2008年12月9日火曜日

Plie姫路

暫定オープンのPLIE姫路。
ファッションとスイーツが充実!らしい。
まだ、工事中。
ちょっと不便。

L.L.ビーン


10年以上愛用したシャツをホテルに放置してチェックアウト。
別れはつらい。
イージーケアはアイロン要らず。
大変、重宝した。
ストライプ柄はお気にだ。
まだ、まだ、着れるが、洋服の新陳代謝も必要だ。
いまはほとんど、ユニクロのノンアイロンシャツ。
こっちのほうもそろそろ脱ぎ捨ての順番がくる。
初期のものから。

姫路へ

神戸へ飛ぶ。








三宮から姫路へ。
JR新快速で40分だ。
駅のホームで姫路駅名物「えきそば」を食す。

ラーメンみたいなそばみたいな。

独特のソウルフードだ。


























姫路駅に新たなショッピングモールが開店していた。
まだ、暫定オープンのようで。
駅構内も工事中で、ちょっと不便。
外から見た駅舎は,ちょっと古い。

歩いて白鷺城へ。

世界遺産だ。

白くてきれい。

圧巻だ。

天守閣からの景色も格別。

人を見下ろすのは気持ちい。





しかし、この日は寒かった。寒波来襲。

気温は3度くらいか?

2008年12月8日月曜日

無念

【JCダート】ヴァーミリアン連覇へ状態万全 「JCダート・G1」(7日、阪神)
 連覇へ、そして国内G1V7へ、その勢いは止まらない。レース前日のヴァーミリアンは栗東坂路を1本。4F63秒9-48秒0-15秒6。弾むようなフットワークで駆け上がり、最終調整を終えた。「行きたがる面があるので前に馬を置いた。いい感じで落ち着いていたよ。体調に関しては万全だね」と久保助手の表情は自信に満ちあふれている。「(3)枠((6)番)ならちょうどいい。あとはジョッキー(岩田)に任せるだけ」とゲートインの時を待つ。


【JCダート】ヴァーミリアンG1連勝「6」でストップ 「JCダート・G1」(7日、阪神)

 1番人気ヴァーミリアンは激しい追い比べの末に3着に惜敗。国内G1連勝は「6」でストップした。コーナリングがぎごちない米国馬の影響を受けて、1-2角の位置取りが中団より後ろに。「折り合いもついて、向正面で外に出すことはできたんですが…。申し訳ありません」と、今回がテン乗りだった岩田は肩を落とした。次走は未定。東京大賞典(29日・大井)への参戦を含めて「今後のことは馬の様子を見て決めたい」と石坂師は話した。

“赤い一族”ヴァーミリアン/JCダート ヴァーミリアンとは朱色のこと。母スカーレットレディ(赤い女)からの連想。兄はサカラート、近親にはダイワメジャー、ダイワスカーレットなど名馬がズラリ。今、日本で最も勢いのある一族といっていいだろう。


ヴァーミリアン2連覇ならず 2連覇が懸かった1番人気のヴァーミリアンは3着に敗れた。馬体重が12キロ増えていたが、岩田騎手は敗因に前半の位置取りが後ろすぎたことを挙げた。

 「1コーナーで外国の馬が外にふくれ、考えていた位置取りができなかった。追い上げたが、外を通るしかなくて」と悔しがった。


岩田ヴァーミリアン不利に泣く…/JCダート

<JCダート>3着に敗れたヴァーミリアン
Photo By スポニチ
 王者の進撃が止まった。ヴァーミリアンは中団待機から直線外に持ち出し、抜け出しを図ったが内のカネヒキリをとらえきれず、メイショウトウコンにも競り負けた。「最初のコーナーで外国馬(フロストジャイアント)が曲がり切れずに膨らんできたので、ポジションを下げざるを得なかった。それが痛かった。道中は折り合っていたんですけど申し訳ないです…」。武豊の代役として手綱を託された岩田も、ショックを隠し切れない様子だった。

 切れ味勝負の馬ではないだけに理想は好位追走。序盤の不利で位置取りが後ろになってしまったのは大きな誤算だ。日本で負けたのは約2年ぶり。史上初となるJCダート2連覇を逃すとともに国内G1の連勝も6で止まってしまった。「追い上げたが外を通るしかなくて…」。岩田は唇をかみしめながら競馬場を後にした。


ヴァーミリアンの力「本物」/JCダート

<岡山俊明の本日快晴:JCダート>

 岡山俊明「本日快晴」は、JCダートを本命サイドの決着と読みヴァーミリアンに◎を打った。前売り2・8倍の1番人気。国内G1・7連勝が期待される。

 ヴァーミリアンを信じずに何を信じればいいのか。あらゆる偽装が幅を利かせる世の中だからこそ、競馬ぐらいは「本物」の素晴らしさを堪能したい。強い馬が強い競馬をして勝つ。3連単の高配当は望めないかもしれないが、彼にはそれを求めたい。

 国内G1連勝がもし途切れるなら、前走のJBCクラシックだと思っていた。小回りで直線の短い園田。たまにスタートが良くないときがあるから、取りこぼしは十分に考えられた。ところがどうだ。終始サクセスブロッケンを射程圏に入れて急なカーブにも対応できていた。ゴール前は力でねじ伏せての勝利。世代交代はまだ早いと諭すような勝ちっぷりだった。中央でも地方でも左回りでも右回りでも結果を出してきた。今さら重箱の隅をつついても何も出てこない。阪神ダート1800メートルは1~2コーナーがスパイラルカーブで回りやすく、3コーナーから4コーナーまで直線感覚。ホームストレッチは京都や中山より長い。紛れが少なく実力ある差し馬に有利なコース設定だ。

 前走はサクセスブロッケンとの重量差が2キロあった。今回は1キロ差になる。今年から施行時期が1週繰り下げられて11月から12月になったため、3歳馬のアローワンスが少なくなった。わずか1週間の違いで3歳と古馬の力関係に大きな差は生じるわけはないから、この1キロは大きい。

 負傷加療中の武豊騎手に替わり手綱を取る岩田騎手は1週前追い切りに乗って手応えをつかんでいる。「不安点はない。馬を信じて乗るだけ」と全幅の信頼を寄せる。今年G1・3勝ジョッキーとのコラボがマイナスになることはない。

