒0。同じ時間帯に坂路で乗った、ある調教助手は「馬場が深くてズボッと脚が沈む」と語っており、状態の悪い坂路で、この時計なら上々といえる。
 「思い描いた通りの攻め馬。キビキビとして、追い切りを1日延ばした影響も感じない。年齢を重ねるごとに速い時計は出なくなっているが、先週、今週とも、いつものこの馬の動きだ」。石坂師も合格のジャッジだ。坂路では左手前から右手前へと変換したが、さばきに違いは見られない。何より不安が残っていれば5発もムチを入れ続けることなどできない。「今はベストの状態。昨年秋より多少アップした状態で臨める」と石坂師も自信を持って言い切った。
 G1の優勝経験がある厩務員によれば、肩の出が悪い場合、2つの原因が考えられるという。体と脚をジョイントする関節部に骨膜ができる、肩甲骨付近に筋肉痛が起こる――の2パターン。ともに疲労が主原因だ。ただ、筋肉痛の場合は筋肉注射(レース前日まで可能)で痛みはかなり軽減する。ハリや低周波マッサージが効く場合もある。「今回は筋肉痛だろう。走る馬にとって疲労は宿命で、こんな例は日常茶飯事。いっぱいに追い切られたのなら問題ないし、レースでも能力を発揮できるはず」との見解を示した。
 「G1連覇の難しさは承知だが、彼が彼らしい競馬をしてくれれば可能と思っている。昨年秋に喫した悔しい思いを何とか晴らしたい」。力のこもった石坂師の言葉を聞く限り、もう状態を不安視する必要はない。

【フェブラリーS】ヴァーミリアン、上々の動き2009.2.20 05:01
 右肩の違和感のため、追い切りを19日に延期したヴァーミリアンは坂路で併せ馬を敢行。不安を感じさせない上々の動きを披露した。フェブラリーSの枠順は20日午前に確定、21日に全国で前売りされる。
 右肩の出が悪かったため追い切りを1日延期したヴァーミリアンは、坂路で追い切りを消化。フェブラリーS連覇へ気勢を上げた。
 06年のJCダート馬のアロンダイト(牡6オープン、3月8日の仁川Sに出走予定)との豪華併せ馬。序盤から気合を付けられ、ラストは鞍上の久保調教助手のステッキが飛んだ。4ハロン54秒1-39秒8-14秒0(一杯に追う)とタイムは平凡だったが、負荷は十分にかかっていた。
 「年を重ねるごとに(追い切り)時計は出なくなっているが、先週、今週といつものヴァーミリアンの動きを見せている」と石坂調教師が話すように、前走の東京大賞典(2着)とほぼ同じタイムでフィニッシュ。「やりたいと思っていた攻め馬が、その通りできてキビキビした動きだった。水曜日に追い切らなくても間に合うと思っていたし、1日延ばした影響は感じられない」とトレーナーは不安を一蹴した。
 2度続けてカネヒキリの後塵を拝した昨年の王者は、失ったプライドを取り戻すことだけを考えている。「前走は本当に悔しい負け方だった。何とかここで巻き返したい」。厩舎スタッフの思いはひとつ。フェブラリーS連覇しかない。
 史上初のV2を果たせば、カネヒキリなどに並ぶGI7勝目となる。「ヴァーミリアンがヴァーミリアンの力を出してくれれば、可能性は十分ある」と石坂師。一頓挫はあったが、打倒カネヒキリの態勢は整ったようだ。(高尾幸司)

ヴァーミリアン豪快54秒1…フェブラリーS追い切り
G1馬同士の激突。アロンダイトと併せたヴァーミリアン(右)だったが、わずかの差で軍配はパートナーに上がった ◆フェブラリーS追い切り(19日) 右肩の違和感から最終追い切りを1日延期したヴァーミリアンは19日、連覇がかかるフェブラリーS(22日、東京・ダート1600メートル)に向けて坂路で躍動した。パートナーのG1馬に首ほど後れを取ったが、実戦で力を発揮するタイプ。“ストップ・ザ・カネヒキリ”へ青信号を灯した。ダート1200メートルの日本記録を持つビクトリーテツニーも軽快な脚さばきで、好仕上りをアピールした。出走馬16頭の枠順は20日に決まり、馬券は21日から前日発売される。
 力強くウッドチップをかき込む姿に、アクシデントの影響は見られない。ヴァーミリアンは、坂路でアロンダイト(6歳オープン)と並ぶようにスタートした。黒光りする巨体を弾ませ、四肢を忙しく動かす。最後はパートナーに首ほど遅れたが、パワフルな走りを披露した。
 4ハロン54秒1―14秒0。時計は平凡だが、調教駆けしないタイプ。東京大賞典の最終追い切りも、54秒5―14秒0。ほとんど同じ内容で、カネヒキリの首差2着だった。「もともと年を重ねるごとに時計は出なくなっているが、先週、今週とも、この馬らしい動き」と石坂調教師に不安の色はない。
 前日(18日)、ウォーミングアップ中に右肩に違和感が確認されたことで急きょ、追い切りは木曜日にスライドされた。「右肩の出が少し悪かったので、今日、追うことになったが、見た通り1日延ばした影響は感じられない」と指揮官。
 出走するために入念な対策も施した。担当の西内装蹄師はこの日、カネヒキリのG13連勝を支えた米国製の蹄鉄シルバークイーンを、ヴァーミリアンのために初めて用意した。重心を後方に下げる効果があるため、脚元への負担が軽減されるからだ。「(アクシデントの)原因は分かっているけど、言えない。ただ、走ることには問題ない」と太鼓判を押した。
 実は、昨年のこの時期も、決して順調ではなかった。一昨年秋のJBCクラシック優勝後のザ石の影響が尾を引いて、右飛節炎で1月の川崎記念を回避。満足な調教量を消化できないままフェブラリーSを迎えたのに、完勝といっていい強さを見せつけた。石坂師は「昨年のこと考えれば、今年の方が調子はいい」ときっぱり。
 国内G1・5連勝を飾った1年前との大きな違いは、復活したカネヒキリにチャンピオンの座を奪われたこと。「昨年末は悔しい負け方をしたので、何とか雪辱を晴らしたい」とトレーナー。2連覇を飾って、再びダート界の頂点に上り詰めるか。
(2009年2月20日06時01分 スポーツ報知)

0 件のコメント: