2014年4月3日木曜日

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2014年4月2日水曜日

回顧

http://ameblo.jp/mahmoud1933/entry-11810945076.html
2014年04月01日 23時25分42秒

2014 ドバイワールドカップデー 回顧

テーマ:競馬
今年のドバイワールドカップデーでは、日本馬が期待通りに活躍してくれました。ジャスタウェイとジェンティルドンナが勝利するのを戦前から予感していた方は多くいたことでしょうし、また印象に残るような勝ち方を見せてくれたと思います。というわけで、このドバイワールドカップデーをちょっと振り返ってみたいと思いますし、前エントリーでコメントを頂いた方に対するリプライとなるように書いていきましょう。

昨年はラップタイムの自動計測結果がレース後すぐにわかったはずですが、今年はそのTrakusのサイトが重くて全然閲覧できませんでした。しかし、走破タイムはレース映像に表示されており、何と言ってもドバイデューティーフリーの勝ちタイムは衝撃的でしたね。そのレースにおけるTrakusの計測データをまずは検証してみましょう。Trakusのトップページはこちら。

http://www.trakus.com/portal.asp

『Meydan』のバナーをクリックすれば今年のドバイワールドカップデーのラップデータが閲覧できます。

ドバイデューティーフリーの個別ラップ一覧はこちら。

http://tnetwork.trakus.com/tnet/t_Sectional.aspx?OtherInfo=MEY&EventID=57580

200m毎のレースラップはこのようになっています。

14.28 - 10.74 - 10.96 - 11.14 - 11.37 - 12.04 - 12.06 - 11.45 - 11.48

残り200mではもう独走状態となっていたジャスタウェイは、ラスト200mを11.48で走破したことになります。一方、私はラスト1Fを11.8くらいじゃないのかと当日Tweetしました。この差は何なのか、私なりに解説してみます。

このTrakusのサイトでは各馬の100m毎のラップも発表されています。スクリーンショットになりますが全頭分の100m毎のラップはこちら。



『Total』の部分は100m毎のラップを合算した値。『走破タイム』は文字通り、発表された各馬の走破タイムです。最少で0.31秒、最大で0.41秒Time Gapがあるんですね。1000分の1秒単位の値を切り上げ、あるいは切り捨てした影響で少々誤差が出るとしても、これはあまりある誤差ですよね。今回ハナを奪ったトウケイヘイローのテンの100mは8.83。日本式の走破時計に換算する場合、概ね1.2秒マイナスすればOKというのは、過去多くのエントリーで書いてきました。その8.83から1.2マイナスすると7.63。何か遅くないですか?

例えば東京競馬場のダートコースには1300mや2100mという施行距離があるので、公式ラップでテンの100mのラップは良く目にする事ができます。大体7.0~7.4くらいの値がほとんどかと思います。前述のトウケイヘイローの換算値となる7.63。これは非常識と言えるラップなのは間違いありませんね。つまり上記のTime Gap分を、このテンの100mのラップからマイナスすると、より現実味のあるラップになるのです。トウケイヘイローのTime Gapは0.36。したがって最終的な換算値は7.27秒となり、まずまず常識的な範囲になろうかと思います。おそらくですが、Trakusのタイム計測の仕組み上、静止位置からのタイム計測開始のポイント判断に関して、何かしら難点があるんじゃないでしょうか。で、それはそれとして、各馬のトータル走破タイムを発表しているのですから、100m毎のラップの合算値と整合性が取れるよう、キチッと調整するのが筋なのではなかろうかと思うんです。実際に調整しているポイントは、どうやらラスト200m区間をマイナスしているようでして、これじゃJRAとあんまり変わらんやろ、というのは言い過ぎでしょうか・・・。

こういった考えの根拠となるシーンをもう一つ見て頂きましょう。ジャスタウェイのゴール入線時を1:45.52辺りになるよう、レース映像にタイムコードを入れてみた状態の、ラスト400m、200m、ゴール板を先頭馬が通過した瞬間のスクリーンショットです。上記の通り、公式通過タイムはラスト400m地点が1:22.59、ラスト200m地点が1:34.04ですね。







どちらも公式通過タイムは間違っていますね。また、ジャスタウェイのラスト200mは、11.48というラップになるわけありませんね。ラスト200m区間における100m毎のラップの合計値である11.90が正しいのが一目瞭然でしょう。ちなみにこのレース映像ですが、3~4コーナーを映しているカメラと最後の直線を映しているカメラは同期が取れていません。0.2秒少々ズレていますね。

というわけで、テンの200mの値を調整した日本式の全頭個別ラップはこんな感じとなります。



昨年の天皇賞・秋と比べると、結構似ている部分が多いなと感じます。

http://ameblo.jp/mahmoud1933/entry-11656886455.html

その昨年の天皇賞・秋では、ジャスタウェイ以外の馬達は軒並み中間点までに1F11秒そこそこの速いラップを刻んでいました。一方ジャスタウェイは他馬に惑わされることなく、鞍上の福永祐一騎手が見事なペース配分で導き、それが末脚の爆発力を産み出したと言えたわけですが、今回のレースは他馬と同じように道中スピードを上げていたんですね。にもかかわらず、末脚の破壊力は昨年の天皇賞・秋とほぼ同等。この5か月でもう一段パワーアップしたと捉えてもいいんじゃないでしょうか。

ちなみにトウケイヘイローが近走ハナを奪ったレースにおけるテンの1Fを踏まえると、日本式走破タイムへの調整値マイナス1.2秒というのは、若干少なめに設定しているのが何となく感じ取って頂けるかと思います。今回テンの100~200m区間を5.45で走っていますし、東京競馬場のコースレイアウトを考えると、今回のテンの200mはもう少し速くなってもおかしくありませんから、更に0.1あるいは0.2秒マイナスして考えて良いかもしれません。今回ジャスタウェイがマークした勝ち時計は、1800m戦の日本レコードである1:44.1とほぼ同等と見て良さそうですね。素晴らしいの一言以外、何もいらないという驚愕のレースだったと感じました。

では、この日の芝1000m戦であるアルクォズスプリントと比較しながら、ジャスタウェイの走りをスピード指数的に考証してみましょう。このドバイ・メイダン競馬場と同じように直線1000m戦、馬場を半周する1800m戦が施行距離となっている新潟競馬場の、現在私が設定している基準タイムは1000m戦が55.5、1800m戦が1:46.6です。これを基に指数を算出してみると・・・。

アルクォズスプリントの日本式走破タイムは55.0。基準タイムより0.5秒速いのですが、これに1.8を掛けて1800m戦のタイム差に置き換えると0.9秒速いことになります。ドバイデューティーフリーの日本式走破タイムは1:44.3。基準タイムとの差は何と2.3秒。スピード指数の値としては13ほど、ジャスタウェイが上ということになります。まあ、スピード指数の値の基準は様々ですが、例えばロードカナロアが国内でマークした1200m戦の最高値は99と私は算出しています。アルクォズスプリントの勝ち馬Amber Skyが、もし前述のロードカナロア並みの指数を叩き出したとすると、ジャスタウェイのスピード指数は112。私の指数上、芝戦で110オーバーとなったのは、あのサイレンススズカまで遡らなければならなくなります。まあ、少なく見積もっても110の大台に到達していると考えて良さそうです。芝1800m戦というのは、サイレンススズカの絶対領域だったのですが、遂にそのレベルまで到達した、ひょっとすると超えるかもしれないのがジャスタウェイなのだ、という表現も、あながち間違いとは言えない可能性があると思います。ちなみにRacing Postの速報版ではAmber Skyのレートが120、ジャスタウェイが130だそうですが、この走破タイム的考証ならば、ジャスタウェイは133あるいは134くらいでもいいんじゃないの、と思えてしまいます。それくらい強烈な今回の走りだったわけで、これに対抗し得るのはFrankelを持ってくる以外、手はないだろうと断言したいくらいの気持ちでさえあります。

今後はどんな路線を歩んでいくのでしょうか。マイル戦は気持ち短い気がしますが、これだけのハイラップを追走しながら末脚を爆発できるのですから、何ら問題はないかと思います。逆に12F戦では、このようにレースが流れることはありませんから、覚醒する前みたいにスローの追い込み寸足らず、みたいなケースもあるでしょうか。まあそこは、あらかじめ取り分を決めておいて、武豊騎手鞍上のトウケイヘイローとセットで参戦すればいいんじゃないですか。あのTreveを打ち破る可能性は十分あると見ます。あっ、武豊騎手はキズナとのコンビがありますから凱旋門賞だと困りますねえ・・・。


さて、もう1頭の勝者ジェンティルドンナについても簡単ではありますが触れておきましょう。確かにメンバーに恵まれたところはあったと思いますが、少なくともここ数年、ドバイシーマクラシックに参戦する馬を振り返れば、全体的な層の厚さは日本馬がトップだと感じていますし、今回マトモな競馬ができれば、ジェンティルドンナはまず負けないだろうというくらいの力の違いを見せてくれたと思います。鞍上ムーア騎手が最後の直線では苦労していましたが、結局はなんてことのない内容だったですね。おそらく昨年のJCでの走りを参考にして、今回は溜めて末脚の爆発力を引き出す目論見があったのかと思います。そのため1コーナーからは強引なまでに抑え込んで内に入れましたよね。あのシーンで勝負はほぼ決していたのではないでしょうか。

これでG1を6勝目となりますが、3~5勝目の3戦は全てハナ差決着。しかしどれも恵まれて勝ったわけではなかったと思います。典型的な「勝った馬が一番強い」を地で行く名馬だと言えるでしょう。昨秋ジャスタウェイに離されたように打点の高さはもう一つかもしれませんが、G1で勝ち切るという馬はホントに一握りな存在であるわけで、その最たる例は一緒に参戦したデニムアンドルビーとの差。昨年のJC回顧で、案外大きなハナ差なんじゃないかと書いた覚えがあるのですが、今回は大きく明暗を分けた形となりました。正直、数値的な部分でジェンティルドンナの強さを表現するのは難しいのですが、端的に牡馬混合の12F戦国際G1を3勝というのは凄いんじゃないでしょうか。

この馬に関しては、やはりオルフェーヴルとの死闘となった2012JCが非常に印象的でして、あのようなレース展開がジェンティルドンナのゾーンと言えるのだと思います。今回のレースはちょっとドタバタしたものの、基本的にはその2012JCを再現するかのような戦略だったと思いますし、もう一丁、どこかで栄冠に輝くといいですねえ。若干カテゴリーは違う雰囲気がありますが、鞍上を変更してもキッチリ答えを出せるところは、ウオッカにダブるところがあります。次の目標はJC3連覇なのでしょうか。それとも凱旋門賞?

今回はこのあたりで。

念か

http://www.daily.co.jp/horse/2014/04/02/0006828684.shtml

ジェンティルドンナ次走は宝塚記念か

2014年4月2日

 ドバイシーマクラシックを制したジェンティルドンナ(牝5歳、栗東・石坂)が宝塚記念(6月29日・阪神)に出走するプランが1日、浮上した。今後について石坂師は「状態次第ですが、日程的に宝塚記念になるかな」と見通しを語った。「レース後も普通の顔をしていました。ラフな競馬になったが(心身ともに)どうもなくて良かった」。他の日本勢7頭とともに、5日に帰国する予定。兵庫県の三木ホースランドパークで着地検疫を行い、その後は滋賀県のノーザンファームしがらきへ放牧に出される。

目標

http://www.nikkansports.com/race/news/p-rc-tp0-20140402-1279086.html

ジェンティル宝塚目標

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 ドバイシーマクラシックを制した女王ジェンティルドンナ(牝5、石坂)は、順調なら6月29日阪神の宝塚記念(G1、芝2200メートル)を目標とする。帰国した石坂師が1日に見通しを示した。「(レース後も)普通の顔をしとった。どうもなくてよかった。日程的には宝塚記念やけど、あくまでも(最終決定は)帰ってきてからということで」。今後は4日に現地を離れ、翌5日に帰国する予定。
  1. 4月から極ウマで南関コンピが見られます!入会するしかない!
  2. 極ウマに池江泰寿師が毎週出演「今週の池江厩舎」
 [2014年4月2日8時33分 紙面から]

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回顧

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/sports/other/horse/2014/columndtl/201403310003-spnavi?page=1
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/sports/other/horse/2014/columndtl/201403310003-spnavi?page=2
ジェンティル&ジャスタ優勝、日本馬強し
奥野庸介のドバイミーティング回顧
JRA-VAN
2014年3月31日 19:30

日本勢のベルシャ、タルマエは完敗 地元馬がV

ドバイWCを制したのは地元馬のアフリカンストーリー。2着に2馬身半差をつけて優勝した
ドバイWCを制したのは地元馬のアフリカンストーリー。2着に2馬身半差をつけて優勝した【photo by Hideaki Mori】
[ドバイワールドカップ]

 タペタトラックとなって5年目のG1ドバイWCは逃げる英国馬ムカドラムを射程圏に入れて内ラチぴったりの好ポジションを進んだ地元の7歳去勢馬アフリカンストーリーが残り300mでスパート。ムカドラムに2馬身半差をつけて優勝した。勝ち時計の2分01秒61はメイダン競馬場に変わってからの最速タイム。墨色に近づいた馬場は例年以上に軽かったようだ。

 2着馬から4馬身差の3着にも出走枠の最後に滑り込んだキャットオーマウンテンが入線。実績で見劣り、戦前は注目されなかった馬たちが上位を独占した。

 日本から参戦したベルシャザールは馬群中団を追走したが、直線入り口で早くもルメール騎手のムチが入って11着。向正面で2番手に押し上げたホッコータルマエは最終コーナー手前で手応えが怪しくなり、しんがりの16着。想像以上に馬場が応えたようだ。

 下馬評の高かった香港年度代表馬のミリタリーアタック(10着)、英ダービー馬ルーラーオブザワールド(13着)、昨年の2着馬レッドカドー(6着)など直線に賭けた芝向きの馬たちは総崩れ。前哨戦を連勝していたプリンスビショップは見せ場もなく9着に終わった。タペタへの適性とともに当日のデキが大きくものを言う結果となった。

 勝ったアフリカンストーリーは昨年の5着馬。今年初戦のマクトゥームチャレンジR2でプリンスビショップの2着、前哨戦となったマクトゥームチャレンジR3も同じ相手に8着と着順を下げていて、人気の盲点になっていた。マクトゥームチャレンジR3をステップに2度目の挑戦を実らせたのは2010年のグロリアデカンペオンや12年のモンテロッソと同パターン。メイダンの過去4回の勝ち馬がそうだったように、このレースを制すには逃げ切り、もしくは直線早めに先頭に立つことが絶対条件だ。

 今年は史上初めて米国馬の参戦がなく、一部の関係者からはAWトラックをダートに戻す提案が持ち上がるなど、新競馬場開設から5年の歳月を経て、世界最高賞金レースのあり方が見直される時期に来ているようだ。

ジェンティルドンナ優勝、昨年の雪辱果たす

昨年2着の雪辱を果たしたジェンティルドンナ。鮮やかに差し切り、強さを見せつけた
昨年2着の雪辱を果たしたジェンティルドンナ。鮮やかに差し切り、強さを見せつけた【Photo by Kazuhiro Kuramoto】
[ドバイシーマクラシック]

 5番手で直線入り口を迎えたジェンティルドンナがものの違いを見せつけて優勝。昨年2着の雪辱を果たした。日本馬の優勝は01年のステイゴールド、06年のハーツクライに続いて3頭目だが、メイダンの芝2410mになってからは初。優勝タイムの2分27秒25は従来のコースレコードを0秒25塗り替えた。

 直線でエンジンがかかった時に前を行くアンビヴァレントとジェンティルドンナの外から封じ込めるように馬体を寄せてきたシリュスデゼーグル(C・スミヨン騎手)に行く手を阻まれる大きなピンチに見舞われたが、そこからさらに強いパンチを繰り出した「強さ」こそがジェンティルドンナの真骨頂。行き場を失いながら体勢を立て直して外に持ち出したR・ムーア騎手のとっさの手綱さばきも見事だった。

 日々の調教で「馬群の外に出たら全速前進」を教え込まれる欧州調教馬のような競馬にしびれた。デニムアンドルビーが押し出されるように先頭に立つ予期せぬ出来事に目を奪われる間に過ぎた最初のターンでもジェンティルドンナにはツキがあった。2コーナーにさしかかる瞬間、ジェンティルドンナの左斜め後方の最内にいたマーズが馬群を突き破るように突然外に向かって暴走。ジェンティルドンナの尻尾をかすめて後続のドゥナデンの鼻先を横切り、馬群の外にいたエンポリに衝突するなど複数の馬に被害を与えた。コントロール不能となったマーズは向正面で外ラチに激突(R・ヒューズ騎手はラチの外に投げ出されて重傷)して競走を中止したが、もし、あの時に接触があったなら、かなりの痛手を負ったことだろう。

 デニムアンドルビーは調子の良さが裏目に出てしまった格好。直線まで浜中騎手の手は動かずにいたが、残り400m地点でアンビヴァレントに並ばれると徐々に後退。息の入らない展開だっただけに敗戦(10着)は致し方ないが、彼女の本来の競馬ができなかったことが悔やまれる。

 ジェンティルドンナが2着のシリュスデゼーグルにつけた着差は1馬身半。その走りは日本馬のレベルの高さをあらためて世界に知らしめた。この日のような競馬ぶりなら世界のどこに出ても通用するのではないか。

中距離王者ジャスタウェイが圧巻制覇

福永騎手が騎乗したジャスタウェイは海外G1初優勝。圧巻のパフォーマンスで世界の壁を突き破った
福永騎手が騎乗したジャスタウェイは海外G1初優勝。圧巻のパフォーマンスで世界の壁を突き破った【Photo by Kazuhiro Kuramoto】
[ドバイデューティフリー]

 名馬誕生の瞬間だった。後方に位置し、残り300mで先頭に躍り出たジャスタウェイが次元の違うフットワークでゴールに突き進む。日本の中距離王者が世界が注視する中で目をみはるパフォーマンスを演じきった。

 6戦全勝で底を見せていなかった南アフリカのヴェルシンゲトリクスが必死にもがくも、福永祐一騎手のまとう緑と黒の勝負服は遠のくばかり。5か月前にカリフォルニアでG1BCフィリー&メアターフを制し、層の厚い欧州牝馬のトップグループにのし上がったダンクの姿もかすんだ。2着との着差は6馬身1/4。芝1800mの勝ち時計は前年の覇者サージャーが樹立したコースレコード(1分47秒93)を2秒半も短縮する驚異の1分45秒52。天皇賞・秋で一気に開花した素質は遠くドバイの地で世界の壁を難なく突き破った。父ハーツクライ譲りの成長力があればこその素晴らしいパフォーマンスである。

 注文通りの逃げとなったトウケイヘイローだったが、今回はマークがきつくなって息を入れる間を与えられず、直線半ばで馬群に飲み込まれて7着。走りぶりを見ると右回りの、それも馬場を一周する2ターンの競馬の方が向いているように思える。また12番枠から出たロゴタイプは、C・デムーロ騎手が外め中団に誘導して機を狙ったが、ペースが上がるとついて行けず、馬群に揉まれる不利もあって6着に終わった。

 英国ブックメーカーの1番人気に推されたザフューグはトウケイヘイローを前に見る絶好位に陣取ったものの勝負どころでW・ビュイック騎手の腕が動き始め、徐々に後退。本来の姿を見せることなく11着でレースを終えた。パンパンの良馬場以外にも目に見えない部分で問題を抱えていたのかもしれない。