 逆転の可能性があるなら▲カネヒキリ。過去に06年フェブラリーSで1度だけ対戦して、カネヒキリ1着、ヴァーミリアンは5着だった。同じ6歳でも活躍した時期がずれているから意外に対戦は少ないが、ともに最優秀ダートホース。能力は互角、またはそれ以上かもしれない。

 あとは☆アドマイヤフジが惑星。ダートは初めてだが、ダートでの調教は抜群に動いている。

 [2008年12月7日8時56分 紙面から]


ヴァーミリアン痛い1角接触/JCダート

<ジャパンCダート>◇7日=阪神◇G1◇ダート1800メートル◇3歳上◇出走15頭(マストトラックは出走取り消し)

 史上初の連覇の壁は厚かった。3枠6番から絶好のスタートを切ったヴァーミリアンだったが、最初のコーナーを回る時に内のフロストジャイアントが外へよれた。そのあおりを食い、終始馬群の外を回らされた。

 直線は2着馬と並んで追い上げたが届かず万事休す。スムーズさを欠いた分、2頭に後れをとった。岩田騎手は「最初のコーナーで外国の馬とぶつかった。折り合いは付いていたのに、どんどん位置取りが下がってしまって…。申し訳ないことをしました」と肩を落とした。馬体は12キロ増の524キロだったが、フェブラリーSは520キロで勝利。プラス体重が直接の敗因とは考えづらい。次走予定される東京大賞典について石坂師は「馬の状態を見てから決める」と話した。

 [2008年12月8日7時58分 紙面から]


【JCダート】最強王者だヴァーミリアン2008.12.7 05:04
 〔本紙の狙い〕ヴァーミリアンを本命に推す。JBCクラシックは7カ月ぶりで、小回りの園田だったが、3番手から抜け出し快勝。完調手前であのレースができるのだがら、中距離ダート路線での実力は抜けている。前走の反動は見られず、気配は前走以上。コース替わり、乗り替わりとも心配ないタイプ。王者の強さを見せつける。仕上がり最高潮のサクセスブロッケンが相手の筆頭。相手の出方次第で、逃げなくてもレースはできる。阪神巧者で調子を上げてきたワイルドワンダーが▲。決め手勝負ならば、見劣らない。


★最新ナマ情報

 《栗東》(6)ヴァーミリアンは坂路4ハロン63秒9-15秒6。力強く駆け上がった。「普通のところを乗ったが雰囲気はよかった。状態に関しては言うことないね」と久保調教助手は体調に自信を見せた。

 (7)サクセスブロッケンはCWコースでキャンター。「直線で最後に少し反応を確かめたけれど、抜群でした。本当に順調にきました」。杉本調教助手は万全の仕上げを強調する。

 (10)カネヒキリは坂路4ハロン64秒9-14秒8。体が引き締まり気合も乗ってきた。「馬場が悪かったが、予定どおりのメニューを消化。現状で望みうる最高の状態になりました」と清山調教助手は胸を張った。

 (3)サンライズバッカスは坂路1本。気ムラな馬だけに「落ち着いて集中して走っていた」と渋谷調教助手は充実の精神面を評価する。(12)ブルーコンコルドは坂路4ハロン59秒6-15秒3。「追い切ってガスが抜けたのか、リラックスしてきた」と服部調教師は笑顔。(5)メイショウトウコンも坂路。「感触を確かめたが、状態はいい。展開が向いてくれれば」と松下調教助手。(1)ワンダースピードも坂路。「体は仕上がっています。阪神は合っており条件ベスト」と山下調教助手は前向きだ。

 (9)アドマイヤフジはCW。「順調。初めてのダートでどんな走りができるか」と児玉調教助手。(4)メイショウバトラーは角馬場。「変わりなくここまで順調」と丸山調教助手。

 《阪神競馬場》(11)カジノドライヴはダートをダクで3/4周の後、直線入り口から1コーナーまでキャンター。十分に落ち着きがあり、ぶれのないしっかりとしたフォームで駆け抜けた。「前日にしっかりと乗ったので軽め。前走も状態はよかったが、同じくらいいいね」と葛西調教助手は好仕上がりを伝えた。

 (15)ワイルドワンダーはダートを並脚1周。「違うことをして刺激を与えるという意味も込めて、金曜入厩。状態はいいと思います」と三浦調教厩務員。

 (8)ティンカップチャリスはダートをダク1周。落ち着き十分だし、踏み込みの力強さが目立つ。「馬自身がもっと走りたがっていたように、状態はいい」とレセッシー調教師。(13)マストトラックはダク1周、キャンター1周。「調整は非常に満足」とクエヴァス攻馬手。後ろ脚の運びがぎこちない点が少し気になるが…。(2)フロストジャイアントはキャンター1周半。毛ヅヤ、体のハリはいいが、息遣いが荒い。「順調に仕上がっている」とロドリゲス攻馬手。

 午前4時に美浦トレセンを出発した(16)ボンネビルレコードは午後1時前に到着。「前走の園田への輸送時は馬運車に1頭で寂しがったが、今回は他に2頭乗っていたので大丈夫」と藤盛調教厩務員。5時に船橋競馬場を出発した(14)フリオーソは1時過ぎに到着。「輸送は問題なかった。減った体は戻っています」と日名子厩務員。


【JCダート】ヴァーミリアン死角なし!
2008.12.7 05:07
 まだ最強の座は明け渡さない! 本紙・加藤隆宏記者は、国内ダートGI6連勝中のヴァーミリアンに自信の◎を打った。昨年1月の川崎記念からヴァーミリアンの参戦するダートGIでは、馬単で必ず仕留めてきた“砂王”のカトちゃん。国内ダート最強馬を知り尽くした◎で、ダートGI7連勝を後押しする。


 問答無用。◎ヴァーミリアンが国内無敵の実力を見せつける。

 JBCクラシックはドバイ遠征以来、7カ月ぶりで、小回りの園田競馬場で開催。条件は必ずしもよくなかったが、3番手から抜け出す横綱相撲で完勝した。JCダート、東京大賞典が控えているので、目一杯の仕上げではなかったにもかかわらず、サクセスブロッケン以下を寄せ付けなかった。中距離ダートでは完全無比の存在なのだ。

 すべての条件は前走よりも好転。休み明けをひと叩きして、体調は定石どおりに上向いた。厳冬期に活躍しているように寒ければ寒いほどいいタイプ(全12勝は10~3月にマーク)。日曜日は冷え込みがきついそうで、これもありがたい。

