2009年5月5日火曜日

廃墟


某所で仕事。
そこは昔、世話になったところ。
いまは違う人が借りて事業を行っている。
仕事を終えクライアントたちと別れた。
彼らは次の仕事のため事業所内を移動していった。
岐路に着こうと車に乗った。
砂利道を下っていくと、右手に廃墟があった。
ここは世話になっていた方が住んでいたところか。
そう思い、車を止めて中を覗き込んだ。
事務所らしきところにはコピー機やディスクが見える。
さらに中をよく見ると、戦利品の数々が放置されたままだった。
窓の鍵は閉まっていたので、玄関から侵入してみた。
幸い、玄関の鍵は開いていた。
通気性がいいのか、そんなにカビのにおいはしない。
寝室らしきところにはベッドがそのまま。
箪笥が倒れていた。
誰かが物色でもしたのだろうか。
箪笥の横を通り抜け事務所へ。
女性に送ったファックス。
確かに家人の筆跡だった。
古いLPやビデオテープが散乱してた。
本部感謝祭というタイトルのビデオが目に入った。
怪しい?んんんと思い持ち帰ってきた。
どっかの宗教の新年会みたい。
僧侶のお話が延々と続いていた。

元気にしているのだろうか?
まだ生きてるのでしょうか?
もうこの業界からは足を洗ったんですね。
でも、いま、あなたが残していった財産から優秀な人材が誕生してます。
最大手で期待されてるようです。
彼の名をtvで見るたび、あなたを思い出してます。

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