 ジャスタウェイは5月の香港の2競走に登録があるが、ここは回避する模様。文句なしの勝利でレーティング(123)は超一流馬に与えられる130に近づくことが予想される。これからは名実ともに世界の中距離王としてさらなる高みを目指す。

ブライトラインは直線でかわされ5着

スタートで出遅れたブライトラインは5着。残り50mまで3番手を保ったものの、最後2頭にかわされた
スタートで出遅れたブライトラインは5着。残り50mまで3番手を保ったものの、最後2頭にかわされた【Photo by Kazuhiro Kuramoto】
[ゴドルフィンマイル]

 南アフリカの強豪2騎が持てる力を出し切った。優勝したバラエティークラブは外枠発走もダッシュを利かせて注文通りの単騎逃げ。1馬身差の2着したソフトフォーリングレインはライバルに圧力をかけながら2番手という絶好の展開だったが、メイダンのタペタトラックは前が止まらない。勝ちパターンに持ち込んだバラエティークラブの脚色はゴールまで衰えることはなかった。

 日本にはないゲートボーイの扶助がうまくいかずスタートで後手に回ったブライトラインは、2強を前に置いて3番手追走の積極策も、直線に入ると不慣れな路面が足を引っ張る。残り50mまで3番手を保ったものの、欧州クラシック馬の意地を見せて猛追したフロティラ(3着)と最内に飛び込んだゴールドシティー(4着)の2頭にかわされて5着で入着した。

 バラエティークラブは前哨戦こそ2着に敗れたが、本番はきっちりと仕上げての登場。A・マーカス騎手の的確な手綱とM・デコック師の活躍に刺激されて中東に乗り込んだJ・ラムズデン師の手腕が光った。バラエティークラブの通算成績は22戦16勝、2着4回。マイル戦なら芝でもAWでも高いポジションにいることが明らかになった。

 敗れたとはいえ、ブライトラインも勝ち馬から約2馬身半差。10年に4着したグロリアスノア(勝ち馬から3馬身半差)に着順で及ばなかったが、相手関係や初物づくめを考慮すると健闘と言えるのではないか。タペタの実戦を一度経験していれば結果は違ったかもしれない。

 なお、勝ったバラエティークラブはひと息入れて、5月4日のG1チャンピオンズマイル(香港・シャティン、芝1600m)に向かう。パワーも十分あり、時計のかかる香港の芝も合いそうだ。

(文:奥野庸介)

塚へ

http://www.hochi.co.jp/horserace/20140402-OHT1T50008.html

ジェンティル宝塚へ

2014年4月2日6時0分  スポーツ報知
 ドバイ・シーマクラシックで昨年2着の雪辱を果たしたジェンティルドンナ(牝5歳、栗東・石坂厩舎)は、帰国初戦で宝塚記念(6月29日、阪神)を視野に入れる。「帰ってきてからの状態を見てだが、日程的には宝塚かな。2度目の経験ということで、検疫に慣れていたし、ドバイ入りしてからも違った」と石坂調教師。ほかの7頭とともに5日の午前6時に関西空港に到着予定で、兵庫・三木ホースランドパークでの輸入検疫を経て、ノーザンファームしがらきで着地検査に入る。
 また、ドバイ・デューティフリーを圧勝したジャスタウェイ(牡5歳、栗東・須貝厩舎)は、上半期は国内に専念する可能性が高い。「世界レベルであることは証明できたが、日本の競馬のことも考えないと」と安田記念(6月8日、東京)が目標となりそうだ。ドバイ・ワールドC11着のベルシャザール(牡6歳、栗東・松田国厩舎)は、エルムS(7月27日、札幌)を視野。「異質なタペタで、あの時計だと、何回か競馬していないと難しいかも」と松田国調教師は敗因を挙げた。
 シーマクラシック10着のデニムアンドルビー(牝4歳、栗東・角居厩舎)、ゴドルフィンマイル5着のブライトライン(牡5歳、栗東・鮫島厩舎)の今後は未定。