 阪神は初参戦になるが、大型馬だけに、広いコースのほうがレースがしやすい。好位差しの正攻法が身についているだけに、岩田康誠騎手もパートナーの力を信じて、堂々としたレースをすればいい。乗り替わりの心配はなく、死角らしい死角は見当たらない。ヴァーミリアンが1番人気に応えて、絶対王者として君臨する。

 相手選びだが、米国からやってきた3頭はいずれも大物感に乏しいので軽視。やはりJBCクラシックでスタートで後手を踏みながらヴァーミリアンに食い下がったサクセスブロッケンが一番手だろう。ヴァーミリアンが早めに抜け出し、先行馬にとってきつい展開になれば、決め手のあるワイルドワンダーが台頭してくる。

 馬単は(6)(7)、(6)(15)本線に(6)(1)、(6)(3)、(6)(5)、(6)(12)。3連単は(6)の1着固定12点が勝負馬券だ。(加藤隆宏)


【JCダート】ヴァーミリアン連覇果たせず 2008.12.8 05:11
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 第9回ジャパンCダート(7日、阪神11R、GI、3歳上オープン国際、定量、ダ1800メートル、1着本賞金1億3000万円=出走15頭)国内ダートGI7連勝も、史上初めてとなる連覇も成らなかった。1番人気のヴァーミリアンだが、直線で同期カネヒキリ、メイショウトウコンに競り負けアタマ、クビ差の3着に終わった。国内では06年JCダート(4着)以来、2年ぶりの敗戦となった。

 岩田康誠騎手は「(1、2角で他馬に)内から張られ上がっていけずポジションが後ろになった」と振り返る。中団の後方追走を余儀なくされた前半。「折り合いはついていたし、向こう正面では出していけたが…。申し訳ない」と頭を下げた。「馬の状態は申し分なかった」と石坂正調教師。暮れの東京大賞典(29日、大井、交流GI、ダ2000メートル)で連覇を果たし、今回の無念を晴らす。


ジャパンCダート

 カネヒキリ(父フジキセキ)の奇跡の復活に素直に脱帽したい。屈腱炎で2年4か月もの休養ブランクがあり、それもただ休んでいたのではなく2度の手術を施されたあと、不死鳥になって戻ってきたからすごい。このジャパンCダートを制したのはもう3年も前の05年のこと。同じGIを2年もの間をおいて勝ったのはそれこそ未曾有、歴史的な快挙である。治療で2年以上も休みながら競走能力には少しの陰りもみせなかった。屈腱炎治療に対する医療技術の進歩、オーナー以下関わった人びとの競走馬の再生復活にかけた熱意もすごいが、サラブレッドの競走生命に対する認識を大きく改めさせた点でも素晴らしい勝ち星だった。

 阪神の1800mにコースを替え、展開(流れ)の予測しにくいダートGIだった。この距離ならと招待に応じたアメリカ勢が強気に飛ばす期待もあったが、プラード騎手(ティンカップチャリス)はパドックの時点で最初から勝負になる力関係ではないのを承知だったのだろう。先頭には立ったが内を大きく開け、邪魔はしないという形だけの先行。2コーナーで早くも主導権はサクセスブロッケンに移った。1000m通過は60.2秒。前日の1600万条件のレースと同じで無理のない平均ペース。カネヒキリはいつのまにか好位のイン。

 人気のヴァーミリアンは他馬に寄られる不利もあって予想外の後方追走になったが、折り合いを欠いたわけではなく、差す形に腹をくくったようにみえた。スパートのタイミングが難しい独特のコース形態の阪神。仕掛け始めた3コーナー過ぎからずっと外を回るロスはあった。また、決して自分の形ではない後方からの競馬になったのもいかにも不運だったが、自分よりもっと後方に位置し、さらに外を回ったメイショウトウコン(そうは速い脚の長続きしない伏兵)に、最後は競り負けて3着。案外だった感もぬぐえない。

 この季節の大きな馬だから、プラス12kgが太め残りとか余裕残しであるわけもなく、ドバイで期待を大きく裏切る大凡走に終わったときと同様、ちょっとリズムが崩れると意外にもろい一面を露呈してしまった。もちろん、全能力を出し切っての敗戦ではなく、出走が予想される次の東京大賞典では巻き返してくれること必至だが、この6歳世代にはさして変わらない能力をもったダート界のチャンピオン級がほかにもいっぱい存在する。そのことを示す敗戦でもあったろう。

 3歳サクセスブロッケンは素晴らしい仕上がりだった。ハナを切るレースも前回で経験済み。このペースならしのぎ切ること可能なはずだが、古馬相手のオープンのトップクラスがずらっと揃って、ペースやラップには表れない緊張感と迫力に圧倒されてしまったのだろうか。周りの記者から「あまりに素晴らしく見えすぎる馬体だった」という感想もあった。たしかにそういうことはある。究極の仕上がりと、文句なしの体つきは紙一重で絶好調とは微妙にズレることは珍しくない。もちろん、これからのエース格である。

 同じ3歳馬カジノドライヴもすごい手ごたえで4コーナーを回ってきた。最後の競り合い、せめぎ合いで力尽きたのは、サクセスブロッケンと同様、強敵相手との対戦の少なさだろう。期待を裏切ったわけではない。

 これからのカジノドライヴに対する期待はまた一段と大きくなった。ただ、これはカジノドライヴとは直接には関係ないが、国際間のレーティング数値のかかえる矛盾や、自国のレースランクの位置を主張する姿勢はますます難しくなりそうである。この秋の国際レース、わたしたち日本のレースから判断するに2ケタの98とか、97ぐらいのレーティングが妥当と思える海外の馬が、日本馬を大きく上回る数値を持って来日し、馬場の違いとかではなく、最初からレースになりようもない力量であるケースの連続である。ひところ、日本の数値のつけ方がおかしいのではないかと思っていたが、どうやらそうではない。大きく異なる国際間のレースが増えるごとに、ますますレーティングのかかえる難しさ、矛盾が全面に出てきている。

 伏兵アドマイヤフジの快走に期待して、(当然のように)惨敗。これはもう猛反省するしかないが、今回はヴァーミリアンも、サクセスブロッケンも、カジノドライヴもなにかが違う気がしてどうしても本命にできなかった。そのうえカネヒキリはもっと苦しいと考えていたから、最初から的中と遠い完敗だった。


