2010年7月1日木曜日

談話

 稍重馬場の大井競馬場で行われた上半期古馬ダート戦線の大一番=第33回帝王賞(JpnI・2000m・1着賞金7000万円・15頭)は、5番人気のフリオーソ(戸崎圭太騎乗)が2年ぶり2回目の帝王賞制覇を飾った(勝ちタイム2分3秒4)。

 1番人気のサクセスブロッケンが先手を奪い、フリオーソは2番手でマークする形。スマートファルコン、マコトスパルビエロは好位、2番人気のヴァーミリアンは中団、1年2か月ぶりの復帰戦だったカネヒキリは中団後方を進んだ。4コーナーでサクセスブロッケンの手応えが怪しくなったところでフリオーソが前に出ると、直線も後続を寄せ付けず、最後は2馬身半差をつけてゴールに飛び込んだ。
 2着は3コーナー過ぎから徐々に仕掛けて行ったカネヒキリ、アタマ差の3着には9番人気ボンネビルレコードが後方から追い込んだ。
 サクセスブロッケンは8着、ヴァーミリアンは9着、3番人気スマートファルコンは6着と上位人気のJRA勢が敗れ、払戻しは3連複で3万9210円、3連単で16万1830円と高配当になった。

 勝ったフリオーソは父ブライアンズタイム、母ファーザ(その父ミスタープロスペクター)という血統の6歳牡馬で、船橋・川島正行調教師の管理馬。昨年のダイオライト記念を勝ってからはダートグレード戦線でJRA勢相手に惜敗が続いていたが、豪華メンバーが集結したこの帝王賞で南関東の意地を堂々と見せ付けた。通算成績は29戦8勝、GI(JpnI)は2006年の全日本2歳優駿、2007年のジャパンダートダービー、2008年の帝王賞に続く4勝目で重賞は6勝目。川島調教師はこれで今年の獲得賞金が早くも3億円を突破し、断然の首位を走っている。


※帝王賞2回目の制覇は、1988年・1991年優勝のチャンピオンスター以来史上2頭目。
※今年の帝王賞の売上は11億104万6500円で、前年比108.7パーセント。また、入場人員は昨年比100.7パーセントの26086人だった。

(TCKリリースなどを参考にした)

<レース後の関係者のコメント>
1着 フリオーソ
(戸崎圭太騎手)
「なかなか勝ち切れず、惜しい競馬が続いていましたが、本当に馬が頑張ってくれました。今日は凄くいいメンバーが揃っていたので、僕も楽しみに、待ちに待っていたレースでした。
 馬がどんどん強くなっていて、どんな競馬も出来る馬ですし、行く馬がいれば行かせて、いなければ行ってもいい、と言う指示だったので、安心して乗ることが出来ました。リズム良く行けて直線でも手応えがまだまだありましたし、乗っていても気持ちが良かったです。
 皆さんの応援があったからこそ勝てました。本当にありがとうございます!」

(川島正行調教師)
「本当に応援ありがとうございました。秋は地元の日本テレビ盃、JBCを目標にしっかり調整していきたいと思います。また秋に勇姿を見せたいですね」

2着 カネヒキリ (角居勝彦調教師)
「今日の結果にはホッとしました。この後また心配な面はありますが、競馬を嫌がっていませんでしたし、走りには本当にホッとしました」

3着 ボンネビルレコード (的場文男騎手)
「大健闘ですよ。8歳でこのメンバー相手にここまでやってくれましたからね。まだまだ頑張れる馬です」

8着 サクセスブロッケン (内田博幸騎手)
「3コーナーでは手応えがありませんでした。久々に自分の形に持ち込めましたし、こんなにバテてしまう馬ではないのですが…。次にまた頑張るしかありません」

9着 ヴァーミリアン
(福永祐一騎手)
「強い馬ですし、自信を持って乗りましたが…伸びませんでしたね」

(石坂正調教師)
「伸びませんでしたね…。これが年齢なのか、体調がもう一つなのかは、この一戦だけでは何とも言えません。この後は夏休みですね。秋はJBCを目標に、もう一度やり直したいと思います」

(取材:中野雷太、大関隼)

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