ルメール騎手「完ぺきに運べた」

 7日、阪神競馬場で行われた第9回ジャパンCダート(GI)の騎手コメントは以下の通り。

1着カネヒキリ(C.ルメール騎手)
 角居調教師からとてもいいコンディションと聞いていたので思い切って乗れた。スピードがある馬だから、いいスタートを切って好位で競馬をしたいと思っていた。完ぺきに運べたね。強い馬が外から来ていたが、カネヒキリも強い精神力の持ち主。大丈夫だと信じていたよ。とてもうれしい勝利。この流れで有馬記念まで頑張りたい。

2着メイショウトウコン(藤田伸二騎手)
 悔しいね。完ぺきにまくれたと思ったんだが、もうひと息だった。

3着ヴァーミリアン(岩田康誠騎手)
 1コーナーで曲がりきれない外国馬が接近し、下げざるを得なかった。結果的にそれが響いた。

4着サンライズバッカス(佐藤哲三騎手)
 しまいはしっかり伸びていた。頑張ったね。

5着ブルーコンコルド(幸英明騎手)
 勝負どころで前をかぶされた。その後も差は詰めただけに惜しかった。

8着サクセスブロッケン(横山典弘騎手)
 勝ちにいったが、経験の差が出たね。まだ若いしこれから。


【ジャパンCダート(GI)】(阪神)~王者復権 カネヒキリが制す [News]
2008/12/07(日) 17:26

阪神11Rの第9回ジャパンカップダート(GI・ダート1800m)は4番人気カネヒキリ(C・ルメール騎手)が優勝、05年以来の同レース2勝目を挙げた。道中は5~6番手の好位を進み、3コーナーで最内に潜り込むと直線も内から脚を伸ばして残り200mを切ったところで先頭。最後は一杯になりかけたが、外からメイショウトウコン、ヴァーミリアンの2頭が迫るともうひと伸びして追撃を振り切った。勝ちタイムは1分49秒2(良)。アタマ差2着に7番人気メイショウトウコン。国内GI・6連勝中だった1番人気ヴァーミリアンは中団後方から直線伸びを欠き、メイショウトウコンとの追い比べにも競り負け、さらにクビ差の3着に終わった。2番人気サクセスブロッケンは8着、3番人気カジノドライヴは6着。

カネヒキリは栗東・角居勝彦厩舎の6歳牡馬で、父フジキセキ、母ライフアウトゼア(母の父Deputy Minister)。通算16戦9勝で、重賞は05年ユニコーンS(GIII)、ジャパンダートダービー(GI)、ダービーグランプリ(GI)、ジャパンカップダート(GI)、06年フェブラリーS(GI)についで6勝目。

~レース後のコメント~
1着 カネヒキリ(クリストフ・ルメール騎手)
「スタッフがしっかりと仕上げてくれたので自信を持ってレースに臨めました。いいペースでレースを進めることが出来て、いい結果を出すことが出来ました。今年はGIを2つも勝ててとにかく嬉しい。関係者に感謝します」

(角居勝彦調教師)
「馬は自分で体を引き締めていましたし、状態は良くなっていました。ただ、05年の頃と比べてどうかというのはちょっとよく分かりません。外国の馬もいますし、流れが速くなるのではないかと思って、そこを注意して欲しいとルメール騎手とは話しましたけど、そうはなりませんでしたね。ルメール騎手が本当にうまく乗ってくれましたし、ルメール騎手に乗ってもらったことが最大の勝因だと思います。脚元のことがありますから今後も一戦一戦が勝負になります。またオーナーと相談してどこを使うか決めたいと思います」

2着 メイショウトウコン(藤田伸二騎手)
「悔しいなぁ。もう一息だったのに」

3着 ヴァーミリアン(岩田康誠騎手)
「1コーナーで内から挟まれる形になってポジションが後ろになってしまいました。その位置取りの差が最後に堪えました」

5着 ブルーコンコルド(幸英明騎手)
「勝負どころで手応えが怪しくなりかけたところで外から被せられたのが痛いですね。でも最後まで差を詰めていますし、まだ出来ることが分かりました。1800mくらいがレースしやすいですね」

6着 カジノドライヴ(安藤勝己騎手)
「最初は少し行きたがるところがありましたが、その後は落ち着きました。ただ2コーナーでぎこちないところがありました。思い切って行った方がよかったのかなぁ…」

7着 フリオーソ(戸崎圭太騎手)
「スタートから抜けて行って前でのレースになりました。手応えよくレースは進めることが出来ました」

8着 サクセスブロッケン(横山典弘騎手)
「今日は勝ちに行ってのレースですからねぇ。中途半端に折り合っても仕方ないので自分のペースでレースをしました。まだ若く、イレ込むところがありますので、経験を積んでいけばと思います」

12着 フロストジャイアント(コーネリオ・ヴェラスケス騎手)
「パドックからかなり入れ込んでいて、ゲート前に来ても全く落ち着きがなかった。ゲートに入ってからは、たびたびジャンプするなど改善されず、道中でもコントロールすることができず、終始競馬にならなかった」

13着 ティンカップチャリス(エドガー・プラード騎手)
「スタート後は2,3番手につけたかったが、他に行く馬がいなくて先頭に立った。レースはうまく運べたと思う。少しやわらかく感じたが、日本の馬場が向いていないわけではない。今まで3歳としか走ったことがなかった馬なので、これからの馬だと思う」

■アラカルト

☆カネヒキリ復活の勝利!
 8頭のダートGI馬(出走取消のマストトラックを除く)が出走した今年のジャパンカップダートは、屈腱炎のためおよそ2年4か月の休養を余儀なくされていたカネヒキリが復帰2戦目で見事復活を果たした。カネヒキリはジャパンカップダート3年ぶり2回目の優勝で、統一ダートGIは5勝目となった。

☆角居勝彦調教師は2度目の勝利
 2005年にカネヒキリで初勝利を挙げて以来、3年ぶり2度目の制覇。今年のJRA重賞は秋の天皇賞(ウオッカ)以来5勝目(うちGI4勝)、通算27勝目(うちGIは12勝)となった。
 ちなみにGI4勝は、調教師の今年のJRAGI勝利数で単独トップの数字。

☆関西馬圧倒的に優勢
 関西馬のカネヒキリが勝ちジャパンカップダートは通算関西馬7勝、関東馬1勝、外国馬1勝となり、関西馬の圧倒的優位が続いている。
 また、今年のJRAGI馬の内訳は関西馬17勝、関東馬2勝となった。

☆フジキセキ産駒
 JRAの重賞勝利は今年の小倉2歳S(デグラーティア)以来で通算39勝目(GIは6勝目)。今年は高松宮記念(ファイングレイン)、ヴィクトリアマイル(エイジアンウインズ)に続いて3度目のGI制覇。

☆クリストフ・ルメール騎手
 今年のエリザベス女王杯に続き、またも初騎乗でのGI制覇を飾った。JRAの重賞はこれが7勝目で、GIは2005年の有馬記念(ハーツクライ)、今年のエリザベス女王杯(リトルアマポーラ)に続き3勝目。

☆社台スタリオンステーションの種牡馬の産駒がまたも勝利
 社台スタリオンステーションに繋養されているフジキセキの仔・カネヒキリが勝利したことで、今年のGIでの社台スタリオンステーション繋養の種牡馬の産駒による勝利独占が続いた。

☆実績馬強し
 過去8年で地方交流を含めて重賞3勝以上の馬の優勝が6回と実績馬優勢だったが、今年の優勝馬カネヒキリもこのレースまでに重賞5勝を挙げていた。

☆ダート戦戦をリードする6歳世代
 カネヒキリを含め4着までを現6歳世代が独占。この世代(2002年生まれ)は去年のジャパンカップダートでも1~5着を独占している(ヴァーミリアン、フィールドルージュ、サンライズバッカス、メイショウトウコン、ワイルドワンダー)。

2008年12月6日土曜日

出かける前に

【JCダート】死角なしヴァーミリアン本命2008.12.6 05:08
 〔本紙の狙い〕ヴァーミリアンを本命に推す。JBCクラシックは7カ月ぶりで、小回りの園田だったが、正攻法のレースで完勝。中距離ダートでの実力は抜きん出ている。前走の反動は見られず、気配は前走以上。阪神は初めてだが、広いコースのほうがレースはしやすく、気難しいタイプではないので岩田康騎手への乗り替わりも心配ない。サクセスブロッケンが相手の一番手。前走はスタートで後手を踏んだのが響いた。相手の出方次第で、逃げなくてもレースはできる。決め手のあるワイルドワンダーが▲。


★最新ナマ情報

 《栗東》国内ではGI6連勝中の(6)ヴァーミリアンは坂路を4ハロン66秒4、64秒9と2本消化。逞しい体を誇示しており、至って順調だ。「追い切った後もすごく雰囲気はいい。ゴチャついたり、不利を受けたりしなければ」と古川調教助手は勝利を信じる。

 JBCクラシック2着の(7)サクセスブロッケンは角馬場からCWコースをキャンター。「ここまで順調にきている。枠もいいところだし、あとは横山典騎手に任せるだけ」と藤原英調教師は悠然と構える。

 2年4カ月ぶりの休み明け(武蔵野S9着)を使った(10)カネヒキリは坂路60秒1-44秒9-15秒0。「見るからに体に張りが出てきて、いい雰囲気。武蔵野S当時に比べれば非常に上向いている。素晴らしい能力を持っており、期待を持たせてくれる馬です」と清山調教助手はGI4勝馬の完全復活を願っている。

 武蔵野S2着(3)サンライズバッカスは坂路を66秒3でゆったり。「使ってよくなる馬で、この秋ではいちばんいい状態。集中力に欠けるので、(周りに馬がいる)内枠でよかった。あとは、うまく前をさばければ」と渋谷調教助手。

 交流GI8勝目を狙う(12)ブルーコンコルドは坂路63秒7。「ここまでビッシリと調教を積んできた。直線に坂のあるコースはいいと思う」と服部調教師は意欲を燃やしている。

 JBCクラシック3着(5)メイショウトウコンは追い切り翌日で運動のみ。「追った後も元気がいい。長距離輸送がない競馬は合うので」と松下調教助手。

 シリウスS2着(1)ワンダースピードは坂路63秒5。「体が硬くなりやすい馬だが、追い切った後もそういう面がない。ずっとここを目標にして順調にきました」と羽月調教師。

 (9)アドマイヤフジは坂路69秒9。「順調ですし、体調はいい意味で平行線」と児玉調教助手。(4)メイショウバトラーは角馬場で調整。「馬がやる気になっているし、体つきもいい」と高橋成調教師。


 《美浦》(16)ボンネビルレコードは角馬場からAコースで輸送に備えた。「大外枠は嫌だね。すごく馬は充実しているから、うまく内に入れることができればいいが…」と堀井調教師はデキの良さをアピールした。

 《阪神競馬場》(11)カジノドライヴはダートコースでダク1周からキャンター1周。枠順について美浦で藤沢和調教師は「内に行く馬を見ながらいけるいい枠。あとは安藤勝騎手に任せるだけ。具合はいいよ」と話した。(15)ワイルドワンダーは夕方に阪神競馬場に入厩した。「枠は少し外すぎる。そのあたりがどう出るか。ただ、ここに向けてきっちり仕上がっているよ」と久保田調教師。

 3頭の外国馬はすべてダートコースで調整。(8)ティンカップチャリスは、ダク1周からキャンター1周。「レースに向けて順調に仕上がっている。枠順もいい」とレセッシー調教師。(2)フロストジャイアントはキャンター~ギャロップ~ダクで2周。「軽めの調教だったが、馬の状態はとてもいい」とロドリゲス攻馬手。(13)マストトラックはキャンター~ギャロップで2周。「非常に水分の多い馬場だったが、気分良く動いている」とクエヴァス攻馬手。


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【椋木宏】王者ヴァーミリアンが中心2008.12.5 19:30
 【JCダート】ヴァーミリアンの体調は挫石でやや順調さを欠いた昨年のJCダートと比べても上。特に右回りにも問題ないことは、前走で証明されたし、脚質は自在。大崩れすることは考えられません。負けるとすれば、アメリカ産馬の参戦で先行争いが激しくなり、それに巻き込まれた時だけでしょう。それでも3着以下は想像できません。

 逆転の候補はやはりノリちゃんが乗るサクセスブロッケン。時計のかかる坂路で抜群の動きを見せました。休み明けを叩かれたローテーションも良し。鞍上込みでの期待。

 穴はサンライズバッカスの末脚でしょう。今回もおしまい勝負に徹するはず。同馬にとって今年の阪神コースに変わっての距離短縮は大きな追い風。阪神コースでは結構追い込みが利きますから。

 カネヒキリは復帰戦の武蔵野Sでは前が壁になり脚を余したレース。中間の追い切りの動きはやる気に満ちております。心身共に衰えはないと判断。

ァーミリアン文句ない調整/JCダート

 ヴァーミリアンは坂路で立て続けに2本、16-16を行った。古川助手は、文句のつけようがない調整過程に「普通に力を発揮してくれれば」と笑顔を浮かべた。もちろん厳しいマークは覚悟の上。「負けるとすれば、大きく出遅れて包まれた時。でも、勝負どころからの反応が速いし、折り合いもつくからね」(同助手)と胸を張った。

 [2008年12月5日16時43分]

2008年12月4日木曜日

沸く順確定

【JCダート】ヴァーミリアン3枠6番!枠順確定 2008.12.4 14:35
操作メニューをスキップして本文へ 印刷するブックマーク :JBCクラシック 1着のヴァーミリアンと2着サクセスブロッケン(左)=11月3日、園田競馬場【フォト】 今年から阪神競馬場に場所を移して行われる国際GI競走「第9回ジャパンCダート」(7日、阪神、1着賞金1億3000万円、ダート1800メートル)の枠順が確定した。

 ここ2年間、国内では負け知らずの7連勝中ヴァーミリアンは3枠6番、その王者に前走でクビ差2着までに迫った3歳馬サクセスブロッケンは4枠7番、国内出走は新馬戦のみで、米国修行から帰国の異例のローテーションで臨むカジノドライヴは6枠11番、GI馬サンライズバッカスは2枠3番、地方、中央の交流GI馬フリオーソは7枠14番、米国GI勝ちのマストトラックは7枠13番にそれぞれ決まった。

 枠順は4日、木曜日に確定したが、勝馬投票券の金曜発売はなく、レース前日の6日からJRAの各競馬場、ウインズ等で全国発売をする。

 レースは7日、阪神競馬場11R、午後3時40分にゲートが開く。

ヴァーミリアンは3枠6番/JCダート

 ジャパンCダート(G1、ダート1800メートル、7日=阪神)の枠順が4日確定し、連覇を狙うヴァーミリアン(牡6、栗東・石坂)は3枠6番に決まった。

 JBCクラシック2着から巻き返しを狙うサクセスブロッケン(牡3、栗東・藤原英)は4枠7番、米国遠征帰りのカジノドライヴ(牡3、美浦・藤沢和)は6枠11番、3年前の覇者カネヒキリ(牡6、栗東・角居)は5枠10番に決まった。

 勝ち馬投票券は6日から全国のウインズ、競馬場などで前日発売される。

 ※確定出走表や出走馬の最新情報は以下の「日刊スポーツ競馬」でどうぞ。

 http://keiba.nikkansports.com/memberSite/


JCダート枠順確定、ヴァーミリアンは3枠6番

 7日に阪神競馬場で行われる第9回ジャパンCダート(3歳上、GI・ダート1800m)の枠順が4日に確定した。

 昨年の覇者で、国内GI・7連勝を目指すヴァーミリアンは3枠6番、JBCクラシック(交流GI)2着のサクセスブロッケンは4枠7番、BCクラシック(米G1)からの帰国初戦となるカジノドライヴは6枠11番、05年の勝ち馬カネヒキリは5枠10番にそれぞれ入った。馬券は6日より発売される。枠順は以下の通り。

( )内は性齢、騎手・厩舎
1-1 ワンダースピード(牡6、小牧太・羽月友彦)
1-2 フロストジャイアント(牡5、C.ヴェラスケス・R.ダトロー)
2-3 サンライズバッカス(牡6、佐藤哲三・音無秀孝)
2-4 メイショウバトラー(牝8、福永祐一・高橋成忠)
3-5 メイショウトウコン(牡6、藤田伸二・安田伊佐夫)
3-6 ヴァーミリアン(牡6、岩田康誠・石坂正)
4-7 サクセスブロッケン(牡3、横山典弘・藤原英昭)
4-8 ティンカップチャリス(セン3、E.プラード・M.レセッシー)
5-9 アドマイヤフジ(牡6、川田将雅・橋田満)
5-10 カネヒキリ(牡6、C.ルメール・角居勝彦)
6-11 カジノドライヴ(牡3、安藤勝己・藤沢和雄)
6-12 ブルーコンコルド(牡8、幸英明・服部利之)
7-13 マストトラック(牡4、G.ゴメス・R.フランケル)
7-14 フリオーソ(牡4、戸崎圭太・川島正行)
8-15 ワイルドワンダー(牡6、蛯名正義・久保田貴士)
8-16 ボンネビルレコード(牡6、内田博幸・堀井雅広)

※出馬表・成績・オッズ等は主催者発表のものと照合してください。
※重賞の格付けは当面、従来の表記を使用致します。

ヴァーミリアンは3枠6番…ジャパンカップ枠順決まる
 第9回ジャパンカップダート(7日・阪神11R1800メートルダート16頭、GI)の出走馬と枠順が4日に決まり、国内では7連勝を誇るヴァーミリアンは3枠6番に入った。

 昨年のフェブラリーステークス優勝馬のサンライズバッカスは2枠3番。外国勢の筆頭格マストトラックが7枠13番のスタートとなった。

 今年から舞台が阪神競馬場に変更されたこのレースの優勝賞金は1億3000万円。馬券は6日に前日発売される。

おいきり語

ヴァーミリアン連覇へ貫禄 JCダート水曜追い

坂路で貫禄の動きをみせたヴァーミリアン
◆ 力強くたくましく坂路4F53秒6-14秒1 ◆

 砂の猛者が集うJCダートは3日、各馬が熱のこもった追い切りを消化。栗東では王者ヴァーミリアン(牡6=石坂)が坂路単走で力強く駆け上がった。JBCクラシックVで弾みをつけ、最高潮のムードで臨む今季2戦目。このレース連覇へ、期待感は日に日に高まっている。3歳No.1の実力馬サクセスブロッケン(牡3=藤原英)は坂路51秒9の好時計をマーク。虎視たんたんと“逆転V”のチャンスをうかがっている。


◆ 「これだけ動けば上等」久保助手 ◆

 たとえ稽古での動きが目立たなくても、それが実戦には直結しない。ヴァーミリアンはまさにそんなタイプ。坂路単走での追い切りは4F53秒6-14秒1で時計だけを取り上げれば、強調すべき点はない。ただ、フットワークそのものは力強く、動きに重苦しさは一切なし。これで十分。手綱をとった久保助手の表情がそう物語っていた。

 「先週は岩田に乗ってもらって57秒7だからね。稽古で動く方じゃないし、むしろこれだけ動けば上等。動き自体も良かったよ」

 JBCクラシックを勝ってJCダートというローテは昨年と一致。それは同じでも、調整過程の充実度でいえば今年は全く違う。久保助手は1年前と比較した上で、状態の良さをこう強調している。

 「去年はJBCの前にザ石があったり、なんだかんだと不安材料があった。それに比べれば今年はウンと楽だよ。競馬が近づいているのを馬自身が分かっているし、自分でテンションを上げていっている。カイバもよく食べるしね。具合は良すぎるくらいだし、早くレースがしたい」

 ドバイでの2度の敗戦を除いて国内GIに限定すると昨年の川崎記念から6連勝中。実力、勢いともにNo.1の存在が完ぺきな状態とあって、死角は限りなくゼロに近い。石坂師の口調にも自信がにじみ出る。

 「少し太いかなって思っていたけど今朝の動きならそんなこともないね。いい意味で平行線じゃないかな。普段通りの仕上げをすれば心配ないと思う。普通に力を出してくれれば」

 連勝街道をひた走る国内ダート路線のトップが圧倒的な存在感を放っている。このレース連覇達成なら7度目のGIV。力ずくでタイトルをたぐり寄せる。

[ 2008年12月4日付


ヴァーミリアン坂路平凡ラスト14秒1も陣営「心配ない」…JCダート追い切り

手加減なし。ヴァーミリアンは最後まで力強い脚取りで駆け上がった ◆JCダート追い切り(3日) 国内G1で6連勝中のヴァーミリアンが、栗東の坂路で追われた。ラスト1ハロン14秒1。調教駆けしないタイプで時計は平凡だが、動きは迫力十分。陣営も自信に満ちたコメントを並べた。枠順は4日決まる。

 黒光りする巨体が、坂路を豪快な脚さばきで上がって来る。四肢の回転が速くなっても、フォームがぶれることはない。馬が密集した地点で、他厩舎の併せ馬に触発され、一瞬、力みを見せたものの、ヴァーミリアンは最後までパワフルに走り抜いた。

 800メートルを53秒6―14秒1。多少時計を要する馬場であることを差し引いても平凡だが、もともと調教駆けしないタイプだけに、石坂調教師は冷静だ。「ちょっと前の馬を意識したため、カーッとなって、かかる面があったが、これぐらいの時計で十分」

 数字に一喜一憂しないのは、順調にメニューを消化して来たという自信の表れだ。3月のドバイ・ワールドC(12着)後は、たっぷり充電して、予定通り11月のJBCクラシックから始動した。「それまで経験していない小回り(園田)を克服して勝ってくれたので、改めて感心した」と石坂師。予想以上の手応えを得た秋初戦だった。

 ローテーションは昨秋と同じでも、調整過程は雲泥の差だ。昨年は、JBCクラシックの後、ザ石の影響で歩様が乱れ、満足な調整ができなかった。「昨年の秋3戦は、ザ石が尾を引いて万全ではなかった。あんな状態で、よく勝ったと感心したぐらい」と担当の久保助手は振り返る。

 状態に不安を抱えながら、JBCクラシック、ジャパンCダート、東京大賞典、今年のフェブラリーSと、G1で4連勝を達成。「昨年のことを考えれば、今回は何ひとつ心配することがない」久保助手は負ける姿が想像できないようだ。

 07年1月の川崎記念から、国内のG1は6連勝中だ。「馬への課題は、全くない。納得できない競馬はしないはず」とトレーナー。敵は未知の外国馬でなければ、成長著しい3歳馬でもない。自分の力さえ出し切れば大丈夫。チャンピオンは、孤高の走りで連勝を伸ばし続ける。


【岩田トーク】凄く力強いフットワーク



 ――1週前追い切りに騎乗したが
 「凄く力強いフットワークをするな、と思ったし、すごく落ち着いているな、と感じました」
 ――これまではライバルだった
 「一緒に走って強いなあ、という印象しかありません」
 ――レースのイメージはできている
 「(武)豊さんには、乗りやすい馬でどんな競馬でもできると聞いています。ペースが速くなるか遅くなるかは分からないが、広い馬場なのでゆったりと乗れると思う」
 ――チャンスが巡ってきた
 「僕は自信を持って乗るだけ。全力を尽くして、このチャンスをモノにできるよう頑張りたい」

王者の風格!!ヴァーミリアン/JCダート

<JCダート>ヴァーミリアンは坂路単走で追い切られて
Photo By スポニチ
 砂の最強馬が最高の仕上がりだ。「第9回ジャパンCダート」(7日、阪神)の追い切りが3日、美浦、栗東トレセンで行われ、国内ダートG1・6連勝中のヴァーミリアンが力強い走りを披露。同レース連覇へ万全の臨戦態勢を整えた。

 たとえ稽古での動きが目立たなくても、それが実戦には直結しない。ヴァーミリアンはまさにそんなタイプ。坂路単走での追い切りは4F53秒6―14秒1で時計だけを取り上げれば、強調すべき点はない。ただ、フットワークそのものは力強く、動きに重苦しさは一切なし。手綱をとった久保助手は満足そうな表情で引き揚げてくる。「先週(11月27日)は岩田に乗ってもらって4F55秒7だからね。稽古で動く方じゃないし、むしろこれだけ動けば上等。動き自体も良かったよ」

 JBCクラシックを勝ってJCダートというローテは昨年と同じ。だが、調整過程は今年のほうがはるかに上だ。久保助手は1年前と比較した上で、状態の良さを強調した。「去年はJBCの前にザ石があったり、なんだかんだと不安材料があった。それに比べれば今年はずっと楽だよ。競馬が近づいているのを馬自身が分かっているし、自分でテンションを上げている。カイバもよく食べるしね。具合は良すぎるくらいで、早くレースがしたい」。未経験の阪神ダート1800メートルについても「全く心配していない。広い阪神の方が園田(JBCクラシック)よりレースはしやすいと思う」と全幅の信頼を寄せる。

 ドバイでの2度の敗戦はともかく、国内のG1は昨年1月の川崎記念から6連勝中。実力、勢いともにNo・1の存在が完ぺきな状態とあって、死角は限りなくゼロに近い。石坂師の口調にも自信がにじみ出る。

 「少し太いかなって思っていたけど、けさ(3日)の動きならそんなこともないね。いい意味で平行線じゃないかな。普段通りの仕上げをすれば心配ないと思う。普通に力を出してくれれば」

 落馬負傷で休養中の武豊に代わってコンビを組む岩田も1週前追い切りで感触を確かめている。「フットワークが凄く力強い。ユタカさんからは乗りやすいって聞いています。馬を信じて乗るだけです」と言葉に力を込めた。史上初のJCダート連覇へ、歴代最多のJRAダートG1・3勝目へ、砂の最強馬が力ずくでタイトルを手繰り寄せる。 【追い切り  馬体診断  記事特集  GIパネル  登録馬】

[ 2008年12月04日


【JCダート】ヴァーミリアン真の王者へ
 前を行く馬のチップを浴びても栗東坂路で確かな脚取りを見せるヴァーミリアン 「JCダート・G1」(7日、阪神)

 王者、揺るぎなし。ダート王決定戦の最終追い切りが東西トレセンなどで行われ、史上初のJCダート連覇を目指すヴァーミリアンは栗東坂路で単走。しまいは時計を要したが、力強い走りで好調をアピールした。

  ◇  ◇

 国内ダートG1・6連勝中。無敵の強さを誇るヴァーミリアンは馬場開門直後に栗東坂路に姿を現した。ゆったりとしたフォームで始動。前を行く2頭を壁にするように、じんわりと駆け上がる。緩やかなカーブを曲がると同時に、ラチ沿いへ進路を変えると鞍上の手が一気に動き出した。それに伴ってフォームもグンとダイナミックに。4F53秒6-39秒9-14秒1。スタミナを奪う馬場状態でラスト1Fはさすがに脚が上がったが、騎乗した久保助手には「俺が乗って、これだけ動けば十分だよ」と笑顔がこぼれる。表情が順調な調整過程を物語っていた。

 約7カ月半ぶりの実戦となったJBCクラシックは、ダート無敗を誇った3歳王者サクセスブロッケンを力でねじ伏せた。「強いと思って送り出したが、経験していなかった小回りをよく克服してくれた」。石坂師は改めて同馬の底力を確認すると同時に、「広い馬場なら心配ない」と確信。初めての仁川の舞台にも絶対の自信をのぞかせる。

 主戦の武豊が落馬負傷で騎乗できなくなったが、代役には大舞台に強い岩田。騎乗が決まった際、自ら電話を入れたという。「豊さんから乗りやすく、どんなレースでもできると聞いている」。1週前追い切りにまたがり、実際に感触も確かめた。「がっちりとしてパワフルな走り。難しいと思う面は全くない。チャンスをモノにできるように頑張りたい」と本番に向けて気持ちを引き締めた。

 勝てば史上初のJCダート連覇で、ウイングアロー以来2頭目の同一年JRAダートG1制覇の快挙だ。また、歴代最多タイのG1・7勝目となり、東京大賞典(29日・大井)での新記録達成に期待が高まる。真の王者へ-。砂の王者は真っすぐに突き進む。


ヴァーミリアン盤石の平凡/JCダート

<JCダート:追い切り>

 砂の王者ヴァーミリアン(牡6、栗東・石坂)が、JCダート連覇へ盤石の態勢を築いた。3日の追い切りは坂路800メートル53秒6-14秒1と平凡な時計で終えたが、これがいつもの姿。お金にならない調教では走らない。過去3頭の7冠馬でさえ達成していない国内G1・7連勝に期待がかかる。

 ヴァーミリアンは普段通りだった。追い切りでは動かない。坂路で2頭を前に置いて始まった直前追い切り。途中で置いて行かれ、単走になった。いっぱいに追われたが、時計は平凡な53秒6、しまいは14秒1。国内連勝が始まった06年12月の名古屋グランプリ前から、直前の坂路追い切りで51秒台は出したことがない。ほとんどが53秒、良くて52秒台なのだ。

 「前の馬を気にしてカッとなって、しまいに時計がかかった。いい意味で平行線」と石坂正師(57)は気にするそぶりもなかった。「時計的には十分だし、少し太いかなと思ったが、そんなこともなかった」と状態面に自信を見せる。「競馬はやってみなければ分からないが、納得いかない競馬はしないはず」とレースへ向けても強気に言い放った。

 勝てば記録ラッシュだ。国内では現在7連勝中。ここ2年間負けていない。すべてが重賞で、最初の勝利以外はすべてG1。7冠目をコレクションに加えれば、シンボリルドルフ、テイエムオペラオー、ディープインパクトが持っているJRAの最多G1優勝記録に並ぶ。さらにJRAのダートG1・3勝は最多。JCダート連覇も未到の記録だ。石坂厩舎は06年アロンダイトからJCダート3連覇がかかる。「運良く一昨年、昨年と勝てたが、今年のヴァーミリアンも恥ずかしい競馬はしない」と言い切った。

 今年からコースが東京から、新しくなった阪神の1800メートルに変わる。コース替わりについてもトレーナーは心配していない。前走JBCクラシックが自信になっている。園田の超小回りコースが不安視されたが、終わってみればレコード勝ち。「今までにない小回りをよく克服して勝ってくれた。あれだけ園田でも走ったのだから、阪神の新コースも全然問題ない」。

 主戦武豊が落馬負傷した当日に、岩田への乗り替わりが発表された。「自在に動ける馬だし特に問題はない」。実績、実力と他馬を圧倒しているだけに自信にあふれている。

 最後に石坂師は「この馬の課題はない」とまで言った。今回のJCダートが、ヴァーミリアンの集大成になることは間違いない。【三上広隆】

 [2008年12月4日7時54分 紙面から]